こんにちは、らくからちゃです。
まったく今更ではありますが、4ヶ月ほど前に、格安SIMへの乗り換えを行いました。もうちょっと早めに乗り換えたかったのですが、いろいろとドタバタしてしまい随分と遅くなってしまいました(´・ω・`) ただ考える時間は色々とありましたので、色々と考えた結果『mineo』を選びました。
色んな理由はあるのですが、一番の決め手になったのが『パケットギフト』という他にはない仕組みがあるからです。これ、なかなか面白いなあと思いましたのでまとめさせて頂きます。
余ったデータをどうするのか問題
最近の携帯電話は、一ヶ月に利用する『データ通信量』を事前に決めて契約する方式が一般的ですよね。契約したデータ通信量を越えてしまっても、通信は出来ますが、極端に速度が遅くなってしまいます。
そうならないために、皆さん余裕を持って契約をしていると思いますが『使いきれなかった場合』の使い方って、おおきく分けて『翌月繰り越し』か『家族間シェア』になります。一般的な仕組みのような気もしますが、結構キャリア間で違いが出るんですよね。
翌月繰り越し
- ドコモ・・・パケット繰り越し(1Gバイト単位)
- au ・・・ データ繰り越し(1バイト単位)
- ソフトバンク・・・データ繰り越し(100メガバイト単位)
キャリアごとに繰り越せる単位が結構違いますね。単位未満は切り捨てです。また、翌月繰り越しについては、どこのキャリアも原則として『後入先出法』的な考え方になります。図にするとこんな感じです。
後入先出法は、『繰り越された分』は翌月の使用可能枠が増えるのであって、契約分から順番に使っていきます。5GB契約していて、4GBしか使わなかったとすると、繰越分は、1GBですよね。翌月はきっちり5GBだったとしても『5 + 1 - 5 = 1』にはならないんです。
これってちょっとイメージと違いますよね。
多分『繰越分から優先的に使っていく』先入先出法的なほうがイメージに近いんじゃないでしょうか。
家族間シェア
- ドコモ・・・カケホーダイ&パケあえる
- au ・・・ データギフト
- ソフトバンク・・・家族データシェア
また家族間のシェアについても違いがあります。ドコモ・ソフトバンクは、『家族全体での契約』としてその中から使っていく方式です。分かりやすいっちゃ分かりやすいのですが、どう考えても家族間のケンカの元にしか思えません。
あんた、何に使ってんのよ!!
そんな声が聞こえてくる気がします( ´Д`)=3
一方auは、当月の残高を0.5GB単位で明示的に融通し合う仕組みです。まだ家庭内平和が保たれそうですが、なんか面倒くさいですよね。
mineoの仕組み
で、mineoはどうなっているのか?というとこう。
(画像引用元:データ容量を選ぶ|サービス紹介|mineo(マイネオ))
『使いきれなかった分』を家族全体でプールして、翌月に繰り越すというイメージです。更に、繰り越された分から優先的に使っていく仕組みとなっています。
当月中に使いきれなかった基本データ容量やパケットチャージ容量等は翌月に繰り越されますが、その繰り越されたパケットを、最大5回線(リーダー(代表者)回線含む)までシェアすることができる無料オプションサービスです。
繰り越したパケットは、優先的に消費されます。翌月中にも消費されない繰り越し分のパケットは、翌々月以降は消滅します。
mineoユーザーサポート|よくあるご質問|サービス検討中のお客さま 基本サービスに関するよくあるご質問|パケットシェアとはなんですか?
