こんにちは、らくからちゃです。
弊社では、毎年6月と12月の第一週にボーナスが支給されるのですが、11月も中旬に差し掛かってくるとドキドキしてきちゃいますね。(気が早いか?)なんだか、調査結果を見てみると、冬のボーナスの支給額は減るのでは?という調査結果もあって、ハラハラ感が高まってまいりましたが、皆様いかがでしょうか?
中には、使い道が思いつかないなんていう贅沢な野郎もいるようですが、わたしは優待株とか面白小型株とか優良財務株とか買う予定です。と余剰資金が発生したら、ここぞとばかり、『前々から買ってみたかったんだ!』という株に手を出し、(ノ∀`)アチャーとなることもままあるのですが、基本的な資産運用は投資信託で行ってます。
さて、12月といえば色々な『切り替わり』の時期でも有ります。株やら投信をやっている人間からすると、年間100万円分の買付けまでは税金がかからなくなるNISAの枠が切り替わるタイミングでもあります。お買い残しのあるひとはぜひ、そして口座開設がまだの人はお早めに、そして証券会社の宣伝をするなら今がチャンスm9(^Д^)
また、資産運用の状況も見直しして見ようと思い、投資信託を扱っている証券会社の違いと比較になどついていろいろと調べてみましたので、まとめておいてみます。
投資信託をはじめる前に考えること
チャンスがあれば、少しでもお金を増やしてみたい、そう思うのは世の常人の常かと思います。投資信託は、そういった資産運用を行うにあたっては、なかなか便利なツールではあります。本屋さんへ行っても、
みたいな本は色々と並んでいます。(この本、投資信託の基礎基本がすごいしっかり書いてあるので大変おすすめです。)ただ、投資信託を初める前に、最初に考えるべきことがすっかり抜け落ちていることがままあります。
1.自分の資産の状況の確認
最初にするべきことは、自分の手持ちの資産の状況確認ですね。ボーナス一括払いやら住宅ローンやらが残っている人は、その負債の状況もあわせて確認。忘れずに行っておきたいのが保険の加入状況の確認。自動車保険やら火災保険やらも含めて、自分の保有している『金融商品の棚卸し』を行うことが最重要です。
2.自分の経済的リスクの確認
次に、自分の経済的なリスクの状況の確認も行いましょう。経済的リスク・・・というとおっかない感じですが、支出や収入が大きく変わるようなことですね。一般的なサラリーマンでは
- 仕事がなくなる(倒産・解雇)
- 病気や怪我
- 親の介護や葬式
- 同期の結婚式が3回くらい立て続けに発生(´Д⊂グスン(嬉し涙だョ!)
などなどが考えられると思います。まあ、身近なリスクとしては、急に暇な部署に異動になって残業代激減なんてものも考えたほうがいいかもしれませんね。病気や怪我など、保険によってカバー出来る部分は、どこまでが保険でカバーされないのかも考えてみましょう。
3.中期的な資金計画
最後に、自分のライフプランにあわせた資金計画を確認しましょう。結婚、住宅・自動車の購入、旅行。死ぬまでにやりたいことを全部書け!なんて言うと鬼に爆笑されると思いますが、ここ3年から5年くらいの間に、どんなことにお金が入り用で、どれくらいの収入があって、どう準備していくのか。いつまでにいくら必要なのか?そこを整理してみましょう。
投資信託はいくらからはじめるべき?
