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ゆとりずむ

東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

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幼なじみ婚の増加から考える日本の社会構造の変化

経済・社会


こんばんは。

いつも、通勤電車で『Yahoo!リアルタイム検索』のランキングをウォッチしています。先日も、だらだら眺めていたところ『幼なじみ婚』という耳慣れないキーワードが上位に引っかかりました。

どうやら朝の情報番組ZIPでこんな特集が組まれたみたいですね。

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サッカー日本代表の内田選手が、幼なじみと結婚したことを引き合いに、番組独自調査結果を発表。その結果、

  • 20代・30代の夫婦・・・50組中7組
  • 40代・50代の夫婦・・・50組中1組

ほら、大急増!!

 

・・・うさんくせえ( ´Д`)=3

いや、適当に調べた50組で、そんな微妙な結果持って来られてもねえ┐(´∀`)┌ と、いうわけで折角だからちゃんとしたデータがないものか調べてみました。

確かに幼なじみ婚は増えている

 さて、今回は厚生労働省の外郭団体である国立社会保障・人口問題研究所のデータを見てみます。同研究所では、人口問題の調査研究にあたり、5年おきに大規模な調査を行っています。前回の調査は、2010年と少し古いのですが、『夫婦の出会い』について下記のような調査結果が出ています。

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確かに増えています(゚A゚;) 元から比率的には大したものでは有りませんでしたが、1982年の調査から、『幼なじみ・隣人』の比率は下落を続け、直近の2005年には1%まで減少していたのが、此処に来て2.4%へと急増しています。1.4%は全区分の中で最高の上昇幅です。

他も見てみると、『見合い結婚』が1.2%減少し5.2%となりました。常に減少し続けてきましたが、ここにきて底を打った感じがします。気になるのが、『職場や仕事で』の0.7%減と『友人・兄弟姉妹を通じて』の1.2%の減。全体として、『社会人の出会い』が減る一方、『学生時代の出会い』や『社外での活動での出会い』が強い状況です。

この結果について、ZIPではSNSを通じて、昔の友人同士が連絡を取りやすくなっていること』を理由に挙げています。

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もちろん、そういった出会いを生み出すツールとして機能しているのは事実でしょう。でも、それだけでマクロな数値を動かすだけのパワーがあるんでしょうか?

ここからは推測の世界に入っていきますが、統計データを見ながら考えてみました。

地元=都市の若者の増加

まず『幼なじみ婚』が成立するためには、二人が近くに住んでいる必要があります。Facebookで見つけて遠距離恋愛というケースや、たまたま上京した時に近所に住んでいたというケースもあるんでしょうけど、二人とも生まれ育った街に住み、働いているというケースが最も自然に感じられます。結婚の可能性の高い、20〜34歳までの年齢の人口分布をまとめてみると下記のようになりました。

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これに対し、彼らの産まれた街がどこかを比較しようと思ったのですが、若干データが新しいもの(2009年)しか見当たりませんでした。

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本当は、彼らの産まれた年で比較したかったのですが、そこはちょっと我慢して下さい。ある程度近い結果が得られると思いますが、東京を除くと、だいたい綺麗に『若者の産まれた街=若者の住んでいる街』となります。

よく、都市への人口集中といいますが、若者に限って言えば、吸引力のあるのは東京くらいで、それ以下の上位都道府県は、たいして若者をを引き寄せてはいないように見えます。

まずこれで、相当な数の若者が、わざわざ都市部に就職せずとも、自らが都市部でうまれ育っているということが言えると思います。

若者の経済問題と住居問題

さらに、上記を裏付ける数字として『親と同居の若年未婚者』についても見てみましょう。

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(http://www.stat.go.jp/training/2kenkyu/pdf/zuhyou/parasi10.pdf より)

直近の調査結果では、50%近い34歳未満の若者が、親と同居の生活をしていることが分かります。先ほど取り上げたように、わざわざ親元を離れなくとも、元々都市部で生まれ育って居るため、上京する必要性も少ないのでしょう。また、経済環境や雇用環境からも、ひとりで生活するのが苦しく、親元で生活している人か多いことも考えられます。

 

図表57 共働き世帯・片働き世帯の推移

((3)女性の就業状況の変化 より)

更に、2000年以降、共働き世帯は完全に片働き世帯を超過する状況が定着致しました。二人で生活する分には良いのですが、子育ても行うとなると、『ジジババの支援』は得られやすいに越したことは有りません。相手が、近所の幼なじみであれば、自分だけでなく相手の両親も含めた、4人分の支援が得られる可能性があります。わざわざ、待機児童となるより、身近な親族がいる相手を選んだほうが、『嫁姑』の息苦しさがあったとしても、生活はしやすい、と思う人も居るのではないでしょうか?

恋愛への二極化の結果?

また、もう少し残酷な見方をすると、『学生時代の友人の中に、相手を見つけられた人が結婚した結果が反映された』逆に言うと、『学生時代に結婚相手が見つけられなかったらアウト』ということなのかもしれません。

身近な実感としても、結婚する人たちは、学生時代か、遅くとも新入社員時代までに出会いを果たしている気がします。今の若者たちの『恋愛事情』についても見てみましょう。

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年々、異性の交際相手を持たない人数は増加傾向にあります。また、リクルートの調査結果によると、20代男性で、交際経験すらない人の割合が4割を占める状況となっています。

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(http://bridal-souken.net/data/ra/renaikan2014_release.pdf より)

乱暴なまとめ方かも知れませんが、『実家ぐらしで気心の知れた地元の幼なじみと結婚する層』『都市で疲弊し、恋愛すら出来ず若い時間をすり減らす層』の2つに分かれてきているというのが、個人の観測圏の中の結果です。

更に、未婚者に追い打ちをかけているのが、『子供の都合で残業できない人たち』をその他の人たちでカバーする体制ですかね。。。勿論、そのひとたちに悪いことはなにもないのですが、少子化対策に本腰を入れるのであれば、わけの分からん婚活パーティーより、みんなが早く帰れるための方法を考えてもらったほうが生産的で良いかと思います。

 

ではでは、今日はこのへんで。

続き

色々この記事を書くのに使ったネタを元に追記してみました。