ゆとりずむ

東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

精神障害を持つ家族とハッピーに生活するためのコツ

こんにちは、らくからちゃです。

先日書いた惚気記事には、たくさんのごアクセス頂き誠にありがとうございました。

www.yutorism.jp

またたくさんのブックマークコメントもありがとうございます。数々のお祝い、応援、やっかみのコメントは、妻と二人で楽しく読ませていただきました。

しかしみんな、どんだけおっぱいの話が好きなんだよ(笑)。

妻が処方されている薬は、体重を増やす副作用があるため、妻は太って見えないシルエットを維持するために相当な努力を払っています。私が「体型なんて良いじゃん、美味しいもの食べようよ!」と言っていたら「この体型をキープするために払っている努力を理解すべき なんて叱られちゃいましたので、ほなそのうちブログに自慢でも書いてみるかと話していたこと一行だけ実践してみた有様がコレだよ!

私は「体型だけで選んだ相手とも結婚生活を維持できる人徳の持ち主」と評価されたと前向きに解釈しましたが、妻が「私の価値は胸だけかい」と憤慨しているのを見ると、女性の生き辛さを垣間見たような気がします。いつも好き放題ブログを書いていますが、もうちょっと考えながら書かないといかんなあと自省いたしました。

生身の人間が関わるだけに、あまり踏み込んだ内容は書けないのですが、前回はやや表面的過ぎましたので、今回はもう少しだけ精神障害を持つものの家族としてのライフハックみたいなものを書いてみたいと思います。

今回のテーマは、精神障害を持つ家族とハッピーに生活するためのコツです。

精神障害者と暮らす大変さ

精神障害を持つ家族と暮らしていて大変なのが、コミュニケーションと気分の変調です。何もなくとも、ふと耳に入った言葉や文字から自分を非難する幻聴が聞こえてきてしまったり、その声を向き合うことに精神力を使い果たして頭も体も動けなくなったり、そんなことは日常茶飯事です。

そのへんの話は、本人のブログを読んでもらったほうがわかりやすいやもしれません。

kurunchu.hatenablog.com

3年半の同棲生活の中でも、それを経て始まった結婚生活でも「そんなつもりで言ったわけじゃないんだけど」というすれ違いでケンカになってしまったり、ずっと前から計画して楽しみにしていた旅行を当日に「行きたくない」と言われてしまったりと、いろんなことがありました。正直、このまま一緒に生活していくのは難しいと考えたことも何度か有りました。

色んな危機も乗り越えながら、段々と見えてきたのが「まず自分がどう思っているのかを考える」ことの大切さでした。

こういう話は最近だと、アンガーマネジメントとか言うのかな?

アンガーマネジメント入門 (朝日文庫)

アンガーマネジメント入門 (朝日文庫)

 

自分と向き合うということ

例えば大事にとっておいたプリンを食べられちゃったとするじゃないですか。

当然、気分は良くないですよね。ここで「どうしてそんなことするの?」と鬼の形相で問い詰めると、健康な人であればせいぜいケンカになるだけですが、相手が精神障害を抱えているひとだと、結構面倒なことになります。

我々がコミュニケーションの問題について考えるとき「相手の気持ちを考えること」の重要性は説かれますが、「自分の気持ちを考えること」は軽視されがちです。そんなこと分かって当然と思われているのかもしれませんが、直接表情の見える相手よりも分からないことも多いんじゃないでしょうか。

長く一緒に暮らしていると、相手の考えていることは手に取るように分かるようになります。それ以上に、自分がいまどう思っているのかにこそ心を配るべきなんです。

よく考えてみてください。プリン、食われたのそんなに大きな損害なのか?それとも何か相手の振る舞いにカチンと来てるのか?「いやー、自分怒ってんなー。でもそれって怒るほどのことか?」と自分にたずねてくださいそうしたら「あ、それ美味しかった?だったら次は2人分買ってくるよ」という言葉が自然と出てくるようになります。

ただこういう言い方をすると、勘違いされそうなので強調しておいます。注意してほしいのは、自分の感情を殺すことはしないで欲しいんですね。

「自分の機嫌は自分で取る」なんて言葉があります。職場や公共の場ならばとにかく、家庭は息を抜くための場所です。自分を甘やかすことも大事です。処理しきれない不愉快な感情を押し潰すことを続けていれば、今度はこちらが病気になってしまいます。

我が家では、本当にわたしが怒っているときは「怒ってるからね」と言うルールにしています。怒っていることが伝えられたら、それ以上は言わない。済んだことをあれこれ言っても仕方ないですから。また疲れていて機嫌よく接することができないことは「いま優しくできないかも」と積極的に伝えるようにしています。

いつだって笑って過ごせればいいけど、仕事や諸々のことで気分が沈むことだってあります。でもその事情を知らないと「何か悪いことしたのかな」「責められているのかな」と余計に精神力を消耗することになります。だから、怒っているときはちゃんと怒っていることを伝えることが大切ですし、優しくできないときはそのことを伝えることが大切です。

その効果もあってか、ちょっとした私の言動に落ち込むことも減りましたし、心理的安全性を手に入れたからか、ニュースやブログでのコメントなどにも「まあそういう意見の人もいるよね」と思える程度には心のバランスを取ることができるようになってきました。

精神障害を持つ家族とハッピーに過ごすためのコツ

わたしが常に意識してきたのは、私自身が精神的に潰れないようにすることでした。自分の心を優先するために、妻を傷つけてきたことは少なからずありました。でもそんなことを続ける中で、気がついたんですね。はてさて私にとって一番大事なことって何なんだろうと。

中高生の時に交際を始めてからいまに至るまで、苦しいときも嬉しいときも一緒に過ごしてきた妻は、家族というよりも恋人、恋人というよりも親友、親友というよりも戦友に近い存在です。わたしの人生の半分どころか、ほぼ全部です。わたしにだって少なからず夢や野望はありますが、そんなものより妻の幸せのほうがずっと大事なんです。

どんなにケンカしても、すれ違っても、負の感情を爆発させたときも、最後の最後にたどり着くのは「絶対に離れ離れになりたくない」という一心でした。

お互いに精神的な強さを持っていれば、あらゆる困難を気合で跳ね返せたでしょう。でも妻はもちろん、私だってすべてを受け入れられるほどの精神的な強さは持ち合わせていません。

ならば、賢く生きるしかないんです。

お互いにとって一番よい感情の処理の仕方を、考えて、考えて、考え抜くしかない。ハッピーに生きていくためにはね。そのために随分と長い道のりを遠回りしてやってきました。でも一度コツを掴んでしまえば、このコツは家庭の外でも大いに役に立ちます。そのことに関しては、妻をはじめ、今まで関わってきた全ての人にただひたすら感謝するのみです。

拙い文章ではありますが、今日はそんな感謝の気持ちから、この文章を綴ってみました。もしどこかで、苦しんでいるひとのお役に立てば幸甚の至りでございます。

ではでは、今日はこのへんで。