さて、お金を増やす・守るために資産運用を行うのであれば、最低限これくらいはざっと考えてみた上で、『手許においておくお金』『投資信託にまわせるお金』を整理してみましょう。手許においておくお金は、給料の3ヶ月分から半年分(わたしは、子供もいないし50万円くらいあれば十分かしら・・・と思ってますが)、なんて言う人もいますが、そこは発生しうるリスクも考えた額が適切だと思います。
投資信託は、500円からでも始められます。でも、最低でも100万円、できたら300万円くらいの資金がないのであれば、全額普通預金か定期預金にでも残しておくのも悪く無い選択だと思います。
仮に年利5%で運用できたとしても、100万円なら5万円。多いと見るか少ないと見るかはひとそれぞれですが、色々調べたり、口座開設や入出金の手間、損失が発生するリスクも考えれば、徹底した節約に時間をかけるか、人生をより豊かにするために時間をかけたほうがお得な気がします。
もちろん、趣味でやるぶんには全く問題はないと思いますよ。
そもそも投資信託って何者やねん論
一度理解してしまえばなんてこと無いとは思うのですが、投資信託自身、金融商品の中では、やや面倒くさいもののような気が致します。
分かりやすい説明は全部『そもそも投資信託とは? - 投資信託協会』にまとまってますので、これを読めば色々さくっと分かりますのでおすすめです。
投資を信託するわけですので、簡単にいうと
「投資信託(ファンド)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。
ということになります。株式投資と比較してみるとこんな感じかなあ。
投資信託 | 株式投資 | |
---|---|---|
売買の仕方 | 金額 or 口数指定 | 単価 and 株数指定 |
金額の決まり方 | 1日1回。証券会社が計算する。 | 9:00-15:00に参加者の売値と買値で決まる。 |
売買のタイミング | 当日15:00〜3営業日後など | 売買成立時 |
手数料 | 購入・保有・解約 | 購入・売却 |
まずいちばんの特徴が、売買の仕方。株であれば、『◯◯って銘柄を☓☓円で□□株』って感じで注文します(単価については成行、『とりま買える売れる金額で』という指定も出来ますが)。一方、投資信託では、口数または金額を指定します。金額の刻み単位は証券会社によってまちまちですが、10,000円以上1円単位とか、そんな感じですね。
次に、金額の決まり方ですが、株式が参加者の指定した『売値』と『買値』が折り合った時に、その場で決まるのと異なり、投資信託は一日一回、投資信託の保有している資産などをベースに証券会社が指定した金額となります。また株であれば、その場で金額が決まりますが、投資信託は国内のものであれば当日15時、海外のものの場合3営業日後などに金額が決定されます。
また手数料体系は会社によって異なりますが、株については購入・売却の際に手数料がかかります。一方、投資信託については、保有の際にもコストがかかります。更に言うと、購入時の手数料も投資信託は株より大変高い(;´Д`) (参考:インデックス投資をおすすめしないたった1つの理由)
ただ、個人的な考えなのですが、投資信託は『金融商品』として考えるよりも『ツール』として考えたほうが良いような気がします。『プロの投資家に投資を信託する』というよりも、
- 様々な商品や地域へ投資が出来る
- 分散投資が出来る
- 金額指定で投資が出来る
と考えてみる。その利便性とコストを考えてみて、『いいじゃん』と思えるのであれば、やってみるのがいいんじゃないかなあと思います。特に、金額指定で投資が出来るのは、資金運用上大きなメリットですしね。(個別株でも一部の証券会社ではやってますが)
投資信託の銘柄選び
投資信託をはじめようと思ったのであれば、最初に考えることは
- どの投資信託を買うのか?
- どの証券会社で買うのか?
の2つです。投資信託は、2015年9月現在、証券会社で売買される公募投信は5,776本もあります。これだけ多いと、もう何がなんやら良く分かりませんね。探し方としては
などの検索サイトがありますので、そういったところを手がかりに調べていくのがいいんじゃないかなあと思います。選び方の基準等々については、『投資信託 選び方』とかで検索すれば色々と出てきますので、そちらを見ていただくとして(投槍)、個人的に重要じゃないのかなあと思うのが、『自分の経済的なリスクを補完できるように考える』ことだと思います。
資産運用には、『いかにお金を増やしていくのか?』という攻めの視点もありますが、『いかにお金を失わないようにするのか?』という守りの視点も必要です。例えば、自社のビジネスが中国の景気に大きく左右されるのであれば、中国関連の銘柄には手を出さないようにする。円高が業績に影響するのであれば、円高になったときに嬉しい外国通貨建ての銘柄にする。などなどの方法で『収入と資産』を同時に失わないように注意したほうがいいんじゃないかなーと思います。リスクヘッジってやつですな。
