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ゆとりずむ

東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

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『ラクスル』の正体

こんにちは、らくからちゃです。

先日、職場でぶらっと技術系の調べ事をしていたところ、なんだかおしゃれな感じのブログを発見致しました。

上のバナーは、オフィスの風景なのかなー。いいなあ、うちと違っておしゃれで。どこの会社なのかなあ・・・ふーん『ラクスル』ねえ。どっかで聞いたことがあるような・・・

ラクスル!?( ゚д゚)

最近『和泉元彌さん、チラシの発注までするんかいな』と思わずツッコミを入れてしまったCMを流している会社。CMを見る限り、名刺やチラシを作っている印刷会社のような気がします。更新頻度は低いものの、こんなゴリゴリな技術ブログを書くような会社には思えません。

同社のホームページを見ていると、もっと興味深い記載を発見しました。

まつもとさんやないですか!?(  Д ) ゚ ゚

おそらく、はてなを愛用されているエンジニアの皆様であれば、知らぬ人は居ない日本が誇るエンジニア。同氏は、楽天など数多くの企業で技術顧問をされていますが、まさか輪転機をrubyで動かすわけでもなし(いや、そういうシステムもあるのかな)この会社、ただの印刷屋とは思えません

 その後、ちょっとこの怪しげな会社について調べてみたところ、中々面白かったのでまとめてみます。

『ラクスル』のビジネスモデル

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定時退社を2週間連続して改めて気がついたこと

おすすめ 経済・社会

こんにちは、らくからちゃです。

今月は頭から色々お仕事が立て込んで、二徹になったり、朝6時半の新幹線にのって日帰り出張をし、23時くらいに帰宅するなど、中々アグレッシブな働き方をしておりました。

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(※画像はイメージです)

あれ?これってもしかして死ぬんじゃないの?と思っていたところ、消費税増税対応として準備していた各種案件がお流れになり、どっと余裕が発生致しました。安倍ちゃんまじグッジョブ!

そんなわけで、二週間ほど、ほぼ定時退社を決め込むことに成功致しました!!

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弊職は、裁量労働制対象者ですので、沢山残業してもお賃金は増えません。40時間のみなし残業込で35万5,000円でございます。休日出勤をした時と、22時以降の勤務については若干お手当が出ます。その為、20時位に切り上げて土日に出て働いてみたり、どうせやるなら24時までやったるわ!!と粘っていたこともあったような。。。

でもやっぱり、そんな端金に釣られてダラダラしているよりも、さっさとお家に帰ったほうが良かったような気が致します。

久々に余裕のあるワークスタイルを取る中で、当たり前すぎるかもしれないけれど、改めて気がついたことが何個かありました。またブラック労働の暗黒面に落ちてしまった時に振り返るために書き残してみたいと思います。

残業は連鎖する

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カーシェアリングはクルマ離れを食い止めることが出来る?

経済・社会

こんにちは、らくからちゃです。

週末、ちょっくら自然の空気を吸いたくなり養老渓谷まで遊びに行ってきましたヽ(=´▽`=)ノ 場所はだいたいここらへんになります。

 房総半島のど真ん中ですなー。秋は紅葉で有名な場所で、何度か行ったことがありますが、この時期に行くのは初めてです。だんだん蒸し暑くなってきましたので、清流でも見たらちょっとは涼しい気分になれるのかな?なーんて思い、ぶらっと遊びに行ってきました。

津田沼から養老渓谷までは、電車で行くことも出来ます。ただ、二人分の往復額となると6,984円と、結構なお値段になります。また、一時間に一本程度と電車の本数も少なく、非常に不便ですので、レンタカーを借りて行くことにしました。利用するのは、いつものタイムズカープラスさんです。

思いったたのが朝ごはんを食べている途中でしたが、こういったちょっとしたお出かけにカーシェアリングは非常に便利ですね。使ったことがない方向けに簡単に説明すると、Webで予約が出来る無人式レンタカーって感じのサービスでしょうか。

車は、タイムズの黄色い看板のある至る所に準備されています。地図上から選んで予約出来ますが、相当な数で設置されており、またその数もどんどん増えています。

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ただこれだけあっても、土日はかなりの稼働率で殆ど空いていないんですよね。ひとつお薦めとしては、目的地の途中まで電車移動して、都心部の土日稼働率の下がるステーションを狙えば、比較的選びやすかったりします。また、道路が大変混雑する住宅街近くの道路を避けることが出来る効果もあります。(ちょっと面倒ですけどね)

