ゆとりずむ

東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

さよなら、オリオン

こんにちは、らくからちゃです。

今週のお題「買ってよかった2021」 なんてものが設定されると、年の瀬を感じますね。今年も家に居る時間が長く、色んなものを買いました。ここ最近ですとテレビを買い替えました。

買い替え前は、2011年製の40型のテレビを使っていました。案外テレビも壊れないもので、今も使えるのですが、

  • 引っ越して少し大きめのテレビが置けるようになった
  • 横からの表示が弱くて見づらい
  • 子供と一緒にテレビでYoutubeをみたい

などなどの理由で最新型の有機ELテレビに買い替えました。

諸々悩んだのですが、いまのテレビを10年近く使ったことも踏まえて、えいやとタイムシフトマシン付きの最上位機種にしてみました。お値段諸々割引やポイント還元もついて17万5,660円也。

やっぱり最新型の有機ELはきれいですねえ。女優さんの化粧の濃さもバッチリわかります(ええんか)Youtubeもリモコン操作でダイレクトに表示できるので、子供と一緒にシナぷしゅを見るのも捗ります笑

あまり期待せずに買ったタイムシフトマシンも結構活用してます。テレワーク中の昼休みに、ご飯を食べながら「カンブリア宮殿」だの「ガイアの夜明け」だのをダラダラ眺めてます。CMをスキップしながら見れるのでリアルタイムよりよいですね(こら)

今年買った諸々の中では、比較的満足度の高いnew gearでしたが、今回のお話は買い替えによって不要になったもう一台のテレビの方です。

オリオンとの思い出

新しいレグザ君が家にやってくるまで、我が家でその位置に居たのは、今は亡き「オリオン」という国内メーカーの作っているテレビでした。彼とは、2012年の8月に社員寮を出て1LD30平米家賃6.5万円の賃貸住宅に転居したころからの付き合いでした。

お金もなく、モノを置くスペースも有りませんでしたが、生まれて初めての同棲生活だったこともあり、テレビはそこそこ大きいものを置きたいなあと思っていたところ見つけ、40型で録画機能もついていて37,999円(送料込み)は有り難かったですね。

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「世界が認めた日本のメーカー」の表記が眩しい笑

8畳の居間兼食堂兼台所には十分なサイズでしたが、画質は中々ビミョーでしたね。特にオレンジの発色が弱い。それでも8年間ボロアパートでの生活を共に過ごし、新居にもついてきてもらい合計9年間ほどをともに過ごしたことになります。

病める時も、健やかなる時も、富める時も、貧しき時も沢山あったアラサー時代をともに過ごした仲なので、お別れするのは何だか。とはいえ、新居もテレビ2台置くスペースは無いので、サヨナラしなければなりません。

どうしたらいいんだっけと調べてみると、テレビを処分する場合、家電リサイクル料金を支払い業者に引き取って貰わなければならないとか。お値段3,700円也。

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お金を払わなければいけないこともですが、業者と連絡をとって引き取りにきて貰ったり、調整して持ち込みに行ったりすることが面倒です。そして持っていった業者がどのように処分するのかがよく分からないのが嫌なんですよね。

IKEAのサメ問題

ガラッと話は変わりますが、IKEAってお店があるじゃないですか。あのジャングルのようなお店を探検しているとそれだけで楽しい気分になりますが、一箇所だけ、ほんのちょっと胸が痛くなるコーナーあるんですよね。

それが、ぬいぐるみコーナーです。

IKEAのぬいぐるみといえば、クマだのイヌだのもいますが、デケぇサメのぬいぐるみが有名ですよね。お値段1,999円也。

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何匹ものサメが、雑然と什器の中に詰め込まれている。あれを見るたび、私は「それは無かろう」と思っちゃうんですよね。

ぬいぐるみというものは、子供にとっては大事な友だちであって、長い時間を一緒に過ごす家族のような存在です。それがもう十把一絡げに詰め込まれているのを見ると、なんだか辛くなる。

もちろん、私もいい歳こいたオッサンなので、それが大量生産で作られた工業製品だってことは十分承知しています。しかし手に取る人にとっては、唯一無二の存在になるものでしょう。

子供が大事にしているぬいぐるみが汚れたときに「クリーニングするより買い替えて、前のヤツは捨てたほうが安上がりだな」なんて扱うことはできないですよね。例え量産されるモノでも、長く人の生活に寄り添うモノは、それなりの尊厳をもって扱われるべきじゃないかと思うんです。

