こんにちは、らくからちゃです。
多少なりとも政治や経済に興味を持っている人にとっては、その行方が非常に気になるアメリカの中間選挙の投票日が近づいてまいりました!
職場でも軽く話題には上がったのですが「そういやいつ結果が出るんすか?」「どんな感じになるんでしょうねー」などなど、悲しいことに私も含めて「あー、あれね。なんかすごそうだよね」レベルの理解しかありませんでした(涙)
というわけで、個人的なメモも兼ね、重要なポイントを掻い摘んでまとめてみたいと思います。どなたかのお役に立てば幸いです(๑•̀ㅂ•́)و✧
中間選挙ってそもそも何?
そもそも「中間選挙」って何?ってところから軽くおさらいしときましょう。アメリカ合衆国は、上院・下院の二院制をとっています。上院は、各州から2名ずつの議員が選ばれ、下院は各州ごとに人口比に応じて議員数が設定されます。
日本のような「解散総選挙」は存在せず、きっちり2年おきに選挙が行われます。下院議員は、全員が再度選挙の洗礼を受けることになります。一方、上院議員の任期は6年で1/3ずつが改選されます。
大統領選は4年おきにオリンピックの年に行われ、同時に連邦議会選挙も行われます。大統領在任期間のちょうど真ん中に行われる議会の選挙のことを「中間選挙」と呼びます。
ちょうど大統領在任期間の折返し地点でもあり、大統領の政策への「中間テスト」のような意味合いもあります。選挙結果によっては、次の2年間の政策運営や、その次の大統領選に対して大きな影響をもたらす大事な選挙です。
中間選挙の情勢について
選挙前の現段階において、
- 上院:共和党51人・民主党49人
- 下院:共和党235人・民主党193人
と、上下院ともにトランプ大統領の所属する共和党が上回っています。現在の情勢はどんな感じなのかというと、NHKサイトに出ているデータを見るとこんな感じ。
(出典:アメリカ中間選挙2018|NHK NEWS WEB)
上院では、共和党がほぼ改選後の過半数を固め、下院では拮抗する状況が続いています。
そもそも上院の改選議席は民主党が26議席、共和党が8議席となっています。つまり民主党がいくら票数を伸ばしたところで、最大8議席までしか増やすことはできないんですね。
下院はどうかというと、反トランプの動きから、民主党優位かと思われていました。トランプ大統領が最高裁判所判事として推薦するカバノー氏に対しても「35年前、カバノー氏から性的暴行を受けた」と主張する女性教授の告発を追い風に、反トランプの機運が高まっていましたが「確たる証拠もないのに民主党はやりすぎでは?」との声も高まり、かえって共和党側の結束を固める状況となってしまいました。
アメリカの議会選挙は、非常に現職優位の選挙です。
現職は80から90%が勝利すると言われています。今回は、トランプ大統領に愛想をつかし大物共和党議員が次々不出馬を表明するなど、民主党に有利な展開かと思われていますが、結果は蓋を開けてみるまでわからない接戦となっています。
株価への影響について
民主党が議会で過半数を取れば、大統領の弾劾を訴追することができます。
しかし実際に大統領を罷免するには、上院で2/3以上の賛成が必要になります。これは、もし仮に民主党が、上院選で全議席を確保しても届かない数値です。また弾劾が成立したとしても、日本のように解散総選挙とはならず、副大統領が大統領に就任するだけです。正直、政治的なモチベーションが高いとは言えません。
それよりも、オバマ大統領の二期後半のように、法案や予算案の成立過程において非協力的な態度を取られる可能性のほうが高いでしょう。
そうすると大統領の裁量が比較的ききやすい外交などの分野でポイントを稼ぎにくる可能性があります。最近だとサウジアラビア情勢がゴタゴタしてきましたし、目立ちがりやの大統領閣下ですから、余計なことをしでかす可能性もあります。
また民主党が上院でも過半数を取るシナリオも可能性は低いながらもあります。大使の任免や条約の締結には上院の同意が必要ですから、更に大統領としてはやりづらい環境になるでしょう。
一方逆に、共和党が上院も下院も過半数を維持した場合、大統領としては法案が通しやすい・・・ように見えて、そうでもないんですよね。そもそも共和党内でもトランプ大統領は異質の存在ですし、とりわけ財政面において党内の支持を得られるとは思えない。
結局どれに転んでも、トランプ政権の舵取りは国民からの支持も低下する中においては、厳しい状況となる可能性があります。ただどんな結果になっても、次の大統領選挙に向けて、大統領側は景気を刺激する策を出してくる可能性は高いと思います。ここが底になる可能性もあるので、しっかりタイミングを見極めて投資したいもんですね。
選挙のスケジュールについて
最後にスケジュールについてざっとまとめてみるとこんな漢字。
- 投票・・・11月6日(火)夜8時から
- 大勢判明・・・11月7日(水)午後
半日ほどかけて投票が行われ、開票は翌日になります。大勢が判明するのは7日の昼頃になるでしょうか。開票状況にもよりますが、まだ東証が開いている時間帯に、予想外の結果が発表される可能性もあります。
激しい値動きになる可能性も踏まえ、しっかり結果を注視していきたいところです。
ではでは、きょうはこのへんで。