ぶらり養老渓谷の旅

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経済小説の泰斗 城山三郎の小説を片っ端から読んだのでおすすめ作品を紹介する

こんにちは、らくからちゃです。

皆さん小説は読む方ですか?わたしは、どちらかというとビジネス書とか科学読物などのほうが好きなのですが、たまに無性に小説も読みたくなることがあります。

といってもやはり、よく読む作品は、恋愛物よりビジネス系の『経済小説』と言われるものが多いような気がします。経済小説と言えば、『倍返しだ!』のセリフで一斉を風靡した池井戸潤さんや、ハゲタカシリーズで有名になった真山仁さんあたりが最近では有名でしょうか。

書店に言っても『経済小説』はひとつの大きなジャンルになっていますが、この分野を切り開き、『経済小説の泰斗』と呼ばれる作家がいます。それが城山三郎さんです。

城山三郎とは

 わたしが、城山三郎作品に初めて出会ったのは、大学3回生の時でした。当時、『官僚たちの夏』がドラマ化されていましたが、毎週欠かさず見ていました。

そして就職後、通勤電車で色んな本を読んでいた中、『あんな感じの作品を他にも読んでみたいなあ』とおもい、順番にamazonで注文していったところ、なんだかハマってしまってかたっぱしから読んだ結果、今に至ります。

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気がついたらなんかいっぱいあった(笑)

さて、同氏の作品の特徴の前に、同氏の経歴について書いてみます。

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(引用:追悼 城山三郎:日経ビジネスオンライン)

  • 1927年 名古屋市に生まれる
  • 1945年 現在の名古屋工業大学に入学、徴兵猶予があるにも関わらず海軍に志願し特攻部隊へ
  • 1946年 現在の一橋大学へ入学
  • 1952年 卒業後、愛知学芸大学で教鞭をとる
  • 1957年 『輸出』で文学界新人賞受賞
  • 1959年 『総会屋錦城』で直木賞受賞
  • 2007年 79歳で永眠

経歴の中で特筆すべき点は、海軍の特攻部隊として終戦を迎えた点でしょう。城山三郎の作品には、『何のために働くのか?』と自問自答する人物が多く登場します。そして彼らのことを心配して支える家族の姿が合わせて描かれています。これは、同氏の作品の多くに共通する設定です。

企業や官庁を舞台としながら、同氏が本当に描きたかったのは、そこで戦う人たちの生きざまと、それをめぐる周囲の人たちの姿のようにも思えます。そのため、時代は変わったとしても色褪せない作品が多い気がします。

さて、同氏の作品はAmazonに作家名で出てくるだけでも100冊以上有ります。その全てを読んだわけではありませんが、読んでみた感想を独断と偏見にもとづいたおすすめ度とあわせて書いてみたいと思います。また新しい作品を読み終わったあとは随時追記していきたいと思います。

ではでは、

いっくぞー( ・`д・´)

官僚たちの夏

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AribaからみるSAPの戦略とクラウドビジネスの今後

経済・社会

こんにちは、らくからちゃです。

たまには自分たちの取り扱っている商材のことについて勉強でもしてみようかなあと、パッケージベンダーの決算資料を『へえ、そんな儲かってるんですねえ』もう少し分け前寄越せやと思いながら眺めておりました。

業務用システムをやっていると、いつも気になる存在がSAP。HANAの上で動く新ver S4も登場してからそろそろ経ちましたので、もう少し事例も聞きたいなあと思うところですが、会社全体としての業績は中々好調の模様。

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(独SAP社決算発表資料より筆者作図)

全体の売上高は、2015年度では前年比+18%の約208億ユーロ(2兆7000億円)と順調に伸びています。ただ今回の決算で『面白かった』のは、全体の伸び率よりもクラウドに関連する結果の伸びでしょう。

どれぐらいかというと、こんな感じ。

  • 2013年度 ・・・ 6.96億ユーロ
  • 2014年度 ・・・ 10.87億ユーロ (+56.17%)
  • 2015年度 ・・・ 20.74億ユーロ (+118.10%)

とんでもないペースで成長しています。2018年度には既存のライセンス売上を抜くことになるのではないかと、同社では予想している程です。

あのいかにも『オンプレミスでござる』といった感じのSAPですらこんな感じの状況ですが、いったい何で稼いでいるのか?というと、Ariba,Fieldglass,Concurなどのプラットフォーム型のビジネスが大きく貢献しているようです。

Aribaって何?

