こんにちは、らくからちゃです。
何か景気の良い話がないかなーとネットを眺めていると、中々景気の良い話が出てきました。
皆様おなじみの(?)ドン・キホーテが、今期売上高1兆円、小売業国内第7位を目指す!という意欲的な発表を拝見いたしました。ものが売れないと言われて久しいこのご時世に、中々勢いがあって良いことです。
ところがどっこい、ネットを見て回っていると、いまいち実感が無いというか、何でそんなに稼いでいるの?というところに疑問を持っている人が多いように思います。ちょちょっと調べてみたのでまとめてみますね。
ドン・キホーテってどれくらい儲かってるの?
まずは、ほんまに儲かってはるんやろか?と思いましたので、過去の売上高・営業利益の推移を眺めてみました。
いやあ、実に美しいグラフですね。5年間の売上高年間増加率は10%ほど。営業利益も売上高に連動してきれいに増加しています。ここまできれいなチャートは素晴らしいですね。なんとこれ
創業以来29期連続売上高・営業利益更新
です( ゚д゚)ポカーン
これがどんなもんか小売業の予想売上高トップ10と比較してみたところこんな感じ。
こうして並べてみると、売上高だけではなく、ROEや売上高経常利益率も中々強力です。改めて見ると、なんやかんやで百貨店の売上高の大きさや、ファーストリテイリングの経営効率が際立ちますね。イオンはもうちょい頑張れ。
ドン・キホーテって何で儲けているの?
じゃあこのドン・キホーテさん、実際のところ何で儲けているの?という点については、IR資料に懇切丁寧に記載がありました。どうでも良いですけど、この昔のワードで作った感じが中々良いですね(こら)
そもそもですけど、ドン・キホーテの売上高1兆円目標というのは、あくまでグループ全体の目標であって、ドン・キホーテ単体での目的ではありません。今期の主要法人別のセグメント情報はこんな感じ。
ドン・キホーテは主要企業であり、7割近売上高をしめていますが、その他を見ると、スーパー長崎屋の占める比率が結構大きいですね。その他、海外部門も比率としては大きくありませんが、前年比で2倍の伸び率を示していますね。
事業別で見ると、
- 食品・・・33.1%
- 日用雑貨品・・・23.1%
- 時計・ファッション用品・・・17%
の比率みたいですね。伸び率でみると
- 海外・・・182.3%
- 日用雑貨品・・・118.4%
- 食品・・・113.5%
のあたりが伸び盛り。ドン・キホーテって、時計だのスポーツ用品だの、買回り品のイメージが強いのですが、ここ最近は長崎屋のテコ入れの結果が反映されたのか、最寄り品の伸び率がすごいですね。
その背景には、新規出店31店+M&A24店 - 閉鎖 5店= 純増50店 で、368店から418店へ1割以上の積極出店があります。しかしその一方で、既存店もしっかり伸びているのが強い。
PB商品の伸びは微妙なところですが、オリジナル電子マネーmajicaの伸び率は目を見張るものがありますね。売上高に対するシェアは30.1%。ここまでくれば、他社クレジットを使われることによる手数料より、自社決済網の構築コストのほうが低くすることもできるんじゃねえでしょうか。
一句詠む余裕まで見せつけてくれます。
ドン・キホーテ 強さの源泉
ドン・キホーテって、どんな会社?と言われたら、多くの人が「圧縮陳列」と答えると思います。他にも訪日観光客が多いイメージですかね。実際、免税品の売上高は、全体の1割り近くをしめているそうな。
じゃあ外国人向けの商売をすれば儲かるのか?そんな単純なものでもないでしょうね。外国人観光客向けの商売は、黙っていても近所の買い物客が、毎日同じような商品を買ってくれるものとはワケが違います。
移ろいやすい顧客のニーズを捉えるには、より現場でのきめ細やかな対応が必要になります。現場には徹底的に現場に移譲をし、スピード感のある店舗運営を実現したモデルと、あっていたのが理由なのかな?そんな風に思うんですね。
夢がないと言われがちなこのご時世において、売上高1兆円はずいぶんと夢のある話です。辞書で「ドン・キホーテ」と調べてみると、現実を無視する夢想家、とでてきました。もはや現実が夢に追いついてきてしまったいま、次にどんな施策に打って出るのかも注目ですね。
ではでは、今日はこのへんで。