こんにちは、らくからちゃです。
今年の仕事初めは、4日からの会社と5日からの会社に分かれたようですが、皆様の会社はどちらでしたでしょうか。弊社は前者でした(´Д⊂グスン。さて仕事初めと言えば、日本の株式市場は、土日にぶつかってなければ毎年4日の大発会から始まります。
今年は4年ぶりに上昇したみたいですね。いやあ、めでたいめでたい。
ぶっちゃけ去年は、資産運用に時間を割くより、ブログを書いていた方がよっぽどリターンが大きかったので、随分長い間ポートフォリオをほったらかしにしてきましたが、年始ということもあって久々にメンテナンスしてみました。
我が家では、基本的に長期的な資産形成を目的として、NISA枠をぴったり埋められるように毎月8万円(現在10万円)分、各種投資信託を買い付けています。その中から残った資金で、いろんな銘柄をつまみ食いする資産運用を行っております。
有り難いことに、株も投資信託も去年は随分値上がりしてくれました。割安銘柄を中心に取得していた株については、含み益が+200%くらいになっているものもありましたので、一旦整理することにしてみました。
小型株投資のすすめ
みなさん資産運用は、さまざまなポリシーを持って行われていると思います。わたしは、手間を掛けずにリスク分散も出来るので、個別企業の株ではなく投資信託を中心に運用していますが、株式については、
- 財務指標が継続的に向上している
- 株価に対して割安
- 時価総額が小さい
の3つを中心に気に入った銘柄があれば、ちょいちょい購入しています。1・2については、割りと誰でも気にするポイントじゃないのかなあと思いますが、個人的には3の時価総額を重視しながら銘柄を探しています。
時価総額とは『株価×発行済株式数』で得られる金額です。つまり、直近で売り買いされた値段で、その会社の株を全て買い占めるのに必要な金額ともいえます。時価総額が大きいということは、株式市場におけるその企業の規模が大きいことを意味します。
時価総額の、上位ランキングを見てみると、知らない人は居ないような大企業が並んでいますね。
- トヨタ・・・23兆円
- NTTドコモ・・・11兆円
- 三菱UFJ・・・11兆円
- NTT・・・11兆円
- ソフトバンク・・・9兆円
逆に下位ランキングは、『なにそれ?』って人がほとんどだと思います。
- CMIND・・・2億円
- TSON・・・2億円
- はかた匠工芸・・・3億円
- イー・カムトゥルー・・・3億円
- エコノス・・・3億円
つまり小型株に投資するということは、だれも知らないようなマイナー企業に投資することにもなります。
小型株効果とは何か
そんなマイナーなところに投資して大丈夫?と思うところですが、実際に過去の推移を見ていると、なかなか興味深い結果が読み取れます。
(出典:日興株式スタイルインデックス | 日興リサーチセンター を元に筆者作図)
上のグラフは、該当する時価総額の規模毎に1980年の時点を100としてどのように推移したのか?をまとめたものです。なお対象となる銘柄は、半年おきに組み替えられた後の結果になります。なおそれぞれの定義付けは、こちらをご参照下さい。
現在までの結果をまとめると下記のようになりました。
複合 |
大型 |
大型 (グロース) |
超大型 | 中型 | 小型 | 超小型 |
---|---|---|---|---|---|---|
361 | 659 | 137 | 294 | 397 | 421 | 1346 |
小型株、特に超小型株の成績が非常に良いことがわかります。『小型株効果』なんて言われ方もしますが、その理由に関して以下3つのような説明があります。
1.成長余地が大きい
時価総額の大きな企業は、株価が既に高く評価がされているか、株式発行数が多く企業の規模が大きい企業であるといえます。例えば、トヨタのような期待されている大企業が、それ以上のパフォーマンスを発揮するのは難しいですよね。
一方、時価総額の小さな企業は、まだまだ成長途上であるものが多く、これから株価のあがる余地が大きな企業であるともいえます。
2.機関投資家が手を出せずに割安のままになっている
株式市場において、圧倒的に大きな力を持っているのはプロの機関投資家たちです。割安な銘柄も彼らに見つかると、その資金力で適正と思われる水準まで株価が引き上げられます。