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もう『非正規雇用』って言うのやめにしない?

小学校の低学年くらいだったかなあ。先生が、『外人と言うのは、自分たちの仲間とは違うひとという意味を持つため、差別的な表現になります。外国人と言いましょう。』なんて言っていたことがありました。

『長ったるいから短縮しただけやん。』とは思うものの、世間一般では『ガイジン』というのは、『ジャパニーズ』を『ジャップ』と呼ぶのと同じように、侮蔑的に感じる人もいるそうです。

気がついたら、痴呆症が認知症と呼ばれるようになっていたり、保母さんが保育士さんと呼ばれるようになったり。色んな所で『こういう言い方はやめておきましょうねー』という言葉遣いは有ります。パターンとしては『差別的な表現だからやめましょう』というものと、『誤解されるので変えましょう』という感じでしょうか。

システム屋としての個人的な想いを言ってしまうと、同じキーワードで検索ができなくなるし、そんな言葉遊びをしている暇があるんなら、少しでも相手の抱えている問題を理解することに時間を割いた方が有意義じゃないのかねえ・・・と思わなくも有りません。まあ、あえて世間の流れに逆らうことのメリットは有りませんので、気にせずそのまま使ってはいますけど。

でもやっぱり、こういった『言葉狩り』みたいなことは良くないよね、とは思うんですよね。でも、一個だけ『それってどーなのよ?』と思い続けている言葉があります。

それが、タイトルに書いた『非正規雇用』という言い方です。

正社員とは何か

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おすすめの歴史漫画を感想つきで紹介するよ!(2016)

おすすめ候補 おすすめ 読書・漫画・感想

こんにちは。

おっさんなので(?)少年漫画よりも青年漫画、特に歴史漫画が大好きです。歴史漫画といえば、日本の歴史や中国の歴史(三国志とか)が人気になることが多いような気がします。わたしの場合、教科書には中々載らない、載ったとしても1行2行の西洋の歴史を取り上げたものが大好きです。

ここ暫く、漫画を読む時間すら忙しかったのですが、一段落しましたので、今まで読んできたものの整理も兼ねてご紹介していきたいと思います。

ご参考になれば幸いです♪

ヒストリエ

蛮族スキタイの出身でありながらそれを知らず、都市国家カルディアでギリシア人養父母に育てられたエウメネスは、そのおかげでギリシア的教養を身につけることとなる。ある日養父がスキタイ人に殺され、自分の出自を知ったエウメネスは奴隷の身分に落とされてしまう。それが彼の波乱の旅の始まりだった!

最近は、映画『寄生獣』で人気となった岩明均御大の名作ですね。ネットでは、『ばっかじゃねーの』などの画像が有名なアレです。

内容としては、出自が怪しいことをみんなに隠されて育った秀才エウメネスが、自らの才覚と数奇な運命に翻弄されながら、アレクサンドロス大王の書記官(文官を統制する官房長官みたいな感じでしょうか)にまで出世していくストーリーです。

個人的にお気に入りのシーンは、故郷を奴隷として追放されたエウメネスが、助けてもらった蛮族の人々に、ギリシャの知識を伝える一コマです。『知識や技術は他人に教えたりすることによって本当の知識として”自分のもの”となっていく』。運命に翻弄されながらも、生きていくためのヒントの多い一冊です。

 ヴィンランド・サガ

 千年期の終わり頃、あらゆる地に現れ暴虐の限りを尽くした最強の民族、ヴァイキング。そのなかにあってなお、最強と謳われた伝説の戦士が息子をひとり授かった。トルフィンと名づけられた彼は、幼くして戦場を生き場所とし、血煙の彼方に幻の大陸“ヴィンランド”を目指す!! 『プラネテス』の幸村誠が描く最強民族(ヴァイキング)叙事詩、堂々登場!

