こんにちは、らくからちゃです。
確定申告のシーズンですが、皆様進捗いかがでしょうか?医療費控除や住宅ローン減税など、上手に使えば税金の還付を受けられることもありますが、ブログの収益が20万円を超えるのであれば所得(利益)を申告し、税金のお支払が必要になります(あいたー)。
お陰さまで、皆様にお引き立て頂いた結果、昨年度はそれなりのお小遣いを頂くことが出来ました。納税は国民の義務ですので、払う分には払いますが、出来れば少しでも安くしたいのが本音。そこで今年は、青色申告で確定申告を行なうことにしてみました。青色申告ってよく聞くけどなにそれ美味しいの?という人も多いかと思いますが、結論から言うと
美味しいです(^q^)
ざっくり言うと『ちゃんとした帳簿を作ってくれたらその分税金割引してあげるね』という制度です。色んな"特典"がありますが一番大きいのが所得控除65万円分枠。税金を計算する際に、利益から65万円分相当を差し引いて計算することが出来ます。
(出典:個人事業主が節税するための基礎知識と絶対に抑えておきたいポイント | inQup)
税金が65万円分減るわけではありませんが、利益が減る分税金が圧縮されます。どの程度圧縮されるのかは、給料との合算額から扶養控除などを差し引いた額が多ければ多いほど税率が上がるので一概には言えませんが、
- 所得税:5%〜45%(年収500万円なら10%くらい)
- 住民税:10%
になりますので、会社員ならざっと65万円の20%。13万円分くらいはおトクになります。ただし青色申告を利用するには、事前の届出が必要です。紙を2枚ほど書いて税務署に郵送するだけでさらっと通ります。
ただし期限が3月15日必着です。提出してから、特に使わなくとも問題ないみたいですので、まずは紙だけ出しておいたほうがいいかもしれませんね。
ただ青色申告を利用するのであれば、『ちゃんとした帳簿』を作る必要があります。でも、最近は便利なものでウェブサービスで全て簡単に作成することが出来ます。今回利用したのはこちらです。
オンライン家計簿でおなじみのマネーフォワード社提供の確定申告作成サービスです。オンラインで繋がっている売上や経費データは全て自動で取得出来るのがポイント。マネーフォワードを利用していたら、もうそれはあっという間に確定申告の書類を作ることが出来ました。
簿記の知識は無くてもなんとなくで大丈夫ですが、ちょっとポイントの説明も兼ねて紹介してみたいと思います。なお私は税のプロではありませんので、気になる点については、税理士さんか税務署職員さんに聞いてみてくださいね。
青色申告は実現主義
税金は、1月1日から12月31日まで、その年の利益を元に計算します。利益について、夏場の金額は迷うことはないと思いますけど、12月や1月の売上って、どちらの年の利益になるのかが重要なポイントになります。青色申告で確定申告をする場合、『売上』は実現主義で計算することになります。
(簿記とは何か?10分くらいで分かるようにまとめてみる - ゆとりずむ)
実現主義とは、実際に入金されたタイミングにかかわらず、お金を支払って貰えることが確実になったタイミングで売上として認識する考え方です。
例えばアフィリエイト収入の場合、
- 発生・・・11月:たぶん5万円くらい
- 確定・・・12月:5万円分の利益が確定
- 入金・・・1月:5万円分入金
みたいになることが多いと思います。この場合、金額の確定した月が何月なのか?で決まります。このケースですと、12月に既に支払額は決まっていて、その振込がちょっとズレただけですよね。ということは、12月の年の売上になります。
このケースの場合、
- 12月 売掛金 50,000 / 売上 50,000
- 1月 普通預金 50,000 / 売掛金 50,000
となります。
最初にやることは開始残高の設定
ユーザー名の登録など、基本的な初期設定をすませたあとに、まずやる作業は開始残高の設定です。その前に、売掛金の勘定科目を取引先別の補助科目を作って分けておけば管理がし易いと思います。
各種設定→勘定科目→補助科目追加(画面一番下)
から追加ができます。売上勘定にも分類を振っておくと、取引先別の売上高も見れて便利ですよ。
次に開始残高を登録します。
各種設定→開始残高→保存(右下)
主要アフィリエイトサイトの12月末時点での未振込の金額を確認するには、以下のページを御覧ください。
- Adsense ・・・ 設定→お支払
- A8.net ・・・ トップページ→詳細レポート
- ValueCommerce ・・・ レポート→確定報酬レポート
ビシっとそのまま書いていてくれればいいのですが、そうでないものは支払額と差し引き計算をして計算しましょう。
仕訳は期中入金主義期末実現主義が簡単
次にいよいよ取引データの登録です。
自動で仕訳→連携サービスから入力
