こんにちは、らくからちゃです。
今週は平日が3日法定休日となっている都合上、日本の株式市場が開くのは24日・25日の2日だけという週になっています。しかし、これはあくまで国内だけの話。海外の市場は元気に開いていますが、どんな感じになっているのかというと・・・。
■NYダウ
■日経平均先物
じぇじぇじぇじぇ!!
秋雨前線到来でしょうか?いい感じに下落しております。これは連休明けがまた恐ろしいのですが、だからこそ逆に考えるんだ。買いどきなんだと!と自分を鼓舞し、今日も面白銘柄を探す日々で御座います。
おすすめした銘柄の振返り
さて、何回か取り上げさせて頂いているおすすめ銘柄シリーズですが、今週も値動きを確認してみましょう。
まずはそれぞれの銘柄の算定基準について振り返っておくと、
- (順張り・8/24投稿)チャイナショックに負けない 下落局面に強い銘柄9選
- (逆張り・8/30投稿)週間騰落率で下落率が大きかった銘柄8選
下落局面においても株価が下がらなかった順張りシリーズと、その後の下落で下げ幅が更に大きかった逆張りシリーズの2つのジャンルにおいてらくからちゃセレクションでピックアップした銘柄になります。
その後の値動き等については、こちらでも解説したりしていますのでぜひぜひ。
インデックス投資とは何か
さて、以前書かせて頂いた記事の中で、こんなコメントを頂戴いたしました。
順張りと逆張りはどちらが良い? - ゆとりずむ
- [stock]
世界の株を全部買うイメージのインデックス投資がない。上がっても下がっても、株はそういうものと考える。坦々と積み立てれば、経済は全体的には成長するはずだから利益が出るという戦略。
2015/09/07 11:33
あー、そうですね。いわゆる『インデックス投資』については、この一連のシリーズの中で取り上げて来なかったですね。某ヒトデ野郎のように、株初心者も見ているようなので、まずはインデックス投資とはなんじゃらほいというところから始めたいと思います。
インデックス投資法とは、一般的に以下のような投資手法です。
- 市場の指標(日経平均,TOPIXなど)となるインデックス投信を投資対象とする
- 特定銘柄のリスクを受けることがない
- 専門知識を持ったファンドマネージャーが必要無いので低コスト
- ドルコスト平均法で買い付けることによって取得単価を標準化
(´ε`;)ウーン… (呪文か?)
と思っている人のためにもう少し掘り下げて解説してみますね。
投資信託のお値段
まず、インデックス投資とは『投資信託』を使った投資法になります。そもそも、『投資信託って何?』って人のために、プロからのお叱りを覚悟で大幅に端折って説明すると『色んな株の詰め合わせセットを買うもの』と思って頂ければだいたいあっています。まずは、その時々のおすすめ商品セットを購入します。その後、『あー、これそろそろ売ってこっちのほう買っとこ』という判断を『ファンドマネージャー』っていう凄い人があなたの代わりにやってくれるという商品です。
『すげえ!何も考えなくても代わりに運用して貰えるんだ!』 といえばそうなのですが、当然ファンドマネージャー(お給料高い)のコストが発生します。例えば、SBI証券であれば、通常の株の売買コスト(スタンダードプラン)はこんな感じ。
3000万円以上の株を買っても(一注文であれば)1050円にしかなりません。0.0035%くらい?また、代表的なネット証券であれば、別に預けっぱなしでも『管理料』みたいなものをとられることは有りません。
一方、同じくSBI証券から人気ベスト5の投資信託の手数料はこんな感じ。
たけえええええ!!!
しかも
- 買付手数料・・・買うときに発生
- 信託報酬 ・・・持っているだけで発生
- 信託財産留保額 ・・・売るときに発生
と色んな所でお金がひかれてしまいます。(信託報酬は、管理経費として差し引かれるため請求されることはありませんが・・・)
そりゃあまあ、ダブルスーツの下にサスペンダー付きのズボンを履いて、牛乳瓶よりも分厚いメガネをかけて、休憩時間には葉巻を吸いに行くおじさんにメンテナンスをしてもらうんですから仕方ないですよね(偏見?)