こちらも、名作なのでご存じの方も多いかと思います。 幸村さんは、プラネテスのころから読ませて頂いていたのですが、『生きること』『働く・戦うこと』、そういったことにしっかりとした思想をお持ちの方だと思います。

『卑怯な戦い』で、尊敬した父親を亡くしたトルフィンは、仇敵アシュラッドを討つために何故か同じ船で戦いの世界に身を投じる事になります。

この作品、ひとつのテーマとなっているのが『父』と『子』だと思います。トールズとトルフィン、スヴェンとクヌート、そして『神』と『人類』。父のやり方を嫌い、それを乗り越えようとし、そこで父の苦悩を知り、それでもなおその先を目指す。そんな構成となっているのでは?と思い、読み返すと中々良かったです。

軍靴のバルツァー

舞台:19世紀後半のヨーロッパをイメージした架空世界(北ドイツあたりがモデル)

19世紀のヨーロッパ。戦乱の世で、若いがメキメキと頭角を現すバルツァーは、戦後の論功により通常より3年は早い左官への昇進。まさに順風満帆の出世街道を歩いているはずだった。
ところが、次の転属先は「戦場の華」である最前線ではなく、なんと軍事後進国の士官学校の教官だった!
戦術は一昔前のものばかり、射撃授業は自粛中という、平和ボケした二流軍事国の生徒たちを、一流の兵に変えるため、バルツァーによる文字通り「命がけ」の策が始まった!

架空の国家を舞台に、敵だけでなく、同盟間での複雑な対立の積み重ね、そして戦争における「平和時の各国のつばぜりあい」を丹念に描いた、怒涛の新感覚ミリタリーオペラ!!

『このマンガがすごい!(2013)』に 選ばれていましたが、一言で言って『濃い』です。近代が舞台なので資料は豊富にありますが、それを文化・社会・政治も含めて、端から端まで目を通したのか??と思う濃さです。下手な小説よりよっぽど時代考証が深く、原作なしで初っ端からこれは、次元がひとつ違う感じですね・・・。

軍事大学を卒業し、エリート将校であったはずのパルツァーは、何故か同盟小国のバーゼルラントに『お子様たち』の教育係として赴任させられます。色々な事態に巻き込まれ、ひよっ子だった子どもたちが成長していく中で、国際政治の中の権謀術数の世界の中に巻き込まれていきます。

個人的に一番のおきにいりは、主要キャラではないのですが、ヴァイセン王国の国王陛下でしょうか。『全く自分の使いどころがよく分かっている』と言われ、『王族としての責務を背負う覚悟はあるか?』というだけのことはある。あんな王様だったら、みんな付いて行きたくなるんでしょうね。

リープクネヒトの野望の真実など、謎解き的な要素も多く、今後も展開が気になります。

 アド・アストラ

紀元前3世紀、台頭著しい共和政ローマを恐怖の底に突き落とした男がいた。ハンニバル・バルカ── ローマ史上最大の敵となった怪物と、彼からローマを守った英雄プブリウス・コルネリウス・スキピオ。同時代を生きた二人の戦いが、今幕を開ける!! 

塩野七生大先生のお陰で、『ポエニ戦争』については、ご存知のかたも多いんじゃないでしょうか。ローマ人の物語では、ある程度写実的に、事の成り行きを描写していましたが、本作品では、『スキピオ』と『ハンニバル』という、それぞれ両極端な性格を持つ武将の心理描写にフォーカスをあてて描かれております。

ハンニバルは、誰からの理解も得られず、祖国からの支援もほとんど無い中で、ひとり孤独の中で考えた戦略を駆使し、大国ローマを追い詰めていきます。一方、スキピオは、持って生まれた天性の人当たりの良さで、自分の考えを、周囲の人達を上手く動かしながら、孤高の天才に立ち向かう、という設定です。

これは、『二人』の考え方でもあるのですが、つきつめれば、みんなで考えて進んだローマと、個人の才覚で国を動かしていったカルタゴ、その『二国』の考え方の違いなのかなあとも思いました。

至って真面目で硬派な漫画なのですが、貴族であるスキピオと平民のガイウス、その二人のお馬鹿なやりとりと熱い友情も見どころの一つですね。

ジゼル・アラン

「その仕事、私が頼まれようか?」20世紀初頭、ヨーロッパ。主人公の少女の名は、ジゼル・アラン。アパートの大家をしているジゼルが、ある日“何でも屋”を開業。店子のエリックを助手に、さまざまな依頼をこなしていくものの、お嬢様育ちで好奇心旺盛なジゼルは、何かと暴走しがちで――。無理矢理仕事を手伝わされるエリックをはじめ、個性豊かなアパートの住人たちを巻き込んで、ジゼルお嬢様の可憐で、危なっかしい活躍が始まる。新星・笠井スイ、待望の初単行本!

