こんにちは、らくからちゃです。
世の中的には、今日は終戦の日になっているようです。ところで、何を以って『終戦』とするのかは、色々な考え方があるようですね。
一応、『玉音放送』が流れた8月15日を、日本では『終戦の日』としているようです。日にちは何日であれ、その日にしっかり名前をつけ、語り残して行くことは『戦争の伝え方』としてとても重要なことです。歴史的な正確性よりも、それを何かのきっかけとして、過去の経験を思い起こすことが大切なんですから。
さて、前回書いた記事には、皆様から色んなコメントを頂きました。
本当にありがとう御座います。1つ1つ読ませて頂きました。書ける範囲でお返事が必要かな?と思ったコメントについて、書かせてもらおうと思います。
コメント有難うございます!
枢軸国フィンランドの敗戦から伝えたいこと - ゆとりずむ
連合枢軸分類地図は違う時期継ぎ接ぎのおかしな図/その枢軸ラインナップならルーマニアが抜けてる/冬戦争時にはUボートの輸送船団攻撃は本格化してない/独ソ開戦は1941年、以下省略。本筋じゃないけどミス多い…
2015/08/12 12:07
ご指摘ありがとうございます。
- ルーマニア
- 独ソ開戦
の件については、ミスですので修正致しました。有難うございます。
- 分類地図
うーん、本当は◯◯年当時の連合/枢軸の色分けって感じのものを持ってきたほうが良かったのかもしれませんが、この記事の目的として『枢軸国』の関係したエリアってきっと皆さんの想像よりもっと広いかもしれませんよ(日独伊だけじゃないよ)、ということを伝えることもひとつの目的ですので、ここはあえてこのままにさせてもらいます。
- Uボート
確かに、Uボートによる輸送船団攻撃が本格化するのは、それ以降の話です。ただ、既にUボートによる攻撃が行われて居ない状況では有りませんでした。ここの記載は、実際には行われることの無かった派兵についての話ですね。兵力を輸送しようとした時に、Uボートの存在がひとつの障害になったのは間違いないでしょう。
イギリスもフランスも、心情的にも戦略的にも支援してあげたかったんでしょうけどね・・・。
枢軸国フィンランドの敗戦から伝えたいこと - ゆとりずむ
- [歴史]
フィンランドが枢軸国だったことさえ知らなかったので、自分にとって新鮮な情報ばかりでおもしろかった。リュティ凄い。ところで、前置きと本題で文体を変えているのは何か意図があるんだろうか。
2015/08/12 03:01
摂取していたレモンチェッロの量の違い。もあるかもしれませんが、前置きは『他の人の伝えてくれた言葉』を中心に書いた文章。本題は『自分の感想』なので、ちょっとかき分けてみました。ちなみに、3日間に分けてちょくちょく書き足していった文章なので、ちぐはぐなところがあればごめんなさい。いつもは、記事は1日で書くのですが、この話だけはどうしても戦後70年の夏に伝えたかったので、時間がかかってしまいました。
枢軸国フィンランドの敗戦から伝えたいこと - ゆとりずむ
読み物として面白かったが「『北欧の工業力と軍事力は凄い』という話」はどこに掛かってくるのだろう。前置きとして強調したからにはそれなりに伏線回収して欲しかった。
2015/08/12 03:30
うん?その話を『伏線』にしたつもりはなかったのですが、青字にしちゃったからかな。じいちゃん達が好きだった『北欧の話』の中からセレクトした、フィンランドの話、ってつもりで書いたんですけどね。でも、そこらへんの『回答』は本文に書いたつもりでもあるんだけどなー。
わたしが中学生くらいの時、祖父としていた話を思い出して書いてみます。ちなみに、『スープの冷めない距離』に住んでいた母方の方の祖父からの話になりますが、夏休みに父方の方の祖父のところに遊びに行った時も、そっくりな話を聞いて、本当にびっくりしたことは良く覚えています。
戦いたくない国
わたし:第二次世界大戦の時に、一番強かった国ってどこ?やっぱアメリカ?
爺ちゃん:もちろんアメリカも強かった。だけど、爺ちゃんがすごいと思うのは、スイスとスウェーデンだな。
わたし:両方ちっちゃい国じゃん!あと、なにか共通点があるの?
爺ちゃん:この2つの国は、『中立国』といって、連合国・枢軸国のどちらにも参加しなかったんだ。
わたし:なんだよ、戦争に参加すらしてないんじゃん。
爺ちゃん:それが凄いんだ。中立国である以上、他の同盟国が戦争に参加したとしても、巻き込まれる可能性は下がる。だけど、何か起こったとしても誰も助けてはくれない。それは、場合によっては1つの国で世界と相手をする必要がある。ということだ。
わたし:へえ、すごい。どうしてそんなことが出来たの?
爺ちゃん:スイスは、国民が一丸となって徹底抗戦することを国是に掲げていたんだ。だから、相手が連合国でも枢軸国でも気にせず、領空侵犯をした飛行機は片っ端から追い払うか撃墜するかした。スイスは、どんなに叩きのめしても、国民が最後のひとりになるまで決して屈服しないことを国際社会に示した。このことから、スイスは『ハリネズミ国家』なんて言われる。そんな国と戦争をしたくは無いだろう?
わたし:・・・確かに。スウェーデンは?