でも、ファンドマネージャーのお仕事って、『儲かること』じゃないんです。( ゚д゚)えーって声が聞こえそうですけど、基本的にファンドの評価って『指標をどれだけ上回ったか』で判断します。つまり、『みんな値下がりしてるんだからさ、それよりちょっとはマシだったからいいよね?』というのがファンドマネージャーの論法です。
元々ファンドなんて、『基本となるインデックスから、ちょいちょい足して引いて作るもの』なので仕方ないっちゃ仕方ないんですけどね。そこらへんの、おかしいやんけ!という話は、この本が結構おすすめだったりします。
日経平均を捨てて、この日本株を買いなさい。 22年勝ち残るNo.1ファンドマネジャーの超投資法
- 作者: 藤野英人
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
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ちなみに、『他の銘柄が上がろうが下がろうが絶対にプラスの利益を追求する』というのが、いわゆる『ヘッジファンド』です。ヘッジファンドは、いわゆる『金融工学的な手法』で、企業の収益性とか安全性とかまる無視して、『買うべき・売るべきタイミング』追求して集めた資金を売買するファンドです。最近はSBI証券でも買えるみたいなので、ご興味のある人は是非。
で、今回取り上げる『インデックス投信』とはどういったものかというと、『指標と連動するように組成されたファンド』のことを言います。つまり、指標に組み入れられている比率と同じようになるように組入資産を売買すれば良いので、極論ファンドマネージャーすら不要で、システムで自動的に売買させてあげれば出来上がります。
ちなみに、こういった視点で
- 指標を上回ることを目的とするファンド・・・アクティブファンド
- 指標と連動することを目的とするファンド・・・パッシブファンド
なんて言い方をすることもあります。『いくらプロが真剣に予想したところで、その結果なんてチンパンジーがダーツを投げるのと同じようなもの』と一刀両断に切り捨てた、ウォール街のランダム・ウォーカーは、投資をする人は是非一度は目にするべき名著だと思いますが、実際『ファンドマネージャーの神通力』なんてそんなものです。
ウォール街のランダム・ウォーカー <原著第10版>―株式投資の不滅の真理
- 作者: バートン・マルキール,井手正介
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
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実際に、過去のパッシブファンドとアクティブファンドの運用成績を比較してみても、高いコストを払う割には大差が有りません。
(出典:第10章 パッシブ・ファンドとアクティブ・ファンド | 山崎元の投資信託入門 | はじめての投資信託 | 投資信託 | 楽天証券)
これなら、あれこれ考えこむ時間も勿体無いので、『とりあえずインデックス投信を買っておけ!』ということになりそうですね。
リスクをどう避けるか
また、資産運用を行うにあたって重要な点は、『リスクをどう避けるか』です。ちょっと考えて欲しいのですが、あなたの『がんばり』によって左右されず、完全にランダムなものとしますが、
- ボーナスが50%の確率で100万円。50%の確率で0円の会社。
- ボーナスが100%の確率で50万円の会社。
どっちがいいですかね?普通は、2を選ぶと思うのですが、どうでしょう。『おれっちはギャンブラーだから1かな!』という人も、もう少し考えていただきたいのですが、ボーナスが入ってくるかどうか微妙って状態でいろいろ買い物をしたり出来ます?そう考えると、『将来どうなるのかが見通しが立ちやすい』というのはひとつの効果なんですよね。
インデックス投信のいいところはそこなんですよね。色々な銘柄を分散して購入することになりますので、『いけてる』と思っていた銘柄が急落するリスクを分散することが出来ます。思い出してください、JAL・東電・シャープ・東芝・・・名だたる大企業であっても気づけばとんでもないことになっていることは、残念ながら日常茶飯のことです。
また、ドルコスト平均法を使えば、高い時期・安い時期を分散して買うことが出来ます。投資信託は、株と異なり『◯◯万円分』という買い方をすることが可能(証券会社によっては株でも同じことが出来ますが)なので、毎月同じ金額を買い付けていき、高い時は少なく、安いときは多く買うことが出来ます。
インデックス投資をおすすめしないたった1つの理由
さて、こうやって書くと『いいことづくめ』のように思えるインデックス投資ですが、個人的にいつも思うのは、『インデックス投資』は『投資なのか?』と。確かに、『資産運用』の手段としては有用だと思います。何を隠そう、わたしも毎月の給料からNISAの枠を埋まるように7万円ずつ投資信託を購入しています。
フィデリティ証券さんってところで、米国REITとかハイイールド債とか、国内では中々買いづらい銘柄や、インデックスも少々買っています。国内ではあまり有名な会社では無いかもしれませんが、アメリカでの最大級投資運用会社です。ちなみに、NISAだと買い付け手数料が無料になります。(フィデリティブランドの投信って信託報酬は高いので、そこで元が取れるんでしょうけどね。)
話を戻しましょう。
インデックス投資って、突き詰めれば突き詰めるほど、『投資じゃねえよなあ〜』って思うんですよね。インデックス投資って、リスク回避の為に『なるべく広い対象』をターゲットとしたインデックスを投資対象とします。そこで投資対象を絞っちゃったらアクティブ投資と同じですからね。で、世界経済全体をターゲットとしたファンドなんかを選ぶわけですね。確かにペースは落ちてきたものの、世界経済全体で見れば未だにプラス成長です。
とはいえ、インデックスファンドは実際に世界GDPに対してベットするわけではなく、その中でも上場企業、それも一定規模以上の企業が対象にして投資されるわけです。見たこともない会社のね。
結局、インデックス投資ってつきつめれば突き詰めるほど、『自分が何にお金を出しているのか』が分からなくなるんです。それが、おすすめしないたった一つの理由です。
勘違いされそうなので、追記しておくと「インデックスで資産運用をすること」自体は否定しませんし、じゃんじゃん取り入れていくべきだと思います。でもそれを「投資」というのか?と言われれば、ちょっと違うんじゃないのかな、と思うんですね。
勿論、個別銘柄への投資にはリスクがつきものです。でもIRを読んで、諸表を見て、商品の評判を調べて、チャートとにらめっこして、ドキドキしながら板を出すのって、中々たのしいですよ。
こういった記事も有りましたが、いろんな観点から『この株って上がるかなあ』とドキドキしながら株価を見守るのって、どんどん知識が広がっていくんですよね。勿論、インデックスの値動きと経済全体の動きを見てもいいんですけれど、ちょーっとハードルが高い気がします。
基本的に『真っ当なサラリーマン』は資産運用の方法として『株式投資』を行う必要は無いと思います。インデックス投信を買うなり、定期預金にぶち込むなりすればいいと思いますが、基本的には『自己投資』するのが一番よいような気がします。個別銘柄で遊んでいると、損を出すことは有ると思いますが、『世の中を知るための自己投資』のつもりで、ちょっと遊んでみるくらいが良さそうな気がします。
とはいえ、インデックスファンドの選び方等々は、需要がありそうなので、また後日お話しましょうか。
ではでは、今日はこのへんで。