戦記モノが続いたので、ここいらで趣向を変えて、街が舞台の作品を。

召使いが何人も住んでいるようなお屋敷から飛び出し、アパートの大家さんをすることになったジゼル。元々がお嬢様育ちの為、街のひとびとの生き様との違いに右往左往しながらも、ひとつずつ問題を解決していくお話。

ヴィクトリア朝のイギリスの『ジェントルマン』の世界観なんでしょうね。登場する人物ひとりひとりの、その当時の生き様が魅力的。ジゼルだけでなく、その周囲の人達の関係の変化も見どころですね。

アルテ 

16世紀初頭・フィレンツェ。
芸術など文化活動が花開いたルネサンス発祥の地。
そんな活気あふれる華やかなる時代に、貴族家生まれのアルテが画家工房への弟子入りを志願する。
女性がひとりで生きて行くことに理解のなかった時代、様々な困難がアルテを待ち受ける。

頑張っている女性に読んでもらいたい一冊。

家庭に入るか、働くか。今も色んな女性が悩みを持つ普遍的なテーマですね。与えられたレールから外れる生き方をするのは勇気のいることです。特に、周囲の人達からは『恵まれている』と思われている立場から、別の路線を取ることは、周囲の理解も得られず大変な話です。

この作品の中で、一番好きなシーンは、レオがアルテを弟子に取ることを決めるシーンですね。自分を『貴族の娘』ではなく、ひとりの人間として見てくれたことに喜ぶアルテ。彼女を、『貴族の娘』ではなく、若いころの自分と同じ挑戦者として見たレオ。そこに、性別とか身分とか、越えて、同じ場所にいる二人が響きあうシーンがお気に入りです。

また、立場を捨てることは、潔いことですが、それが最善なのでしょうか?貴族として、女性として身につけた術を活かしながら、どんどん成長していくオルテの姿にも、何かのヒントがある気がします。

乙嫁語り

中央ユーラシアに暮らす、遊牧民と定住民の昼と夜。
美貌の娘・アミル(20歳)が嫁いだ相手は、若干12歳の少年・カルルク。遊牧民と定住民、8歳の年の差を越えて、ふたりは結ばれるのか……? 『エマ』で19世紀末の英国を活写した森薫の最新作はシルクロードの生活文化。馬の背に乗り弓を構え、悠久の大地に生きるキャラクターたちの物語!

 『エマ』で有名になった、森薫さんの作品です。

舞台となった19世紀の中央アジアって、日本人の歴史の知識の中では最も薄いところじゃないでしょうか?ざっくり言うと、帝国主義が台頭する欧州各国とロシア帝国に挟まれ、オスマン帝国の体力がどんどん薄れて行き、伝統的な生活を送ることが少しづつ難しくなっていった時代といった感じでしょうか。

ストーリーは、断続的に当時の風俗をテーマにした形で進んで行きますが、もう全てが全て聞いたことのない話で、中々面白いです。人物の描写もさることながら、町並みや衣装の描写は『よくもまあ、ここまでやれるなあ』と関心しっぱなしです。

ルドルフ・ターキー

1950年代、アメリカ。大都市ゴンドランドを取り仕切っているルドルフ・ターキーは、次期市長となる男。彼には常に無数の敵がいた――。
欲望全開に生きるルドルフ様の、危うくも華麗なる日々!俊英・長蔵ヒロコが描く超弩級娯楽活劇、待望の第1巻。

 終戦直後の頃の、アメリカを舞台としたお話です。

無数のカジノを経営する一族のお坊ちゃまでゴンドランド市長代理のルドルフ・ターキー。まあ、お坊ちゃまといっても、大人しくしているタイプではなく、次々と襲い掛かってくる問題を、秘書のモモコ・エグマリヌを中心とした仲間たちと、金・権力、そして自らの腕力で解決していく物語。

まあ、スネオとジャイアンと出木杉の三人を足して割らないような男です(笑)。ただ、そんな典型的な『嫌なやつ』が、みんなから憎まれ口を叩かれながらも、なんやかんやで愛されて、味方を増やしていきます。

この辺りの時代のアメリカを舞台とした作品も珍しいので、面白い作品です。

シュトヘル 

 13世紀初頭。史上最強のモンゴル軍に「悪霊」と恐れられた女戦士がいた。 戦士の名はシュトヘル。彼女と、一族を敵に回したモンゴルの皇子の壮大な物語。

また少し方向性を変えて、血なまぐさい、クセのある作品を。

モンゴル軍に祖国西夏を滅ぼされ『悪霊』となったシュトヘルと、一族を敵に回しても西夏の文字を守ることになったモンゴルの皇子ユルール、そして執拗に西夏の文字を地上から消し去ることに固執する皇帝チンギス・ハーン。その周囲の人達との、『文字』を巡る物語です。

西夏文字は、長らく解読が出来ていなかった文字です。『きっと、文字を解読するために、字典が残っていればなあ』という思いから書かれた作品だったりするのでしょうか?

