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ゆとりずむ

東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

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市川保育園撤退問題を『子どもの騒音問題』にすり替えさせてはいけない

経済・社会


こんにちは、らくからちゃです。

昨日、こんなニュースを読みました。

市川は、新入社員時代に住んでいた街なので、まずは『えっ?』と思ってしまいました。この街は、比較的学校も多く、日常から子供の声は溢れている街です。そんなところでまだ出来上がっても居ない保育園に対して非難の声が上がるのは、ちょっと不自然な感じを受けたからです。市川ってこんなに子育てをするのに優しくない街だっけ?と思ってしまいました。

あれー?と思っていたら、きちんと丁寧にまとめて下さった方が出てきました。

市川は、東京駅まで電車で30分以内でいける立地と、豊かな自然から、近年急速に人口は増加しています。が、主に再開発が進んでいるのは駅の南側のように思われます。今回問題となっているのは、駅の北側。多くの文化人も愛した比較的閑静な住宅街です。

ここに保育園を作るのは、素人目に考えてもいくつか問題があります。

いくつかの重大問題

 保育園は幼稚園とちがって、働く大人の子どもを預かる場所です。子どもが元気なのは昼間だけだったとしても、実際に子どもを連れて帰るのは日が沈んでからになることが多いでしょう。

この辺り一帯は、住宅街で道も大きく有りません。繁華街や最近のニュータウンと違って、道も明るく有りません。更に言うと、駅からの距離もそこそこあります。『お迎え』には、車や自転車を使う方も多いと思います。

市によると、同県松戸市の社会福祉法人が3月に木造2階建ての園舎を完成させた上で、4月1日に定員108人(0〜5歳児)で開園する計画だった。予定地は市中心部に近い住宅街で、昨年8月に開園を伝える看板を立てたところ、反対運動が始まったという。

住宅街の細い道に囲まれた真ん中に、大量に人が集まる施設をつくるのって、どう思います?

子どもを載せたママチャリの飛び出しも増える可能性もあります。既存住民としては『不便』という思いだけでなく『不安』そして『心配』という感想も当然出てくると思います。このことは、本文中でも指摘されています。

住民側は市や社会福祉法人に対し、計画撤回の要望書を提出。社会福祉法人による説明会も複数回開催されたが、「子供の声が騒音になる」「保育園が面する道路は狭いので危険だ」などの意見が強く、建設に着手できなかった。市によると、これまでも市内で他の保育園開園への反対はあったが、最終的に合意を得られていたという。

 ここで疑問に思ったのは、タイトルには赤字で指摘した部分だけが引用されています。一方で、もうひとつ重要なポイントが青字の部分です。つまり、いままでほとんどの事例で、適切な対応を行ったことで、保育園を開園することはできていたのです。

騒音問題へのすり替えでは?

様々なブログを見ていても分かる通り『子どもの騒音問題』は比較的盛り上がりやすいテーマです。記事のタイトルには持って来いです。でも実際には、(少なくとも市川市内では)騒音問題によって保育園の開園が出来なかった例はありません。

実情は分かりません。強硬に反対した人がいるのかもしれません。でも、今回の問題は傍目からみると『子どもに優しくない人が多いから反対された』というより『子どもに優しい人が多いから反対した』という面も多いんじゃないでしょうか

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(出典:数字が語るこの市場の深層【保育園・託児所市場】|明日から独立経営者! 起業ABC|J-Net21[中小企業ビジネス支援サイト])

ちょっと古い資料になりますが、保育園の設置数は、ここ最近順調に伸びています。新規の用地を探すのが難しくなっている側面もあるのかもしれませんが、今回のような例は一部の例外であり、多くの市民は、保育園の設置に理解を示しているのではないでしょうか。

本件において危惧しているのは、『騒音問題によって保育園を設置できなかった』ということが事例化されてしまうことです。

細かく中身を見ていくと、その他の要素も多く含んでいる問題なので、その一部分を抜き取って、便利に利用されてしまう可能性があります。例えば、あなたのお子さんが待機児童になってしまい、市役所に文句を言いに行ったとしましょう。そんな時に、

『いやあ、色々頑張っているんですけど、難しいんですよね。子供の声が騒音だーとかいう人が多いもんですから。ほら、市川の件、ご存知でしょ?』

なんて利用されてしまう可能性があります。

今回の件、いち地方自治体の小さなケースのはずだったのですが、予想を超えた盛り上がりを見せています。わたしは昨日、新幹線に乗って出張に行っていたのですが、車内の電子掲示板にも流れていました。

勿論『騒音問題』も重要なテーマですが、ここで注視すべきは

  • 新規の保育園の敷地として相応しい場所をどう確保していくのか?
  • 都市計画上、保育園のことを考慮したまちづくりとなっているのか?
  • 行政は、保育園の確保をしっかり行っているのか?

であって、『子どもの騒音』なんてキャッチーなテーマを利用した行政の怠慢が生まれないようにすることです。

用地の確保については、専業主婦の減少に伴って利用者が減少している幼稚園の転用などもテーマとして考えていいかもしれません。また通勤電車の『女性専用』を廃止して『子連れ専用』を作り、利用者の少なくなった都市部の小学校を再活用するプランもありかもしれません。

いずれにせよ、行政がしっかりしてくれることが重要です。

いかにも『誰でも参加しやすい』議論に首を突っ込むだけでなく、問題の解決に向けて、より大きな視点からしっかりと議論することが重要なのでないでしょうか。

ではでは、今日はこのへんで。