こんにちは、らくからちゃです。
前回の記事を書いている中で、『プエルトリコの財政』について調べている途中、日本のデータについても調べてみました。せっかくですので、色々調べておいた結果についてこちらも書いておいてみます。
日本の一人あたりGNI
まずは、日本の一人あたりGNIについて、OECD加盟各国の中でランキングしてみた結果が下記の通りとなります。
このグラフ、Googleさんの作っているものですが、グラフ左隅の三角形のボタンを押してもらえると、過去から現在までの推移が見て取れます。こうやって時系列で見てみると面白いですね。1988年、わたしの産まれた翌年に、日本は一人あたりのGNIが世界二位となります。もう、その上にいるのはスイスだけですね。
1990年代はほぼ概ね『ベスト5圏内』を維持します。今となっては信じられませんが、ルクセンブルクや北欧諸国よりも『一人あたりの稼ぎ』が多かったのです。バブルの崩壊は90年台の前半ですので、それから数年間はしっかりと世界最強の経済大国だったんですね。
ところがそれが、2000年代に入って旗色が変わります。他の諸国がしっかりと成長を実現している反面、日本のGNIは成長に置いて行かれます。まあ、高齢化や産業構造など、要因は色々とあとは思いますが、そこは今後の宿題にしておきたいと思います。しかし、寂しいものですね。ただ、日本のGNIが世界二位だったころの理解ベースで居る人の話(流石にもういないと思いますが・・・)を聞くときは要注意ですね。
日本の財政赤字
さて、プエルトリコの財政赤字についてあれこれ言うのであれば、我が国の状況についても触れておかねばなりません。そこで取り出したるはこちら!
じゃじゃーん、IMFさんのデータマッパー。これを使うと、データの種類にもよるけれど、100年近く前からのデータを見ることが出来るのだ!!しかし、この間ギリシャについて調べてみた時、OECDのサイトの分析ツールをみて感激しちゃいましたけど、日本のお役所も見習って欲しいですねえ。ツールどころか、『どこに英文の統計情報はあるのでしょう?』ってレベルだしなあ。
それはさておき、日本の負債の対GDP比を見てみましょう。
2011年現在で229.6となっています。ちなみに、太平洋戦争末期で204。すげえな。戦時下よりも多く借金してるんかいな( ・`д・´)
まあ、インフレ率の考慮やら、ここに載っていない借金やらいろいろあるのかもしれませんが、数値だけ見ると凄いインパクトですね。
ちなみに、各国の比較はこんな感じ。
国名が出ていないのが全く痛いところですが、2位がイタリア、3位がアメリカですね。まあ、日本がダントツなことだけわかればよいでしょう。
何にお金を使っているの?
でまあ、何にお金を使っているのさ?という点については、やっぱり多いのが『社会保障』。
(出典:社会保障給付費とその財源)
国と地方合わせて40兆円も毎年お金が投入されています。日本のGDPが500兆円くらいだから、だいたい8%くらいが社会保障に費やされている感じですね。
そういやさっき『太平洋戦争末期並』って書いてみたけど『戦争』って国家の規模でみたらどれくらいのお金がかかるんだ?と思って調べてみた結果がこちら。
(出典:第二次世界大戦前の日本における財政の維持可能性) うーん。こうやって改めて見てみると、第二次世界大戦が経済的にも『総力戦』だったことが分かりますね。ただそれでも、日露戦争あとしっかりと負債を減らしているところを見ると、それなりに財政規律には気を使っていたのかな。もしかして関係あるかなあと思ったのがこちらのグラフ。
日露戦争の軍事費は外国債で調達しているんですよねえ。まあ、最終的に戦後日本の国債は、インフレによって『紙切れ同然』まで価値が下がってしまいましたが、この時も内国債を中心の状態でしたね。IMFかかってこいや!と言う気はないけれど、ある程度『外からの目線』がないと『いくらでも国内で借り放題』になっちゃうのかも。
それはそれで、『内国債だから安心!』じゃなくて、しっかり何に使っているのかを確認していかないとダメですね。
ではでは、今日はこのへんで。