ユルールが語っているように、文字があれば、その時代の人々が考えていたことを、場所や空間を越えて残すことが出来ます。一方では、チンギス・ハーンのように、大きな傷となってしまうこともあります。ある意味、現代の『忘れ去られる権利』問題に近い側面を持っているのかも?なんて、読んでしまいます。

 狼の口

14世紀初頭、アルプス地方。イタリアへと通じるザンクト=ゴットハルト峠には、非情な番人が守る関所があった。難攻不落をもって知られるその場所を、人々はこう呼んだ。ヴォルフスムント―――“狼の口”と。

頭の上にリンゴを乗っけて矢で射るシーンで有名な、ウィリアム・テルの息子たちのお話。

当時、彼らの住んだ、後のスイス連邦となるシュバイツ、ウンターヴァルデン、ウリの3つの自治邦では、ハプスブルク家の圧政の元にありました。その象徴が、大事な権益奪い、団結し戦うことを封鎖する巨大な関所。その悪魔の様な砦を如何に攻め落とすのか、多くの犠牲を払いながらも、自由のために戦っていくお話。

しかし、どこまでが史実でどこからがフィクションかは分かりませんが、良くここまで残虐な描写が出来ますね((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル

実際の史実では、盟約者団は、ハプスブルク家から自治を勝ち取り、後のスイス連邦を形成して行きます。今でもスイスでは徴兵制が取られています。かつては、有事の際に、すぐ戦えるよう一家に一丁軍事用ライフルを配備されていたとか。スイスの自治独立の精神は、この頃から育まれていたんでしょうね。

乙女戦争

1420年、ボヘミア王国。戦争により家族を虐殺された12歳の少女シャールカは、フス派義勇軍の英雄ヤン・ジシュカに導かれ、仲間たちと共に反カトリックの戦いに身を投じていく。
15世紀、中央ヨーロッパで起こり「宗教改革」の端緒となった「フス戦争」をモチーフに、少女の視点で、史実に基づいた凄惨な戦争を描く歴史巨編!!

すごく、レジに持って行きにくいタイトルと表紙ですが、中身はかなり血なまぐさい作品です。

私達が、『宗教改革』と聞くと、いわゆるルターの免罪符の話などを思い浮かべますが、さらにその前に、宗教改革に繋がる活動をした聖職者がいました。それが、フスです。フスは、民衆を区別なく扱い、チェコ語での典礼を行うなど、教会の改革に動いた宗教者です。その動きが危険視され、最終的には火刑に処され、非業の死を遂げます。

彼の死に抗議する信者と、それをうまく利用し神聖ローマ帝国・ローマ教皇からの独立を狙う勢力とによって起こされた独立戦争がフス戦争です。

元は一介の傭兵隊長にすぎないヤン・ジシュカが、ピストルや戦車といった当時の最新兵器を元に、農民軍たちを巧みに組織し、重騎兵を中心とした正規軍を倒していきます。そういった、『今となっては当たり前』の何かが生まれた瞬間と、単純な農民を言葉巧みに誘導し、戦士たちへと変えていくシーンが見どころです。

ホークウッド

14世紀、イングランドとフランスの百年にわたる戦争が始まろうとしていた頃。金で雇われ、戦いを生業とする者達--傭兵が各地の戦場で活躍していた。“白鴉隊”という小さな傭兵隊を率いる若き傭兵隊長ジョン・ホークウッドは、一人の王子との出会いを機に、百年戦争という大きな戦いに巻き込まれてゆく……。

百年戦争といえば、フランスのジャンヌ・ダルクが有名ですが、これはイギリス(イングランド)側から見たお話。

 今でも仲が悪いイギリスとフランス。今となっては、『ようやるわ』と思いますが、当時のイギリスは、ドーバー海峡を越えて、フランスの一部を占領していました。ポエニ戦争時のハンニバルも同じですが、侵攻軍は常に兵員の確保の問題にぶち当たります。