爺ちゃん:スウェーデンは、工業力がすごかった。元々、鉄鉱石が沢山取れる豊かな国だったんだが、そこから製鉄業が発展した。ダイナマイトを発明したノーベルもスウェーデン人だったし、科学への理解が深い国だったんだろうな。そして、すごかったのが戦闘機を国内で製造していたこと。きっと大量の戦闘機を持っていたから、ヒトラーも手を出せなかったんだろうな。ただ、工業力でいうと、お隣のフィンランドもすごかったと思うぞ。
木こり牙を向く
わたし:こっちは主に何を作っていたの。
爺ちゃん:木を切っていた。この国は、戦争開始時には、戦えるだけの兵器が無かった。
わたし:だめじゃん!それで、何ですごいと思ったの・・・。
爺ちゃん:その少ない兵器で戦い抜いたからだ。少ない戦闘機で、短時間であれだけのパイロットを育てたのは驚嘆に値することだ。空軍っていうのは、パイロットにしろ戦闘機にしろ、コストも時間もとても係るものだ。それを大事に育て、使いものにするには高度な工業力が必要になる。
わたし:何か日本とは対照的な感じだったのかな・・・。でも、飛行機だけじゃ勝てないよね。
爺ちゃん:その通り。陸の戦いでは、倒した相手の兵器を修理して使ったそうだ。そんな芸当が出来る人材がごろごろいたそうだ。それで、何倍もの人数の部隊を撃退したそうだ。
わたし:すげえ・・・。そういや、フィンランドって、どこと戦ってたんだっけ?
爺ちゃん:ソ連だ。だから、形式的には日本と同じ枢軸国ということになるな。
わたし:ということは、戦争には負けちゃうってことか・・・。
『工業力』と『軍事力』
爺ちゃん:そうだ。でも、負け方も違っていた。日本・ドイツ・イタリアは、連合国に対し、無条件降伏を行った。一方のフィンランドの行ったのは条件付きの講和だ。これは、きちんと当時の政府が戦況を常に分析しながら、そのタイミングを狙って行ったんだろう。あともう一つ、重要な要素がある。
わたし:なにそれ?
爺ちゃん:国民だ。当時のフィンランド国民が、正しく戦況を理解したうえで、政府の行動に従う姿勢を示したから、こういった形での敗戦が実現したんだろう。いいか、戦争において『工業力』とは、生産力のことだけじゃない。大事なのは、国民がそれを理解して、運用するだけの知識を持っているかどうかなんだ。もうひとつ『軍事力』も、軍隊の強さのことだけじゃない。国際的な情勢を理解して、正しい指導者を選び、経済・外交の面でも正しい戦略を取ること。そういった国民ひとりひとりの強さが、あの国はとんでもなく強かったんだろうな。
戦争の伝え方
若干思い出補正も入っているとは思いますが、『キーワード』としては、だいたいこんな内容のことを話してくれました。
枢軸国フィンランドの敗戦から伝えたいこと - ゆとりずむ
- [Suomi]
- [先の大戦]
- [СССР]
- [Deutschland]
- [Norden]
良い記事だと思うんだけど,フィンランド軍は継続戦争で旧国境越えて冬戦争以前のソ連領に侵攻してるんだよね。あれを単なる領土回復のための戦争と理解するのはフィンランド側に寄り過ぎかと。
2015/08/12 09:13
一応、『大義名分』ですからね。確かに、冬戦争前の国境を超えているのは、本当に『何かあった時の緩衝地ってだけ〜?』って言われると、あわよくば・・・って気持ちがゼロだったとは言えないかもですね。冬戦争であそこまでボコボコにされたわけなので、民族的にも近いカレリアの地をちょっとくらい抑えておきたいって気持ちはあったかもしれません。
何にせよ、戦争の意図や解釈の伝え方は、難しいものです。『国葬』なんて、国の歴史に永遠に残りますしね。わたしなんかは、そこは危険を犯してまで『伝える』ことをとった彼らの勇気に敬意を払って、目を瞑りましたが、きちんと歴史を考証するのであれば考えるべきポイントのひとつだと思います。
ところで昨日の安倍総理のあれは何だったんでしょうかね・・・。SEO対策の為のキーワードがマシマシチョモランマなウェブサイトみたいな感じで、10年後、100年後の人たちが読んだ時に、(゚Д゚)ハァ?ってならないことを切に願うのみです。
やっぱり何か伝えたいことがあるときって、その背後にある物語というかストーリーって大事だと思うんですよね。『ゆとりずむ』では、『ストーリー』を説明するために、わざと回りくどく書いてたりすることも多いのですが、何故か『分かりやすい』なんてコメントを頂いて、書いている本人が首を傾げている次第です。
『わかりづらさ』という意味では、大学入試の現代文の問題に採用されたとしても全く不思議は無いと、勝手に自認しているのですが(利用したい学校があれば是非!)前回の記事は、特に自分の中での実験的な取り組み(文体を変える等)も突っ込んでみました。
折角なので、ちょっと答え合わせをしてみませんか?前回の記事のタイトルは、
- 枢軸国フィンランドの敗戦から伝えたいこと
でしたが、『現代文』の問題風に書いてみると、
著者が『枢軸国フィンランドの敗戦』から伝えたかったことは何か?
- 戦争は時局を読みながら、講和のことも視野に入れて行う必要がある。
- 歴史を経験を活かすためには、覚悟をもって未来に語り継ぐ必要がある。
- 国家の命運は、未来を考えて行動できる人材の有無に掛かっている。
正解は・・・
全部です。
選択式、なんて言ってませんよ。あ、あともう一つ有ります。
4.答えは、与えられた選択肢の中にだけしかないと思わないこと
これらは全て、この国の敗戦と『フィンランド化』の歴史も踏まえて、学ぶべきことだと思います。気になった人は、戦後のフィンランドの歴史も調べてみてください。また、そこには色んな物語がありますから。勿論、全て日本に適用できることでもないですし、自国のことを卑下する必要もないのですが、学べるところは真摯に学んでいくべきだと、この70年の日だからこそ改めて思います。
ではでは、今日はこのへんで