こんにちは、らくからちゃです。
弊社では、毎年この時期に社員の大半を集めて夏祭り的なイベントを行っております。200人位で、どんちゃん騒ぎをする体育会系的な宴なのですが、余興ついでに部門配属が決まった頃合いの新入社員の自己紹介タイムがございます。
スクリーンに投影されるプロフィールを前に、ハニカミながらも元気いっぱいに挨拶をする新人と、酔も回りすぎて『山田ァァァァァァァ』『いよっ!京大生!!』『営業わっしょい営業わっしょい』などと、なんだか良くわからないガヤを飛ばすオジサンたちとのシンフォニーが中々見ものです。治安悪すぎやろ、弊社。
気づけば、2010年入社のわたしも新人というよりも中堅と言われるようなお年頃。同じ部署の中だけでも、後輩が2人おりますし、他部門の人とお仕事する際にも、自分より年次の低い人と組むことが増えてまいりました。
でね、おじさん思うんですよ。
まったく近頃の新入社員ときたら、優秀すぎやしませんか?
近頃の若いもんに思うこと
いや、ついつい自分が入社した頃と比べちゃうんですよね。まだこんなふわっとした指示の仕方じゃ駄目かな?とか、ちょっと任せ過ぎちゃったかな?とか。
ものの見事に良い意味で期待を裏切ってくれる。
特に思ったのは以下の点。
1.ITに対する基礎教養が高い
SIerにやってきた若者が、最初に覚えることはシステム開発の環境づくりですな。
何度やっても退屈で面倒な作業だし、ひとまず簡単に説明しておくから試行錯誤してちょ。みたいな感じになることが多いのですが、予想を遥かに超える速度で仕上げてくる。
『要するに、AWS上にMySQLとSpring Data JPAとMySQLが動く環境立ち上げればいいんっすよね?』
お...おう、せやな。でも君物知りだね〜と言ったら、『これくらい普通に家でも勉強できるっしょ』とか言ってくる。エクセル・パワーポイントなんかは当然のように使えるし、SQLぶん投げた結果をRで解析してみたりも『いやー、そういや授業でちょろっとやりましたね。文系学部でも普通にやるっすよ〜』とすいすいこなしくれる。
2.英語での仕事も臆さない
あと弊社でも、出張で海外に行ったり、英語を使ったりするお仕事も増えてきているのですが、私らの時代よりもずっと『英語アレルギー』みたいなものを持っている子は少ないんですよね。
聞いてみたら、『ちょっとだけですけど留学していたので』とか『バックパッカーしてました』とか『アルバイト先に外国人観光客が多くて慣れました』などなど、英語を話す環境も学生時代からできている模様。
お仕事で使えるか?と言われれば、うーんって人も多いのですが、かなり土台は整っていて『ちょっと現地のインドネシアの人と整理しといて』みたいなのも臆さずやってくれるのはありがたい。
3.コミュニケーション能力が高い
また人前で話すのも苦じゃないって感じの人もずいぶん増えました。大勢のお客さんの前でも、堂々と『えーっと』とか詰まることもなく資料の説明をしてくれる。これも話を聞いていると、学生の頃からディベートやプレゼンを行わせる授業が増えたおかげなのかもしれません。
また部内のミーティングでも、中々しっかりとした意見を出してくれる。経験が足らない分、浅はかなところはあるのですが、それを補って余りあるくらいロジカルな意見を出してくれるんですよね。
その他、メールのレスポンスの良さや、チーム全体のスケジュールの見通し、他のメンバーへの気遣いなんかのコミュニケーション能力も、8年前の我々よりずっと向上してるんちゃうの?と思うことも多々あるわけっすよ。この辺は、LINE文化が寄与している部分も大きいかも。
加えて言えば、さっさと仕事を終わらせて定時に上がろうってモチベーションも高い気がしますね。
これは弊社の職場環境が、私が入社したころは『本気出すのは8時から、11時くらいまでは当然残る』って文化から、『6時には帰り始めて8時にはほぼ誰も残っていない』環境になったから、ってのも大きいかもですけどね。ただ新人と話していても『よほどの必要も無いのに残業するのはダサい。帰ってからやりたいことがたくさんある』って人が多かったので、価値観が大きく変わったのやもしれません。
教育だって進歩する
これ、もしかして弊社の採用活動のレベルが改善した結果なのかな?とも思いました。でも他社の人に聞いてみても、わりと同じ感想なんですよね。もっと言えば、少なくとも上位10〜20%層の学生のレベルは確実に上がっている。低位層の学生との格差は広がる一方だ。という意見も耳にしました。
まあそりゃそうですよね。
技術や社会が進歩するのと同様に、教育だって進歩しているんです。ちょっと興味を持って調べごとをしようとしたら、ネット上にいくらでも良い教材はある。そこに惹かれて自発的に学ぶ習慣を持っている人の知識レベルはどんどんと上がっていく。学校にしたって、社会に必要とされる能力が得られるように、いろいろと工夫を凝らしてきている。
むしろ危惧すべきは、就職してからろくに勉強してこなかったオジサンたちでしょうね。自分たちが理解できないからといって、若者のチャレンジを潰すようなことがあってはならない。最新技術を勉強することも大切ですけど、社内の環境作りや、過去の経験からミスりやすいポイントを先回りして抑えたり、おじさんになったからこそ出来ることで若者が挑戦しやすいようにせねばいかんとなーと、ひしひしと思う日々です。
できないことよりもできることに目を向けたい
もちろん、良いところだけじゃなくて、悪いところだってあります。
でも『こんなんもできないのか』という事にばかり目を向けるよりも、『え、そんなこともできるの!?』と、しっかりきちんと褒めてあげて、自信が持てるようにしてあげたいのです。
あとは、私自身も『やっぱ先輩はすごいなー、8年分の経験の差は大きいな』と思ってもらえるように、日々精進していきたい次第でございます。
ではでは、今日はこのへんで。