ゆとりずむ

東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

年収1000万円超えの会社員はどれくらいいるのか

あけましておめでとうございます。らくからちゃです。

皆様、年始はいかがお過ごしでしょうか。我が家は臨月の妊婦もいるので、なるべく自宅で過ごそうと思っていますが、親戚一同より坊やの初めてのお年玉も貰いに行きたく悩ましいところですね笑

お年玉といえば、10万円の給付金が無事着金してました。坊やの将来の教育資金として、しっかり運用していこうと思います。さてこの給付金、年収960万円の所得制限が設けるかで随分紛糾してました。是非はさておき、年収4桁万円の大台は憧れるものがございます。で、ふと思ったのが

年収1000万円超えの会社員ってどれくらいいるの?

ってことです。

私のような年収上昇率より年休消化率を重視するダラリーマンには、遥か遠い世界に思えますが、実際問題どれくらい居るもんなんでしょう。

今後の目標を立てるためにも、年始一発目の記事としては良いテーマかな?と思いましたので、ざっと調べてみました。

年収1000万円超えの会社員はどれくらい居るのか

年収に関しては、色んな統計調査の結果があります。

代表的なものだと「毎月勤労統計調査」ですとか、「家計調査」なんかにも収入の項目があります。今回は国税庁の行っている「民間給与実態統計調査」の結果を見たいと思います。

税金に紐付く情報がベースなので、信頼性は上々です。リアルタイム性には劣ってしまい、今回見ていく結果も2020年分(2021年9月発表)になりますが、そこはご愛嬌ということでオネシャス。

また給与所得に絞った内容のため、家賃収入や配当金で稼いでいるぶんは加味されない点も抑えておいていただけると幸いです。

まずは「第3表 給与階級別の総括表」より「9.1年を通じて勤務した給与所得者(乙欄適用者を除く)」の人数を円グラフにしました。

ド―――(゚д゚)―――ン!

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年収 人数 比率 累積比率(下から) 累積比率(上から)
100万円以下 3,887,501 7.62% 7.62% 100.00%
100万円台 6,749,088 13.23% 20.86% 92.38%
200万円台 7,955,216 15.60% 36.46% 79.14%
300万円台 9,046,148 17.74% 54.20% 63.54%
400万円台 7,590,920 14.89% 69.08% 45.80%
500万円台 5,331,242 10.45% 79.54% 30.92%
600万円台 3,378,949 6.63% 86.16% 20.46%
700万円台 2,301,991 4.51% 90.68% 13.84%
800万円台 1,440,978 2.83% 93.50% 9.32%
900万円台 9,44,750 1.85% 95.36% 6.50%
1000万円以上 2,368,240 4.64% 100.00% 4.64%

こうやってみると、国民の半数は400万円未満で働いているんですねえ。主たる生計者では無いのかもしれませんが、中々キツいなあ。

なお「乙欄適用者」とは、他にメインの勤務先がある人という意味で、このデータは本業の給料に絞った結果で、派遣のお姉様から嘱託再雇用のおじいちゃんまで、給与所得者全体5000万人相当分のデータになります(標本はもう少し絞られますが)。

次に、正規雇用(私あんまりこの言葉好きじゃないのですが、統計上の用語なのであわせます)の2300万人ほどを対象とするとこんな感じ。

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年収 人数 比率 累積比率(下から) 累積比率(上から)
100万円以下 163,910 0.70% 0.70% 100.00%
100万円台 584,012 2.49% 3.19% 99.30%
200万円台 2,112,589 9.01% 12.20% 96.81%
300万円台 4,572,208 19.50% 31.70% 87.80%
400万円台 4,751,782 20.27% 51.97% 68.30%
500万円台 3,691,534 15.75% 67.72% 48.03%
600万円台 2,588,817 11.04% 78.76% 32.28%
700万円台 1,732,502 7.39% 86.15% 21.24%
800万円台 1,085,476 4.63% 90.78% 13.85%
900万円台 718,922 3.07% 93.85% 9.22%
1000万円以上 1,442,130 6.15% 100.00% 6.15%

だいぶグラフの景色が変わりましたね。中央値は400万円台の後半あたりかな。(それでも中々厳しいと思いますが)

800万円以上の層で13.85%、お題の1000万円以上でも6.15%ほどは居ます。だいたい同級生のうちクラスで1人か2人は貰ってる感じですね。旧友の顔を思い出しながら考えてみましょう笑

併せて過去10年間分の推移があったので見てみましょう。(こちらは正規非正規全体です)

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2010年に175万人だった1000万円超の人の人数は、2020年には240万人と、37%ほど増加しました。全給与所得者に占める比率でも、3.84%から4.87%へと増加しており、以前より「レアキャラ」感は下がってきているのかな、という感じです。

とはいえ、おいおい、そんな生き物見たことねえぞ」という方もいらっしゃるかもしれないので、もう少し別の切り口からみてみたいと思います。

業種別の年収分析

同調査に、業種別のデータがありました。

  1000万円以上人数 業種内比率 全業種比率
製造業 576,796 5.72% 24.36%
卸売・小売業 266,233 3.27% 11.24%
サービス業 192,827 2.52% 8.14%
医療福祉 205,523 3.01% 8.68%
建設業 291,670 6.65% 12.32%
運輸業
郵便業
80,751 2.30% 3.41%
学術研究
専門・技術サービス
教育・学習支援業
204,696 8.96% 8.64%
宿泊業
飲食サービス業
24,284 1.11% 1.03%
情報通信業 191,504 10.18% 8.09%
金融・保険業 210,473 14.73% 8.89%
不動産業・物品賃貸業 77,871 6.38% 3.29%
農林水産・鉱業 5,701 0.92% 0.24%
複合サービス事業 7,985 1.31% 0.34%
電気・ガス・熱供給・水道業 31,926 17.28% 1.35%
2,368,240 4.64% 4.64%

年収1000万円を超える人の人数が最も多かったのは製造業の58万人で、全体の1/4を占めています。ただ製造業の人数自体が多いため、業種内での比率は5.72%となります。

年収1000万円を超える人の比率が高かったスリートップは、

  1. 電気・ガス・熱供給・水道業・・・17.28%
  2. 金融・保険業・・・14.73%
  3. 情報通信業・・・10.18%

となりました。

宿泊業・飲食業の惨憺たる結果からもわかるように、正規比率にも依存するのでなんともいえないところですが、弊業界10人に1人は1000万オーバーですかい?ほんまかいな。もう少し細かいデータはないかなと見てみたら、年齢別の平均賃金がありました。

(めんどくさくなったので画像で失礼)

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そもそも「情報通信業」と一言でまとめても中々広く、弊社のような会社の占める割合はどんなもんやねんという話ありますし、あくまで平均値なので上位の人が引き上げてる感もありますが、やはり高年齢層が引き上げているみたいですね。

まあ私がこの歳になるまで、こうした状況が続いているかもわかりませんが、まずは長生きせねばなりませんな。そんなことを考える年のはじめでございます。

ではでは、今日はこのへんで。