『どの会社で買うのか』についてですが、複雑なのが上場株であればどこの証券会社でも買えますが、投資信託については取り扱っている証券会社が限定されていたり、証券会社毎に手数料に違いがあったりと、買うものと買う場所が密接に絡まり合っていたりもします。投資信託って、大きく分けて
- 販売会社・・・資金を受け入れ、管理する。(小売店)
- 運用会社・・・実際に、何をいくら買うのかを決める。(メーカー)
という2つのプレーヤーが出てきます。ただ中には、運用会社が直接販売を手がけている場合もあります。その場合、手数料が安くなったり、そこの証券会社でしか買えない商品があったりします。
そういった商品を『直販型』といったりするのですが、今回はそこをメインに証券会社の違いと比較を行っていきたいと思います。
フィデリティ証券
あまり聞き馴染みのない名前かもしれませんが、フィデリティは世界第4位の投資運用会社です。
(出典:THE LARGEST MONEY MA NAGERS)
1980年代に、29%の年平均を叩きだしたマゼランファンドで有名になったピーター・リンチさんが居たり、基本的にアクティブ型の運用を強みにしている会社です。こんな本も出てますね。
- 作者: ピーター・リンチ,ジョン・ロスチャイルド
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2006/10/27
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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フィデリティのファンドは、国内の各証券会社で取り扱いがありますが、フィデリティ証券を通して買うとちょっとだけお安くなります。ただ、フィデリティ証券の凄いところは、NISA口座を開設すると、他社の銘柄も含めて購入時の手数料が一切かからなくなります。
ファンドの購入手数料って、最近は無料(ノーロード)のものも増えていますが、高いものだと3%近くします。ですので、NISAで100万円単位の投資をするのであれば、年間3万円近くお得になります。また、毎月自動引き落としの積み立ても出来ます。
あとは結構、Webのインターフェイスが見やすくて、たまにみると面白いですねえ。資産評価額とその属性ごとの内訳とかを出してくれます。こんなん見ながら、比率見なおしていくのも面白いですなー。
(ちなみにこの画面の右側の方に、評価額と損益とかも出ます)
投資信託専業だけあって、細かい情報の出し方は、芸が細かいような気がします。
セゾン投信
『こまけえ話はいいんだよ!これだけ買っときゃいいってのを教えてくれよ!』という話であれば、セゾン投信が良いかと思います。セゾン投信はちょっと変わった会社で、
の2つしか商品を取り扱っていません。セゾン投信といえば、なんといってもバンガードのインデックスファンドを組み合わせたセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドが有名です。
フィデリティはアメリカ国内の確定拠出年金(DC)の運用残高第二位につけていますが、第一位の会社がバンガードです。バンガードは、フィデリティ証券と対象的に、インデックスファンドなどのパッシブ型の運用を得意としています。(バンガードとフィデリティ - 資産設計への道/マネックス証券 - ネット証券)
バンガードの投資信託は、フィデリティと異なり個人向けとしてはは広く販売されていません。バンガードの商品を買うのであれば、国内籍ファンド・オブ・ファンズのどちらか、といった形になりますが、手数料面からみるとセゾン投信のほうが半額です。
以前も書きましたが、インデックスファンドは『分かってやってる人』にとっては、面倒なく分散投資ができる非常に優れたツールです。市場の合理的な判断を利用することで、『放ったらかし投資』をすることが出来ます。
その一方で、多数のインデックスの中からどれを選ぶのか?といったところを考える必要ありますし、特定の市場のインデックスにのみ投資を行うと、それがまたひとつのリスクとなります。また放置していると、保有している複数のインデックスのバランスが崩れてしまうため、定期的なメンテナンスが必要になります。
そういった面倒事を引き受けてくれるのが、セゾン投信ということになります。購入時の手数料は無料ですし、維持するための手数料もフィデリティやら他の『アクティブファンド』が1.5%を超える手数料を取る中、0.5%と大変お安くなっています。
組み入れているインデックスの比率は、債券・株式が半々となるようになっています。また、債券・株式を通しても、先進国の比率が高いのが特徴ですね。