捨てたくない気持ちの正体

使っていた道具が壊れた時に「修理に出したら、買い換えるのと同じくらいの値段が掛かる」と聞いたら、20代の頃は「新しくなったほうがええやん」と買い替えを選んでいましたが、30過ぎてからは「ちゃんと直るなら修理できたほうがええな」と思うようになりました。

以前ブログでも紹介しましたが、我が家では土鍋でご飯を炊いています。

www.yutorism.jp

大変気に入って1年間ほど使っていたのですが、ちょっとした不注意で蓋の部分を割ってしまいました。

もともと2,100円のものなので、買い替えてしまっても全然痛くない金額ですが、蓋以外の部分はまだまだ使えるのに捨ててしまうのは何だか忍びない。蓋だけ取り寄せられるかなあとも思ったのですが、諸々思案し耐熱性の高い接着剤で修理することにしました。

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無事元通り美味しいごはんが炊けるようになりました!!

昔は「買い替えたらええんや」と思っていたのが「修理して長く使いたいなあ」と思うようになり、何か新しいものを買うときも「壊れないんやろか」「壊れたときに修理しやすいやろか」ということを意識することが増えたような気がします。

直したほうが安いからといった金銭的な理由もあれば、買い替えに掛かる意思決定のコストを減らしたい、処分の作業に時間を掛けたくないといった理由もあります。それ以上に「まだ使えるものを捨てる罪悪感」が増してきたんですよね。

スマホで写真をばんばん撮っていると、過去の生活のシーンがどんどん溜まっていきます。わざわざアルバムを引っ張り出して来なくとも、定期的に「●●年前の写真です」とレコメンドしてくる。

過去の写真を眺めていると、その当時の思い出とともに、そのときに使っていた家具や家電が出てきます。そうした写真を眺めていると、共に同じ時間を過ごした仲間のように思えてくるんです。

もちろん壊れて使えなくなったり、明らかに性能の良い新製品が出たのに古いものを使い続ける気持ちはありせんし、もちろん家をゴミ屋敷にするつもりも有りません。でも、まだ十分使えるものを捨ててしまうことに、辛さを感じることが増えてきました。

さよなら、オリオン

さて話を戻します。

我が家で9年間働いてくれたオリオン君を不用品として回収に持っていくのは忍びなかったため、祖母の家の転居の際に活躍したジモティーに「誰かいらんかえ」と出してみました。

jmty.jp

無事に動くとはいえ、10年前のテレビなんて誰もいらんやろと思い「引き取りに来てくれるならタダでええで」と書いてみたところ、ご近所の人から転売業者と思われる人まで、池の鯉か公園の鳩に餌を撒いたかの如く大量の問い合わせがやって来てびっくり。

もともと3,700円払って回収して貰おうとしていたものなので、タダでも十分に有り難いのですが、そんなツイートを見た親切な人が「メルカリでも発送簡単ですし、結構値段が付きますよ」と教えてくれました。

www.mercari.com

ちゃんと梱包等しなくとも、ヤマトがそのまま包んで持っていってくれるサービスだとか。匿名で発送できるので、直接対面が必要なジモティーより気楽でええな!と思い、出品してみたところ、坊やのお年玉代くらいで売れました笑

プロフィールや過去の出品物をみても、大事にしてくれそうな人にあたってよかったです。

今回テレビの買い替えにあたり、テレビの価格や性能の推移も見ていました。コロナ禍による物不足ということもあるんでしょうけど、極端なケースでは数年待てば性能が2倍になるか価格が半分になった00年代の頃と異なり、家電も「待てば安くなる」時代は終わったように思えます。

巷では、家電に関しても「サブスクサービス」が始まっていますが、SDGsだなんだと煩い時代ですが「処分のことを考えなくて良い」側面も大きいように思えます。同時に、何でもスクラップ・アンド・ビルドで作り変えるよりも、長く大事に使っていく時代になりつつあるのかなあなんて感じる次第です。

これからの時代「どう長く付き合っていくのか」も含めて製品やサービスの設計をすることが、カスタマーサクセス的な観点からも大事なんじゃないかなあと思う今日このごろです。

ではでは、今日はこのへんで。