ゆとりずむ

東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

20代が一番多かったのはいつ頃なのか

こんにちは、らくからちゃです。

こんなご時世ですので、今年の新入社員研修はリモートで行っているそうです。なんやかんやで、あの当時から10年も経ったのかと思うと、感慨深いものがありますね。

若い諸君には、10年間でお腹まわりしか成長しなかった私を反面教師として、是非みっちり頑張っていただきたい次第です(あかん)。

世の中、少子化だの高齢化だの言われておりますが、年寄りだらけのなので、若者の希少価値は上がっているような気がします。

ごく素朴な疑問として「日本の20代の人口って、いつ頃が一番多かったんだろう?」と気になったので調べてみました。ついでにグラフにしておいたぜ!

20代人口の推移

人口推計のデータを切り貼りして作ってみたグラフがこちら。うーん見事にフタコブラクダみたいになってますな。

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1つ目のピークが、1976年の2000万人。この期間に20代(20-29歳)だったということは、戦後すぐの時期に生まれた「団塊の世代」って言われる人たちですね。

戦争が終わって色々とハッピーな気分になって子供が増えたのかなあ?なんて雑にしか考えてなかったのですが、ベビーブームが終わった理由も見てみると、ちょっと暗い気持ちになりますね。

団塊世代が生まれる前は戦中、戦後直後であり、出産を先送りする傾向にあった[8][9]。その反動だけでなく、第二次世界大戦の終結に伴って大正世代の若い男性が復員し、1940年代後半に婚姻をする男性が増加した。明治40年代生まれ・大正生まれ・昭和一桁前半生まれの若い男女の婚姻急増に伴う出生人口の大幅な増加が発生し[10]、第1次ベビーブームが発生した。

1948年(昭和23年)までは、一部の例外(強姦・姦通)を除き、一般的に産婦人科での避妊・中絶・不妊手術などの行為は、刑法で堕胎罪となり禁止されていた。1948年(昭和23年)に優生保護法によって限定的に容認して、さらに翌年の1949年(昭和24年)に同法は改正されて、「経済的な理由」での中絶も容認することになったため、出生率の増大に歯止めがかかり、1950年(昭和25年)以降は出生率が低下していった。さらに戦後、結核など伝染病の予防法・治療法が確立されたことで青少年期における死亡リスクが低下し多産の必要性がなくなったことも、1950年代以降に出生率が低下した要因の一つであった。団塊の世代の母親までは、産婆による出産が主流であったが、昭和30年代には産婦人科医療による出産が主流となった[11]。

団塊の世代 - Wikipedia

彼らが20代の頃は、若者たちは「金の卵」と呼ばれ、生まれ育った地方から上京して働くスタイルが生まれました。ちょうど大都市への集中が問題になる時期ですね。またベトナム戦争など、政治的にも激動の時期を経験することになります。

さて次の山がやってくるのはそれからちょうど20年後の1996年 です。この年には、1913万人ほどの20代の若者がいました。いわゆる「団塊ジュニア」ですね。

割合で言えば随分と減っていますが、人数だけで言えば、かなりのもんです。

とはいえちょうど就職の時期に氷河期にぶつかってしまいました。(この言葉はあまり使いたくないのですが)非正規雇用の増加など経済的には厳しい立場になった人が増えたのもこの世代ですね。

ここから先、若者の人数は減り続け、データのある直近2015年では、1262万人と2/3程度になってしまいました。

20代人口の推移から感じること

この数字を見て感じることは、皆様それぞれでしょう。勿論、人口の中に占める若者の比率というのも重要な情報ですけど、実際にこの年齢層の人口がどの程度あったのか?を掴んでおくのは、「よのなか」を考える上で重要だと思うんですよね。

小学生ながらに世の中を吹く風の冷たさは感じていましたが、それでも平成初期はレジャー産業やエンタメ産業に元気があったような気がします。まあそりゃこれだけ消費の担い手になる若者の数が減ったら、当然影響は出ますわな。

あとこの手の話題が出ると、なんとかの一つ覚えのように「失われた第三次ベビーブーム」がと聞いてもいないのに語りたがるひとが出てくるのですが、ライフスタイルが多様化して結婚・出産が押し付けられない世の中になったのは良いことですし、特定の年代に子供の数が偏らないこと自体は良いんじゃね?と思いますけどね。

しかしここまで急激に若い世代の減少が進むと、色んな所に歪みが出てくるでしょうから、その対応は考えねばなりません。

ちなみにですが、2015年の1262万人という人数は、戦後すぐの1947年が1255万人とほぼ同じくらいです。このことを頭に入れておくと、なにかの役に立つかもしれません。

ではでは、今日はこのへんで。