こんにちは、らくからちゃです。
長女の育児休業が終了し、めでたく(?)職場に復帰いたしました。ただお家の状況がちょっと大変なので、年度内一杯は有給休暇等を取らせて頂いております。
ところで育児休業中であっても有給休暇は付与されるってご存知でした?
こんな状況なので有給日数は多いに越したことないのですが、ほとんど勤務していないのに20日分の有給付与されてしまって良いのだろうかと、"ありがたモヤモヤ"な気分です。なんにせよ育休を取る人は、育休中は有給を使うことは出来ませんので、このあたりも踏まえて有給消化計画を立てた方が良いかもですね。
まあしかし長男で7ヶ月・長女で11ヶ月と、随分長い間おやすみを頂き、書き尽くせないほどの素晴らしい時間を過ごすことが出来ました。
「赤ちゃん可愛い♡」以外のことを考えなさすぎて、労働者として使い物にならなくなっても困るので、コソコソ資格の勉強とかもしてたりしたら、世間は「育休中リスキリングは有りか無しか」で盛り上がってるじゃないっすか。
もう3周くらい周回遅れのテーマですけど、通算1年半育休を取った立場からのファーストインプレッションを申し上げますと『え、そこ触れちゃう??』って感じですね。
育児休業制度のおさらい
まず日本の育児休業制度についておさらいしておきましょう。
細かなところはおいておいて掻い摘んでいくと
- 労働者の権利なので「うちはやってない」は無し
- 育休中は給料は出ないが雇用保険から給付金が出る
- ママが専業主婦でも育休中取っててもパパも取れる
ってなところですかね。
まず育児休業は、有給休暇や超過勤務手当や法定検診といった「人を雇用するならば当然やらなきゃダメ」と決まっているものなので「ウチはそういうのはやってないんだよね」みたいなのはNGです。
働かない社員の給料はどうなるとかというと、育休中は会社から給料が出ない代わりに、雇用保険から育休給付金が支給されます。金額のリアルなところについては、下記も是非。
育休中は「勤めている会社」ではなく「雇用保険を払ってくれてる会社・労働者」がお金を出してくれる。ということです。
そして育児休業はママが専業主婦でも育休中でもパパも取ることが出来ます。
保育園のように「必要性」が問われることはなく、一定期間雇用保険に入っていて子供が産まれた人であれば誰であれ取ることが出来ます。
男性の取得率は2021年度で13.97%にしかなっていません。それでも過去最高を更新しており、取得期間も会社のアリバイづくりか賞与にかかる社会保険を浮かせるために数週間だけ・・・という程度からは、伸びてはいる模様です。
(参考:男性育休取得率 昨年度13.97% これまでで最高 目標までは開き)
育休中に勉強はできるか
さて育休を取るパターンとしては、
- ママ育休+パパ仕事
- ママ育休+パパ育休
- ママ主婦+パパ育休
- ママ育休+パパ主夫
- ママ仕事+パパ育休
などかな。(4・5は現状極めて稀でしょうが)圧倒的に多いのは1でしょうね。
育休中勉強したらええやん!!みたいに言われたら、主流派の「1人孤独に子供の面倒を見ているケース」のひとは、そりゃあ怒るでしょうね。
(もちろん人によっては出来るひともいると思いますが)
一方、2〜4のような「自宅で2人で子供の面倒を見ているケース」であればまた話も変わってきます。あくまでn=2の個人の感想ですが、0歳児を育児にあたって、人手は「一人では足らぬ。二人だと余る。」って感じでしょうか。
家に来てすぐの1〜3ヶ月は、ほぼ「24時間戦えますか」状態になります。
長男が1ヶ月頃の育児記録を見直しました。●のついているのがミルクをあげた時間です。概ね3時間おきにはあげてますね。また一瞬で飲みきるわけではなく30分くらいかかるので、哺乳瓶消毒したりオムツ交換したりしていると、もうすぐに「腹減ったー😣」の声が聞こえてきます。
感覚的にはざっくり1.5人月くらいほしい。
ミルクの間隔が長くなり夜も寝てくれるようになると、かなり楽になってきます。ミルクをスマイルと💩に変えるだけの4ヶ月〜6ヶ月くらいは、比較的余裕もあり0.8人月くらいあれば間に合うかなーなんて思ってたら、そんな時間はすぐに過ぎ去ります。
7ヶ月目以降、ハイハイが出来るようになってくるあたりから、起きて活動している時間も伸びますし、再び手がかかるようになってくる。先方はホモサピ初心者なので、目を離すと何をしでかすかわからない。1.2人月くらいはみておきたいところですね。
どの時期も大変といえば大変でしたが、二人で分担できれば、多少は勉強する時間も取れたかな、という感じです。
育児を楽とは言わせない圧と壁
話は変わりますが、先日こんな記事を読みました。
私もいろんな育児グッズには助けられましたし、社会は日々着実にアップデートされているのを感じます。
一方、コメントを眺めていると「社会が親に求めるものが増えた」というものがチラホラ目に付きます。確かに「子供をひとりにしない」や「子供を殴ってしつけない」みたいな点で、親が社会から受ける圧力が高まっている面はあるでしょう。
ただそれに合わせて「育児を楽だとは言わせない」圧も相当強いと思うんですよね。
「育児の合間でも勉強くらい出来る」みたいなことを言ったもんなら「それはお前がちゃんと育児してないだけ」「本気で育児してればそんなこと言えないはず」と言われかねない圧(?)は日々感じております。
そんなん状況によるし、常にパーフェクトを目指さなくともええんとちゃうのとも思うのですが、とかく世の中には「育児は大変なもの」というコンセンサスを守らせる何かがあるように思えるのです。
でもこれはこれで育児をする側とそうでない側の平穏を守る「壁」になってる気もするんですよね。
育児休業とは何なのか
ちょうど2人目の育休が終わったので、受給した育休給付金の総額を計算してみたところ、おおよそ414万円となりました。
雇用保険料(失業・育休給付金部分&会社負担分込み)が1.2%ですので、割り戻すと3億4535万円相当のお賃金分の受給をした形です。今後それだけ稼げればよいのですが、そうでない分は見知らぬ誰かの払った雇用保険料で埋められることになります。
実際、2人で面倒を見られる環境であれば、育休は上手に使えば「学び直し」の良い機会ですし、既にキャリア形成促進助成金として育児休業中の教育訓練にかかる費用を支援する仕組みもある。
これから男性育休の取得率伸びていくと「大企業共働きパワーカップルが夫婦揃って1年間育休取得し交代で勉強して難関資格取得してキャリアアップ!!」みたいなケースも増えてくるでしょう。
でも長期間の育休を取れるのは相対的に恵まれた環境の人の場合が多く、『体感格差』の拡大や「そもそも育休って何なの?」「勉強する暇無いほど大変だから雇用保険で支えているのでは?」「勝ち組が更に豊かになるための時間なの?」「雇用保険チューチューさせないほうが良いのでは?」みたいなふうに感じる人も出てくるでしょう。
個人的には妊娠出産は、執行猶予10ヶ月の懲役18年みたいな話ばかりだと、そりゃあ若い人は子供を産み育てたいと思わないので、
「育休は子育てをする人が赤ちゃんと幸せな時間を過ごすご褒美みたいなもん。ついでにリスキリングしてキャリアアップもすると良いよ。」
そう言えれば異次元の少子化対策になるのかもしれませんし、自分の子供が大きくなる頃には胸を張ってそう言えるようになれば良いよね、とも思うのですが、現段階ではもう少し慎重に進めていったほうが良いんじゃないかなーとも思う次第です。
ではでは、今日はこのへんで。