こんにちは、らくからちゃです。
昨日、『東京タラレバ娘』を見ました!原作から楽しませて頂いていたのですが、割りと原作のキャラクターのイメージが再現されていて個人的には満足いく内容でした。
原作では、登場人物の絵面と現実世界の人間の姿があまりリンクできず、これ実写化したらどうなるんだろう?とドキドキしていましたが、『うわ、たしかにこんな人いるわ』と思える衣装や髪型になっていたのが面白かったですね。
なお、Kindle版は現在1巻が無料のようですので、お早めに是非!
彼女たち、原作では33歳って設定でしたがドラマでは30歳の設定のようです。
10年間交際して、そのまま他の人との大人の恋愛経験が無く結婚してしまいましたので、随分遠い話のように感じるところもある一方、わたしも今年で丁度30歳ですので、年齢的にはかなり近いものを感じております。
作中で彼女たちは『東京オリンピックまでには結婚したい!』と言っていましたが、実際いま、30歳女性が結婚しようとした場合、どんな環境なのか。個人的にも色々と気になりましたので、データを見ながら整理してみました。
35歳を過ぎたら結婚出来ない?
まず、いまの女性ってだいたい何歳くらいに結婚しているのでしょうか?
2015年度の国勢調査の結果から各年齢別の『未婚率』をグラフにしてみました。これはあくまで、2015年時点での数値を並べて比較したものであり、今後の数値を予想するものではありませんが、ざっとこのようになりました。
(2015年国勢調査結果より筆者作図)
倫子たちと同じ30歳の女性の未婚率は39.6%とほぼ2人に1人が『おひとりさま』の状況です。
グラフを見ていると、35歳頃を過ぎたあたりから、未婚率の下落ペースが落ちてきているように見えますね。『女性は35歳をすぎると結婚が難しくなる』なんて話も聞きますが、実際にはどうなんでしょう。次に、未婚率の増減値についても見てみたいと思います。
(2015年・2010年・2005年国勢調査結果より筆者作図)
上記は、各年の国勢調査の結果から、同じ調査年内に年齢が1つ増える毎に未婚率がどの程度減少するか、つまり既婚率がどれくらい上がったのか?を示したものになります。
25歳あたりががピーク。つまり一番、多くの人が結婚している年齢層となります。よく結婚ラッシュには、3つのタイミングがあると言われています。
- 25歳頃・・・学生の頃から付き合っていた人たち
- 29歳頃・・・社会人になってから交際開始し、20代のうちに結婚したい人たち
- 35歳頃・・・出産できるギリギリの年齢に近づきはじめた人たち
感覚的には、もう少しピークは遅いのかな?と思っていましたが、案外早いもんなんですねえ。
結婚している人の多いピークの時期を過ぎてしまうと、どんどん市場から同年代のプレイヤーが退出していきまいます。そうなると、性格や好みがあう・あわないの問題以前に、出会いそのものがなくなっていってしまいます。
そのためか、たしかに35歳を超えたあたりから、結婚するひとの人数は少なくなっているように思われます。
結婚したひとの半数は24.1歳までに出会っている
ところで世間では、『晩婚化している』といった話を耳にしますが、実際に平均的な結婚年齢は何歳なのでしょうか?ちょうど最新の統計情報が発表されておりましたので、改めて確認してみたいと思います。
国立社会保障・人口問題研究所の調査結果より抜粋いたします。
(出典:第15回出生動向基本調査)
2015年に行われた調査の結果では、
- 男性の平均初婚年齢・・・29.1歳
- 女性の平均初婚年齢・・・28.7歳
となりました。この数値を見ると、30歳のタラレバ娘たちも、まだ行けそうな感じがしますよね。ただこの表で注意して見ていただきたいのは『平均交際期間』です。
以前も色々と書かせて頂きましたが改めて最新のデータを見ると、
- 結婚全体の平均交際年齢・・・4.34年
- 恋愛結婚の平均交際年齢・・・4.59年
となっております。晩婚化が進むと同時に、交際期間の長期化も発生しております。もう少し詳細なデータもありましたので、こちらもご紹介致します。
(出典:第15回出生動向基本調査)
中央値で見ると、概ね24.3歳までに出会った人と結婚しているようです。
あと20歳未満から付き合っている人と結婚するケースと、30代以降に出会った人と結婚するケースの比率は同じくらいみたいですね。うーむ。これをみると30歳時点で相手がいないのは結構ハードル高いのかもしれません。
晩婚化から非婚化へ
さてここまで色んな数値をあげてみました。平均初婚年齢が29歳とか、24歳までに出会っていると言われても、いまいちピンとこない人も多いかと思います。実際に30歳になっても、結婚の相手も予定もない人は沢山います。
それもそのはずで、これらの話は『結婚した人』の話であって『結婚しない人』は含まれていないからです。
(各年国勢調査結果より筆者作図)
各調査年での年齢別の未婚率をグラフにしてみました。30代前半の未婚率は、急激に増加していることがわかります。これは、結婚を行う時期がずれ込んだことによるものと考えて良いでしょう。
一方、30代後半からの未婚率については、5年後の40代前半、さらに5年後の40代後半、そして50代とその数値を追いかけるように上昇していっています。政府の調査では、子供を作ることがほぼできなくなる50歳時点の未婚者にて『生涯未婚率』を計算しますが、このペースでいけば、生涯未婚者も25%くらいになりそうな勢いですね。
また、このグラフを見て頂ければ分かるように、タラレバ娘の親世代が20代だった1980年代から90年代あたりは、30代前半には90%前後の人が既に結婚している時代でした。女性の生涯未婚率も5%程度で、結婚するのがほぼ当たり前の時代です。
一方、今は違います。こういった生きた時代のズレが、感覚の違いにつながる可能性は大いにありそうです。
またもうひとつ、興味深いデータが出てきました。下表は、50台以降の未婚率を都道府県別にトップ5とワースト5を並べてみたものです。
(2015年国勢調査結果より筆者作表)
結構地域差が大きいですね~。傾向としては、30代前半の未婚率には差がなく、35歳以降の生涯未婚率に差がついた感じでしょうか。東京は頭一つ抜けている感じはしますが、案外地方でも未婚率は高い状態になっています。
女性の社会進出や雇用の状況なども影響してくるかと思いますが、『東京タラレバ娘』が将来どれくらい『おひとりさま』になるのかについては、地域や職業などの情報も入れて細かくみていけば、より正確な数値に近づくかもしれませんね。
おひとりさま時代
さてさて、色々と見てみましたが、あくまでこれは統計データを並べただけのものであって、実際に個々人が結婚することになるかどうかは、また別問題です。
ただ数値を見る限りでは、結婚する時期は30代前半におおきくシフトしていますので、まだ全然チャンスはあるんじゃないのかなあ?という感想です。
結婚する・しないは個人で自由に選べばいいことですが、いわゆる『お一人様』が増えてきたことによって、一人焼肉・一人カラオケなど、ひとりでも楽しみやすい世の中になりつつあるように思います。
2020年までには、一人でも楽しく東京オリンピックが楽しめる世の中になっていて欲しいですね。
ではでは、今日はこのへんで。