こんにちは、らくからちゃです。
なにやら世間では、銀行口座から勝手にお金が抜き取られる事件が多発していて大変ですね。
銀行預金で持っとるのが悪いんや!適当な投信かETFでも買っておけばええんや!と高をくくっていたら、勝手に株が売られて知らない口座に出金される事件まで発生したもんだからさあ大変。
私も使っているSBI証券だったので、こりゃ大変とチェックしなおして見ましたが、売りどきを逃した塩漬け株もキッチリ残っておりました。誰かいいタイミングで売却してくれませんかね。
こんなことが起こったからという訳ではないのですが、メイン証券口座を入社した頃に作り長年愛用しつづけてきたSBI証券から、野村證券に徐々にスイッチして参りました。そこで感じたことなどを、つらつらと書き残しておきたいと思います。
SBI証券 vs 野村證券
そもそも何で、古臭い&鈍臭い感じしかしなさそうな野村證券をメイン証券口座にしようと思ったのか。CMに出ていたお姉さんに釣られて・・・
ではなく、ある費用が激安だったからです。
SBI証券の株式売買手数料は以下の通り。1日50万円以内であれば0円というのは、中々の太っ腹ですね。
対する野村證券(オンライン取引の場合)は下記の通り。
高っ!!
だいたい低価格帯でも2倍から3倍は違いますし、SBI証券が約定代金3000万円で手数料973円で打ち止めなのに、野村證券は同じ3000万円で31,429円(32倍!!)、更に上限は5000万円超の78,571円ですって。良い商売してまんなー。
これだけ見ると、野村を選ぶ理由はゼロです。ただ別の部分で、野村のほうがすごーくコストが安い箇所があるんですよね。
信用金利です。
衝撃の0.5%
そもそも信用金利ってなんやねん。ってところから、おさらいしておきましょうか。
通常、100万円の株を買うには100万円の現金が必要です。株を買えば、現金は口座からなくなります。これがいわゆる現物取引ですね。何を当たり前のことをと思われるかもしれませんが、株の買い方は現物取引だけでは有りません。
100万円を担保として預けて、お金を借りて株を買う。証券会社にもよりますが、概ね預けたお金の3倍までお金を借りられるので、100万円の現金で300万円相当の株が買える。これが信用取引です。(買い方と売り方がありますが、本記事では買い方の話だと思ってください)
お金を借りているので、その分だけ金利を払う必要があります。それが野村證券はべらぼうに安い。
制度信用取引だと
順位 | 証券会社 | 金利 |
---|---|---|
1 | 野村證券 | 0.50% |
2 | 東海東京証券 | 0.90% |
3 | むさし証券 | 1.35% |
4 | ライブスター証券 | 2.30% |
5 | SMBC日興証券 | 2.50% |
6 | 岡三オンライン証券 | 2.60% |
7 | 立花証券 | 2.60% |
8 | 丸三証券 | 2.65% |
9 | 岩井コスモ証券 | 2.69% |
10 | DMM.com証券 | 2.70% |
11 | GMOクリック証券 | 2.85% |
12 | 楽天証券 | 2.80% |
13 | SBI証券 | 2.80% |
14 | マネックス証券 | 2.80% |
15 | LINE証券 | 2.80% |
16 | 内藤証券 | 2.98% |
17 | 松井証券 | 3.10% |
18 | auカブドットコム証券 | 3.98% |
こんな感じになるんですよね。群を抜いて野村證券の0.5%が安い。
例えば100万円の株を信用で買おうと思ったら、SBI証券は1年間で2万8000円も払わなきゃいけないけど、野村證券ならば5000円で済んじゃう。
一回あたりの手数料は、約定代金がいくらでも500円とまあまあ高いのですが、無期限の一般信用も0.5%でいけちゃうので、チマチマ取引せずに、一発デカ目で長期保有しておけばその差は誤差になります。
SBI証券は出庫手数料が無料
信用取引をするための担保には、現金だけでなく保有している株式を割り当てることもできます。(代用有価証券)
余談ですが「市況株全力2階建て」というサイトがありますが、2階建てとは代用有価証券と同じ銘柄を信用でも買うことです。株価が上がれば、莫大な利益が期待できますが、値下がりすれば一気に大損することになります。
現金より評価額は割り引かれますが、信用取引での損失が評価額を超えて強制決済されない限りは、普段どおり株主優待も配当金も貰えます。信用で保有している銘柄からは、株主優待は貰えませんし、配当にも何故か二重で税金がかかるので、優待・配当目当ての株を担保にしてそれ以外の株を信用で買ったほうがお得です。
じゃあSBI証券に残っている株式を野村證券にお引越しするにはどうするのか。
てっとり早い方法としては、SBIで売って現金化し、その現金を野村に入金して買えば良い。でも長期保有優待を貰っている銘柄や、たっぷり含み益が乗ってる銘柄は出来ればそのままにしておきたいもんでしょう。
そういうときに役に立つのが株式移管出庫サービスです。
保管振替機構(ほふり)を通して、別の証券会社に株を振り返るサービスです。一定の条件はありますが、株主番号や取得単価を引き継ぐこともできます。なおSBI証券では無料です。
書面を埋めて送付せよ。なんてアナログな方式ですが、現物株の手数料はSBIのほうが安いし、とりあえず現物保有したいものはSBIで買ってから野村に送るほうが良いかもですね笑
長期目線での信用取引
信用取引というと、どうしても「危ない」「ハイリスク」というイメージがついてまわります。
確かに持っている資産以上の株取引をするわけですし、代用有価証券を使う場合、その評価率が一気に引き下げられることもあります。
過去に「ライブドア・ショック」と言われた事件がありましたが、これはライブドアの代用有価証券としての評価率(掛目)をマネックス証券がいきなり0に引き下げたことで、一気に同社の売りが売りを呼ぶ状況で起こったと言われています。(別名マネックスショック)
じゃあそんな危ない・ハイリスクな信用取引には関わらない方が良いのか。
いままで信用取引には、3%近い金利がかかっていたため、短期で結果の出せる可能性のあるような取引で使うことがセオリーでした。ところが、0.5%まで金利が下がったのであれば、ある程度長期保有を考える銘柄にも使いやすくなりました。
あくまで個人の意見ですが、0.5%の金利(他にも名義買え料等は発生しますけど)も上回る自信のない銘柄は、個別株であれインデックスであれ買うべきではないでしょう。逆にその自信があるのであれば、銘柄選びにかかった時間あたりのリターンを改善するためにも、積極的に信用取引も活用していくべきなんじゃないのかなーなんて思うんですね。
皆様がどう活用していくのかはそれぞれかと思いますが、こんな選択肢もあるんだということは覚えておいて損はないかと存じます。
ではでは、今日はこのへんで。