ところが小型株は、少し買うだけで、市場に残っている株が底をついてしまい、投資の機会が多くありませんし、株価操縦を疑われかねません。これは沢山の資金を運用する機関投資家にとっては随分と損な話です。
そのため、株価が割安のまま放置することが多いという特徴を持ちます。
3.流動性が小さく好きなタイミングで売買出来ない
また毎日のように大量に売買される大型株であれば、基本的に好きなタイミングで売買することが出来ます。
しかし小型株は、売買を行いたいタイミングで取引が行われておらず、割安・割高で購入するリスクがあります。そのリスクを嫌がる人が存在する分、株価も本来の適正価値よりも低く抑えられることになります。
例えばこんな銘柄
実際にこれらの銘柄に投資する方法ですが、ひとつは小型株を中心とした投資信託を購入するという方法があります。
ここ1年近くのパフォーマンスを見てみると、日経平均が+0.42%、TOPIXが-1.85%となっている中、17.79%近くあげたのは中々上出来ではないでしょうか。
忙しい人には、こういった投資信託もいいと思うのですが、個人的には個別の銘柄を見ていくのも結構楽しくて好きなんですよね。
何個か紹介してみたいと思います。
2152 幼児活動研究会
- 時価総額:62.15億円
- PER:7.8倍
- ROE:10.63%
全国の幼稚園・保育園で体育の指導を行っている会社。売上高・営業利益とも順調に推移。子供の数自体は減っているものの、今後オリンピック等を控えて、スポーツへの関心も高まっていけば、飛躍の機会もあるかも?
4734 ビーイング
- 時価総額:40.13億円
- PER:12.7倍
- ROE:16.38%
建設業向けのシステム首位。ASP型の工事システムなんかも作ってらっしゃる。今後の社会インフラ更新や建設業の人手不足も考えていくと需要は多そう。特に政府の方針として土木業の入札基準にIT活用も入ってきていることからも期待は持てるか。
9639 三協フロンテア
- 時価総額:287.52億円
- PER:9.4倍
- ROE:10.7%
災害関連でもう一つ。仮設ハウス関連トップ企業。災害時だけでなく、オリンピック等のイベント屋、レンタカー屋さんなどでも広く利用されているところから、今後の展開も楽しみ。
2924 イフジ産業
- 時価総額:46.90億円
- PER:10.5倍
- ROE:10.15%
パンやお菓子の材料に使う液卵を作っている会社。最近はじめた調味料事業が好調で売上高は元気に成長中。関東新工場も増設したとのことなので、これからにも期待したいけれど、食品業特有のリスクがちょっと怖いかも。
6061 ユニバーサル園芸
- 時価総額:75.78億円
- PER:12.1倍
- ROE:9.11%
オフィスに置かれているような観葉植物のレンタル屋さん。市場はかなり限定された分野だけれど、小売や卸売にも手を出し、現在爆速で売上高増進中。市場全体として、個人経営の中小規模の店舗が多く、シェアを伸ばす余地は多そう。
小型株たのしい(๑•̀ㅂ•́)و✧
『小型株』の目安は人によって別れますが、時価総額300億円未満を小型というのであれば、東証1部・2部・マザーズ・ジャスダックで、現在1149銘柄もあります。全体で2222銘柄だそうなので、ほぼ半分が『小型』に該当します。
ここまで取り上げてきた銘柄は、例として挙げただけで、特に『おすすめ!』というわけではありません。小型株の面白いところは、個人投資家であるメリットを最大限に活かすことが出来るところです。
トヨタやNTTなどの大企業を分析するのは大変ですが、小さな会社なら事業の全体像を理解しやすいですし、仕事や暮らしの中で接点のある会社を探せば、プロの投資家よりも多くの『生の情報』を活かすことも出来ます。ですので是非、自分にあった銘柄を探してみて下さい。
そういや以前、10年間で株価が大きく上がった企業のランキングを作ったことがありましたが、過去大きく成長した企業も、もとはみんな小さな会社でした。
小型株は市場の変化を受けやすく、倒産などのリスクも少なくありませんが、社会的に意義のある事業に取り組んでいる会社も多くありますので、『応援』と『夢を買う』つもりで、無理ない範囲で投資してみると結構楽しいですよ。目指すはテンバーガー!
ではでは、今日はこのへんで。