こういった形態のファンドって、『世界中に分散投資!』といったキャッチコピーが多いのですが、その内訳を見ていると、先進国よりだったり新興国よりだったり、リートも入っていたりと、色々と考え方にも違いがありますので、注意ですね。
SBI証券
バンガードのファンドは、基本的に『セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド』か『三井住友・バンガード海外株式ファンド』を通して買うことになりますが、それはあくまで国内の話。バンガードの各商品は、アメリカで上場投資信託(ETF)の形で株式と同様に売買できるよう上場されていますので、外国株としてそのまま買ってしまう方法もあります。
バンガードを海外ETFの形で買ってしまえば、間に入るセゾン投信のコストが入らないため、ただでさえ安い信託報酬が目の玉が引っ込むほどお安いお値段になります。
(出典:バンガード-長期・分散・低コスト- 2015年バンガードETF™・米国籍投信経費率改定のお知らせ)
外国株を買うのは、昔はかなり敷居が高かったと思いますが、最近では手数料も随分安くなってきました。SBI証券さんであれば、NISA口座開設で海外ETFの購入が無料になるそうです。
だそうで。まーでも面倒くさいですけどね。自分でETFを買うデメリットとしては、
- 定期積み立て出来ない(毎月分散購入したいなら手動でぽちぽち)
- リバランスが出来ない(NISA枠使っちゃいますので)
- 金額指定購入出来ない(株と同じ扱いですので)
- 税金の扱いが面倒臭い(外国税額控除とかあったりしますが、ややこしい)
などなどが挙げられます。もしチャレンジするのであれば、タイミングを決めていっぺんにどかんと買っておき、あとは死んだふり戦法がいいのかもしれません。
カブドットコム証券
いきなり海外ETFは、ハードルが高いと思いますが、国内のETFも使い方によっては便利だと思います。
ETFは、株式と同様に売買出来る投資信託ですので、どこの証券会社でも、取引手数料は通常の株と同じ扱いになります。ちょっと特徴的なのがカブドットコム証券。カブドットコムは、MUFG系列になるのですが、同グループ内で組成されている一部のETFが、手数料無料で売買出来ます。
この手の『手数料が無料に〜』ってやつは、だいたいひとり1個しか作ることの出来ないNISA口座の開設が前提になりますが、カブドットコム証券については、そういった条件なしで無料になるようです。
正直、カブドットコム証券は、手数料が高く操作もしづらいと、あまり良いイメージはありませんでした。が、最近手数料は大幅に値下げされました。
(出典:実はかなり安い 現物株式手数料が90円から。「ホントは全然高くない」カブドットコム証券の手数料。)
まあ、操作がしづらいのと入出金がしづらいのは相変わらずですが、検索ツールがなかなか強力だったり、サブの口座として作っておいても良いんじゃないのかしら、と思う今日このごろです。
コンセンサスやテクニカルの情報はとにかく、財務情報をここまで色々分析出来るのは、結構中々有難いですね。
独立系投資信託
で、最後にちょっと変わったものファンドをご紹介しておこうと思います。アクティブファンド、といっても基本的には『軸』となる指標があり、その指標に組み込まれている条件を、調査の結果などをもとに若干軌道修正したりする手法がとられることが一般的なようです。(参考:VSファンドマネージャー藤野英人氏(4)99%のアクティブ・ファンドはダメなインデックス・ファンド|藤沢数希の金融対談日記|ダイヤモンド・オンライン)
ただまあ、中にはゼロベースで、長期的な視点から『この会社が良い!』というものをファンドマネージャーの判断で組み込んでいったようファンドも何個かあります。
それぞれのファンドの代表が、それぞれの理念に沿った運用を行う運用ですね。まあ、運用成績はそれぞれ・・・が、ひふみ投信は、成績がいいですね。
目論見書を見ていても、それぞれの銘柄について『何故組み込むのか?』といったことについてしっかりと説明がされていて、非常にわかりやすくていいですね。
効率的市場仮説に真っ向から石を投げつける感じが素敵ではありますが、マネージャーの才能に影響されるところも多いので、長期的に見るとどうなんだろうなーという感じもします。
個人的には、こういったファンドが組み入れている銘柄を、自分のポートフォリオの中に入れていってみるのも中々面白いんじゃないのかしら、とは思います。
まとめ
ボーナスを前に、資産運用を色々と見直し中だったので、最近の投資環境について改めて確認してみました。わたしは、投資のプロでも何でも有りませんので、これはあくまで個人の『備忘録』です。
まあ、改めて振り返ってみても、『投資信託ってめんどくせーなー』と思います(笑)。ただ、最初に色々と調べておけば、ほったらかしで色々裏でお金を働かせてくれる有難いものです。
もし何か、みなさまのお役に立てば、幸甚の至りに御座います。
ではでは、今日はこの辺で。