ただ、この当時のヨーロッパ世界では、お金さえ払えば誰とでも戦う傭兵団がいました。このお話では、主君の忠義でもなく、名声でもなく、ただお金のためだけに戦う人たちを、如何に束ねていくのか?について取り上げた作品です。

契約主(プライム)との交渉や、その主君(発注元)との関係や、競合他社との引き抜きにどう対応すべきか?など、ある意味、IT屋のPM業に近いところがあるかもしれません。

 傭兵ピエール

15世紀、百年戦争下のフランス。王家の威信は失墜、世は混沌と暴力に満ちていた。そんな戦乱の時代の申し子、無頼の傭兵隊長ピエールは略奪の途上で不思議な少女に出会い、心奪われる。その少女の名は――ジャンヌ・ダルク。この聖女に導かれピエールはイギリス軍との天下分け目の戦場へと赴く。

お次はフランス側からみた百年戦争。

佐藤賢一原作の同名小説の漫画化です。小説のほうは、かなり有名な作品なので読まれたことがかなり古い作品なので、ご存知の方も多いかも。

ジャンヌ・ダルクと共に戦った『傭兵ピエール』の物語。謎に包まれた部分の多いジャンヌ・ダルク本人ではなく、その一番の理解者、という位置づけの男の目線からみた百年戦争という物語です。

フランスを救え、そんな神の啓示を得た少女というのも、実はただのか弱い乙女だったのではないのだろうか?そんな視点から『人間ジャンヌ』の像を解き明かしていこうとする作品です。

この時代の戦争の在り方について、『ホークウッド』と合わせて読みたい作品です。

テルマエ・ロマエ

マンガ大賞2010 大賞受賞! 手塚治虫文化賞短編賞受賞! 古代ローマの男が、現代日本の風呂へタイムスリップ!! 現代日本と古代ローマを往来できる体質になってしまった風呂設計技師の好漢ルシウスの、時空を越えた大冒険(ただし風呂限定)の行方は!? 驚愕の発想から生み出される爆笑エピソードの連続で、受賞続々、大ヒット! 「王様のブランチ」でも紹介された、今年最高の話題作!!

 また方向性を変えて、まったりしたお話を。

色々と変わった話も紹介してきましたが、本作のテーマは、表紙を見ても分かる通り『お風呂』です。これだけでも十分に珍しいのですが、『ローマ時代のお風呂』です。

古代ローマといえば、コロッセオや水道橋を代表とされる、高度な土木建築を用いて広大な帝国を建設した国家として有名です。そしてそれと同時に、『お風呂文化』についても並々ならぬ情熱を注いできました。

そんな古代ローマのルシウスが、何故か現代日本とタイムスリップを繰り返し、未知のお風呂文化を吸収しつつ、ありとあらゆる物事をお風呂で解決していく、とんでもねえお話です(笑)。

しかし、こうやって古代の人の目線を入れることによって、日本の文化がどんなものなのかが見え、いろんな事に気が付かされる良作です。

ふしぎの国のバード

ディスカバー・ジャパンーーこれは、古き良き日本文化を取り戻すための物語。
時は明治初頭。東京から蝦夷まで、地図なき道を旅したイギリス人がいた。その名はイザベラ・バード、冒険家。彼女の目的はただひとつ、滅びゆく日本古来の生活を記録に残すこと。通訳の伊藤鶴吉をひとり連れ、日本人すらも踏み入ったことのない奥地への旅が、今はじまる!漫画誌ハルタの実力派新人・佐々大河。初のコミックスは、日本の魅力を熱筆した旅物語!!

もう一冊、『外国人からみた日本』の話を。ただ今回は、現代日本ではなく明治初期の日本を旅した実在の女性をテーマにした作品です。まだまだ、日本政府自体もその全容をよく理解していなかった蝦夷地、いまでいう北海道を目指し、横浜からの長い旅を行います。

もともと『原作』となるのは『日本旅行記』という旅行記を題材としているそうです。実際に原作を読んだことは有りませんが、その中で描かれている、もう失われてしまった日本の風景を、かなり忠実に再現していると評価されている作品です。

個人的には、ただ原作を忠実に再現しただけでなく、それぞれの登場人物の心情を、しっかり描き切っているところが、面白いなあと思う作品です。

 

色々と沢山書いてみました。こんなのもあるよ!とか、おすすめがあれば教えてくれれば嬉しいです。

 

2016/06/11 追記