こんにちは、らくからちゃです。
GW期間中、保有している投資信託や株式の見直しをしていました。基本的に
- NISA枠で海外債券・米国REIT等の投資信託を毎月買い付け
- 余った資金で面白そうな国内小型株へ投資
といった感じのスタイルで資産運用を行っております。国内株については、面白みのある小型株を趣味と社会貢献(?)も兼ねて、ぽちぽち買っておりますが、GW期間中は市場も閉じちゃってますので、改めて有報を眺めて楽しんでおります。
投資信託は、米国を中心とした海外を投資対象としたものを保有しております。海外については決算書を読むのも大変ですし、市場平均に連動するような投資信託を買ったほうがいいかなーと思い色々と買ってきました。同じような内容であればより手数料の安いもののほうが良いので、整理しようと見ておりましたが、やはりETFのほうがコストが随分安くて良いですねぇ。例えば同じS&P500に連動するものであっても、かなりのコスト差があります。
種別 | 名称 | 年間コスト |
---|---|---|
投資信託 | i-mizuho米国株式インデックス | 0.62% |
国内ETF | SPDR S&P500 ETF | 0.09% |
米国ETF | バンガード®・S&P 500 ETF | 0.04% |
単純に数字だけで見れば、米国に上場されているETFを購入すれば、経費率は1/10です。ただ投資信託であれば、金額を指定しての購入が出来ますが、ETFは株数での買い付けになります。i-mizuho米国株式インデックスでは、配当金を内部的に繰り入れて、複利効果を狙っていきますが、SPDRやバンガードS&P500ではキャッシュアウトされ、配当課税がかかります。あと、重要なポイントが購入時の手数料です。
海外ETFの手数料
i-mizuho米国株式インデックスは、ノーロードファンドですので、購入時の手数料はかかりません。また解約時にも、信託財産保留額も発生しません。
ETF(上場投資信託)は、株式市場で普通の株と同じように売買することが出来ますが、基本的には通常の株式と同じ手数料です。(カブドットコム証券のフリーETFのような特別な料金体系が組まれていない限り)
普段利用しているSBI証券だとこんな感じですな。買い付け金額が高くなればなるほどおトクですが、10万円だと片道で0.15%。50万円で0.05%くらい。
米国株は、0.486%で最低5ドルから上限が20ドルとなっています。逆算すると約10万円未満は損になりますが、約40万円以上は手数料は一律固定ってところでしょうか。
ただ忘れちゃいけないのは、売買に必要なドルを調達するのにかかる為替コストです。円貨決済も可能ですが、その場合25銭の為替スプレッドがかかります。1ドル100円計算で、片道0.25%のコストが上限なしでかかっちゃう計算ですね(´・ω・`)
SBI証券なら、SBI FXで米ドルを買建して現引きすれば、スプレッドを0.5銭とし、ほぼ無視する水準にすることが可能です。ただFXでの取引単位である1万ドル単位、つまり約100万円単位での投資になりますので、ちょっとハードルが上がります。
デイリーS&P500ブル3倍 ETF(SPXL)について考える
基本的に海外ETFは、保有のコストが安くつく一方、為替費用を考えると購入のコストは相対的に見て高めです。でまあ、何とか購入時のコストは抑えられないか考えていたときに、ふと思いついたのがレバレッジETFを使えばどうなるんだろうな、と。
レバレッジETFとは、信用取引を行い、一日あたりの値上がり額を数倍にするETFです。日本だと、日経平均株価に連動するタイプのものは、ETFの売買代金ランキングの上位を独占するほどの状況です。
(データソース:ランキング | ETF株マップ.com)
こうしたものは、米国市場にも以下のようなものがあるようです。
- Direxion デイリーS&P500ブル3倍 ETF(SPXL)
- Direxion デイリー20年超米国債ブル3倍 ETF(TMF)
- Direxion デイリー米国REITブル3倍 ETF(DRN)
- Direxion デイリー新興国株ブル3倍 ETF(EDC)
- Direxion デイリー米国小型株ブル3倍 ETF(TNA)
- Direxion デイリー米国金融株ブル3倍 ETF(FAS)
それぞれ、下落時に価格のあがるインバース型もありますが、どちらも3倍の値動きがするように作られています。ざっくり図にするとこんな感じ。
一日10%価格が変動すれば、3倍の30%価格が上がります。下がるときも同様に、原則として10%下落すれば、3倍の30%価格が下がります。
レバレッジETFのメリット・デメリット
レバレッジETFは、1日あたりの値動きを指定の倍率だけ変化させます。2日目以降は、変動した後の純資産額に対して値動きしますので、1ヶ月や1年で見ると指数に必ずしも指定の倍率で連動するわけではありません。むしろ、価格がこう着相場となった場合は、対象の指数よりも悪いパフォーマンスになる仕組みとなっています。
(出典:ETFコラムNo.34 日経レバレッジ・インデックスに連動するETFを立ち上げます。特性をぜひご理解ください。|日興アセットマネジメント)
そもそもこの手のETFはコストも高く、S&P500を対象としたものであれば経費率は0.95%も(!)もかかります。まあ基本的には、通常のETFと比べればコスト面でみると損な代物です。最近、4倍物のETFの計画もあるようですが『こんなもん投機やろ』という意見も米国側でもあります。
とはいえ、レバレッジ効果を期待できるのは魅力です。
必要になる資金は1/3になりますので、その分、売買コストが圧縮できます。またドル建ての資産をあまり多く持ちたくない人にも良いでしょう。加えてレバレッジETFというは、安定して値上がりしている場合、複利効果が効きますのでパフォーマンスはそれだけ拡大します。
過去5年間のバンガード S&P 500 ETFとS&P500ブル3倍 ETFのパフォーマンスを比較してみるとこんな感じです。
通常ETFが75.67%値上がりしているのに対し、レバレッジETFは330.48%の値上がりとなりました。5年で100万円が440万円になるのは凄え結果です。
正直、日経225のようなワケのわからないものに対してレバレッジを掛けて取引しようとは思いません。しかしS&P500のように、市場の目の厳しいアメリカで、全世界的にグローバル展開している企業を対象に、満遍なく分散投資を行い、安定して値上がりしているものが対象であれば、1%のコストを取ってもレバレッジをかけてみるのは悪手ではないかもしれません。
またレバレッジを取るのであれば、信用取引をしたり、先物取引をしたりする手もありますが、気軽さで言えばレバレッジETFのほうが上でしょう。色々とこうやって皮算用をしてみるのもまた楽しいもんですね。皆様、投資は自己責任で余裕資金でお楽しみくださいませ。
ではでは、今日はこのへんで。