いやー、これよこれ。『データ通信量』を基準に契約を考えた上で、使いきれなかった分の納得行く使い方って、これよね。多少、値段が高かったとしても、こういう仕組みなら安心です。
これだけでも十分お腹いっぱいなのですが、更に上を行く仕組みとしてあるのが『パケットギフト』です。
パケットギフトの仕組み
(画像引用元:複数回線割・家族割・パケットギフト | mineo(マイネオ))
家族間でデータ残量を融通する仕組みは、色んなキャリアで存在します。まあでも、家族全員が同一事業者じゃなければ恩恵には与れませんよね。
パケットギフトは、『赤の他人とデータ残量を融通する仕組み』です。やり方は簡単。Web上の管理画面からパケットギフト用のコードを発番して、受け取った人はそれを入力して登録するだけです。
イメージとしては、Amazonギフト券のメール版みたいな感じ。受け取ったコードを入力すれば、残データ量が増えます。上の絵では、お友達に余ったパケットをプレゼントしよう!!みたいな絵面になっていますね。でもこれ、
コードさえあれば、氏名も電話番号も必要ありません。
もうここまで言えばわかりますよね。これ、お友達にプレゼントじゃなく、ユーザー間で残パケットを売買しあわせる仕組みを作っているとしか思えません。
パケットギフトの相場
わたしも過去に何度か購入しましたが、購入金額は下記の通りでした。
- 2016年7月 ・・・ 990円/5GB(@198)
- 2016年7月 ・・・ 1,299円/5GB(@260)
- 2016年8月 ・・・ 224円/1GB(@224)
- 2016年8月 ・・・ 1,700円/10GB(@170)
- 2016年9月 ・・・ 600円/3GB(@200)
- 2016年9月 ・・・ 1,100円/6GB(@183)
概ね、1GBあたり200円前後でしょうか。ここ最近の1GBあたりの単価と比較しても、30GBを超える大容量通信の契約をした場合と、概ね同じくらいの相場なので、上手く取引できれば相当おトクなのではないでしょうか。
勿論、最初から大量にデータを利用することがわかっている人は、そういった契約プランのある事業者を選べばいいでしょう。しかし利用状況を見ながら買い足して行くことが出来るのは大変便利です。
ちなみにパケットはヤフオクなどでも売買されていますが、ここ最近は楽天の運営している『ラクマ』で購入しています。
招待コード:6QD7IP4J
ちなみに、mineo自体の料金は下記のとおりです。
それぞれ500MBプランとの差分で計算すると
- 1GB・・・200円 (+100円で+0.5MB)
- 3GB・・・80円(+200円で+2.5GB)
- 5GB・・・196円(+880円で+4.5GB)
- 10GB・・・192円(+1,820円で+9.5GB)
理由はよくわかりませんが、3GBの契約プランがやたらお安くなっています。契約するなら、ひとまず3GBで契約し、必要に応じてパケットギフトを購入するという戦略が良さそうですね。
いまならキャンペーンでお安いみたいなので是非!!(宣伝)
mineoの思惑と戦略
ただ『パケットギフト』って、会社側からみたらどうなんでしょうか?mineoでは、パケットが不足した場合に、追加分をチャージする仕組みもあります。
売買されている単価の10倍近い金額ですよね。勝手に安値で余った部分を売買されたら、会社の収益としても打撃があるのではないでしょうか?
この『パケットの売買』に関する会社側の見解は『事実上の黙認状態』です。公式掲示板でのやり取りの中に、こんなものがあります。
Q.いきなりこんなことを書きたくないですが、パケットギフトを利用した金銭取引へはどのようなスタンスなのでしょうか?無料キャンペーンを利用して、小遣い稼ぎをする人が出ないとは限りませんので。
A.マイネ王などでのパケットギフトコードの公開は問題ないと考えております。マイネ王でユーザーさま同士がギフトをし合うことで、パケットをよりムダなくご利用いただきたいためです。
ただ、これはユーザーさま同士でのやり取りになるため、あくまでユーザーさまの責任ということで、トラブル等の発生の際には当社では責任を負いかねますので、この点ご了承願います。少年マンガのノリで紹介するmineoのパケットギフト | スタッフブログ | マイネ王 より内容を編集し記載
『ユーザー同士で勝手にやる分にはいいんじゃないの?その代わり何があっても知らないよ』という感じでしょうか。実を言うと、mineoにはもっと、一般の感覚からしたら『意味がわからない仕組み』があります。それがこの『フリータンク』という仕組み。
(画像引用元:フリータンク - mineoユーザーみんなでパケットシェア | マイネ王)
- 余ったデータ残量を突っ込むことが出来ます
- 1月1GBまで引き出すことが出来ます
- 突っ込んでもメリットはありませんし、引出してもデメリットはありません
追加のデータ購入が発生しなくなるので、会社側が一方的に損をするだけな気がするのですが、突っ込まれたデータ量は引き出された引き出されたデータ量を常に上回っており、残量はずーっと増加しています。
誰が得をするのかよくわかりません
でもこういった仕組みって、ユーザ側からすると会員数が増加すればするほど利益を受けやすくなるんですよね。会員数が増えれば、回線速度低下の可能性のデメリットもありますか、タンクに預けてくれるユーザーやギフトを買ってくれる・売ってくれるユーザーが増えれば利用者にとってのメリットです。
会社側から見た場合、特に『パケットギフト』の市場を作ることが出来れば、他の事業者に大して大きな参入障壁を作ることが出来ます。『こうやって宣伝のための道具は作ってやったんだからよろしくやってくれ』というメッセージなのかもしれません。
まんまとハマってしまいましたね(笑)。
ではでは、今日はこのへんで。