マネーフォワードで登録されているデータが自動的に表示されます。関係のないデータも表示されちゃいますので、必要なものを検索して一括登録しましょう。このとき特に勘定科目を気にする必要はありません。あとで一括で置き換えられますので。
会計帳簿→仕訳帳→一括編集
変更元の条件を指定して、変更後の値を登録しましょう。ここで勘定科目が指定できますが、これは『入金』の仕訳です。本来なら
現金預金 1000円 / 売掛金 1000円
のようにする必要があります。ただそれをやる前に、確定した段階で
売掛金 1000円 / 売上高 1000円
としなきゃいけませんよね。これは面倒くさい。ただ原則は実現主義ですので、その期間の利益を正しく計算する必要があります。そこで
- 1月と12月・・・実現主義
- それ以外・・・入金主義
で管理する『期中入金主義期末実現主義』という折衷案を使うことにしました。
通常の取引はすべて入金時に売上として認識し、1月の最初の入金は売掛金の取り崩し、12月末で確定した金額については売掛金計上。のような方法ですね。下の画像のようになります。
で、期末に残った部分がこんな感じで計上。
これなら割りと簡単ですね。『その年の利益の計算』さえ正しく行えるのであれば、多分問題ないはずですが気になるようであれば税務署のほうでご確認ください。
Amazonの売上は事業主貸扱いで処理するのが簡単
売上については、だいたいこの塩梅でいいんですけど、ちょっと困るのがギフト券で送ってくるAmazon。マネーフォワードのデータから読み込むことが出来ません┐(´д`)┌まずはAmazonの支払履歴を開いてみましょう。
アソシエイトトップ→レポート→支払履歴の確認
これを仕訳入力すると面倒くさいので、Amazonのレポートからエクセル読み込み機能で一括ローディングしましょう。Amazonは、前の月の確定と支払が同じ月に行われますので、『ギフト券による支払』の部分だけ抜き出して、以下のページからエクセル読み込みを行います。
会計帳簿→手動で仕訳→インポート→補助元帳
こんな感じに項目を埋めていきます。ここで一個ポイントが、資産勘定。Amazonのギフト券は『銀行預金』ではないですよね?ただ『商品券』を選んでしまうと、自分の発行した商品券扱い(負債)になりますので、変なことになってしまいます。
青色申告には『事業主貸』『事業主借』という不思議な勘定科目があります。個人事業では、収益を生活費に使った場合、自分に対して給料を払うのではなく、自分に対して貸し付けるという扱いになります(帰ってくることは無いと思うのですが・・・)。その時に使う科目が『事業主貸』です。
大抵の人は、ギフト券を受け取ったら個人用で使ってしまっていると思います。ですので、エクセル取込時に『事業主貸』にしてしまっても問題ないんじゃないかなあと思います。
経費は後から家事按分
税金は、収入−費用(経費)で決まりますので、可能であれば事業用経費にしたいですよね。とはいえ基本的にブログを運営していても、サーバー代くらいしかかかる費用は殆どないと思います。
ただ通信費くらいは、ブログを書くのに必要な費用ですし、経費として処理したいところ。でも自分用でも使うしなあというものについては、一旦費用として全て計上したあと、自分用で使った比率を『家事按分』するという考え方になります。
決算申告→家事按分
勘定科目ごとの按分比率が指定できます。じゃあ『どれくらいの比率が正しいのか?』は難しいところで、事業用に使った比率が良く分からない物もありますよね。プロバイダー料とか、いちいちパケット計算してませんし・・・。そういうものは、一律で50%とか、何か自分の中で説明をつく比率を計算して指定します。
家賃などであれば面積比率、通信費の基本使用料などは一律折半などなど勘定科目毎に割合を決めて『仕訳登録』ボタンを押せば、家事用に使った分を差し引く仕訳が計上されます。
後は税務署へGO!
あとは税務署に持っていく書類は全て印刷することが出来ます。
決算申告→確定申告書
その他の収入や所得の金額なども、源泉徴収票と睨めっこしながら埋めていきましょう。そうすれば、必要な書類は全て印刷することが出来ます。ここまで所要時間は2〜3時間くらいだったでしょうか。慣れれば1時間もあれば十分出来る作業だと思います。
これだけ使えて、仕訳回数が月間15件以内であれば料金は無料です。ぶっちゃけブロガーの確定申告くらいであれば、よっぽど欲張ってあれこれ経費にしないかぎり十分すぎるくらいです。
ブログでの収入が無くとも、寄付金や医療費控除など、これから確定申告をする機会も増えていくのかなあと思います。今回は税務署に持っていく方法を選びましたが、電子申告用のデータも出力できるみたいですので、次はそちらにもチャレンジしてみたいですね!
ではでは、今日はこのへんで。