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ゆとりずむ

東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

家族手当(扶養手当)は必要か?


こんにちは、らくからちゃです。

早いもので今年度も残す所を10日を切りましたが、皆様進捗いかがでしょうか?年度が切り替わると、色んな物が切り替わりますが、みなさまはお給料など上がるのでしょうか?

弊社では、毎年一回、4月か5月あたりに昇給の通知が来て、6月支給分から切り替わるというスタイルを取っております。期待せずお待ちしておりますが、未だ希望は捨てておりませんので、何卒ッ何卒宜しくたのんますッ!( ・`д・´)

お給料で思い出しましたが、皆様のお勤めの会社には『家族手当』ないし『扶養手当』と呼ばれるものはありますでしょーか?弊社では、結婚した際に一回こっきり支給される『祝い金』の他、特にそういった制度はありません。

弊社は『住宅手当』もねぇ『残業手当』も裁量制でねぇ『深夜勤務手当』と『休日出勤手当』がわずかながらあるものの、幹部職扱いの5つくらい上の先輩はそれすらねえという、なんだか実にシンプルな賃金体系となっております。

一応分かって入社したつもりではありますが、いざその立場にたつと何だか寂しい気もします。とはいえ、そういった手当が最初から無かったので、あんまり『家族手当』とか『扶養手当』とか言われても、ピンとこないんですよね。

うーん、そもそも家族手当とかそういう制度って、どれくらいの会社で採用されているのか、まずはさくっと調べてみました。

家族手当(扶養手当)の相場と現状

 まず、どれくらいの会社が家族手当を支給しているのか?というところについて、統計データが賃金事情等総合調査(統計表一覧)にありましたので、引っ張ってきたいと思います。

こちらの調査ですが、家族手当に関するものについては、データ自体は2010年と古いもの(毎年同じ内容を調査しているわけではないので)になってしまいますが、その辺はご容赦下さい。

まず、家族手当制度の有無についてです。

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産業別の比率にしてみると、かなり多くの会社で、『家族手当』の制度はあるようで、全体としては80%くらいの企業が家族手当の制度があるようです。

次に、支給される金額についてまとめてみました。

 支給額支給率
配偶者 17,700 70.22%
第一子 8,300 78.22%
第二子 7,000 76.44%
第三子 6,500 70.22%
5,800 44.44%

おー、結構貰えるものですね。結婚しただけで、毎月1万8,000円近くも貰えるのは嬉しい限りですね。

弊社にはそういった制度が無いのでよくわからないのですが、結婚した相手が扶養控除の対象となる、言い換えれば専業主婦またはパート・アルバイト程度の収入であることが条件になる場合が多いそうですね。なんにせよ、これだけ貰えば、随分と家計は助かるんじゃないでしょうか。

ただ、子供に対する支給額は結構少ないもんなんですね。その一方で、『親』まで支給対象にする企業があるのは、そういった文化のない会社員からすれば驚きです。

弊社でも、労働組合っぽい何かで、『手当がなさ過ぎてつらたん。家族手当とか作って欲しい』といった案が出るそうですが、いっこうに実現する気配がありません。

こんな本もあるみたいなのですが、どちらかというとカットする方向みたいですね(´・ω・`)

賃金制度を変えるならこの1冊 (はじめの一歩)

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 ところで、以前に書いたわたしの知人の会社では、こども1人につき1万円の『扶養手当』の制度があるそうです。

今から2ヶ月ほど前、同社の友人と、仕事終わりに飯食いながら『家族手当と賃金制度』について話す機会がありました。その時の話がなかなかおもしろかったので書いてみたいと思います。

家族手当どのように出来たのか?

その日は客先での打ち合わせを終わらせた後、ちょうど実家に帰る途中で落ち合うことが出来そうだったので、二人で晩飯食いに行こうぜ!ということで、行ってきました。

ほんでまあ、色々と話をしていくなかで『家族手当』の話になったのですが、率直な疑問として、『そーいや、家族手当みたいな制度って、いつごろからあったの?』と聞いてみました。

  1. 開業当初は、主に創業者の実家から資金と仕事を工面して貰っていた。
  2. メンバー全員技術者だったため、経理や人事などの管理が分かる人が居ない。
  3. 親会社の総務部長を専務として招聘。
  4. 専務が親会社のものをベースに給与体系を整備したが、その時からあった。

誰かが意図して作ったというより、昔の仕組みをそのまま引き継いだ、って感じみたいですね。また、定期的に賃金制度の見直しを行うなかで、廃止されずに残ってきたのは何でだろう?と聞いた所、

『上の方の世代の人はそろそろ廃止しても良いんじゃない?みたいな意見だったんだけど、若い世代から、これから貰えると思っていたのに!って廃止案への反対が強いんだよ。』

ということで、定期的に『基本給へ一本化』の案は出るものの、なかなか廃止することは出来ずに、配偶者手当が廃止され、子供手当が増額されたくらいの変化しかなく、今にいたっているとのこと。

うーん、弊社の給与体系に組み込んで貰うのは中々難しそうですね(笑)。

家族手当は不平等?

ただ、配偶者手当にせよ子供手当にせよ、仕事とは全く関係のないプライベートな事柄です。そういった個人的な事情によってお給料が変わることは『不平等だとかそういった声はないわけ?』という話になったのですが、ちょっと面白かったのがこんな意見。

『すっごい変に思われるかもしれないけど、給料と成果を連動させない方が、仕事とプライベートを切り分けられていいと思うんだよね』

同社では、資格の取得や査定等で若干の増減はあるものの、ほぼ完全な『年功序列制』を取っているそうです。会社の規模が小さく、ちゃんとした評価システムを作るだけの余裕がなかったことが一番の原因だそうですが、これも、なんやかんや改革案は出るものの、そのままで使われている。

社員の間でアンケートを取っても、良くわからない原理で給料が左右されるよりも、毎年決まって昇給していくほうが分かりやすくていい。経営側としても、評価のために無茶なことをされるよりも、腰を据えてじっくり取り組んで貰えたほうが安心できるし、残業代の単価も上がらなくて良い。仕事の評価に対する報酬は、別の仕事や役割で与えて、プライベートに直結する給与では管理しない。

だから『家族手当』についても、不平等だとかそういった意見が出ることも少ない。それで上手くいっているならいいけれど、仕事での成果と賃金は連動させないって発想は、ヘタしたら『やり甲斐搾取』的なことにならない?なんてことを聞いてみたら、まさにそれが悩んでいるところだそうで、『人が増えてきたら、仕事のやりがいだけでコントロールするほうが、よっぽど難しくてコスト高だよねえ・・・』との愚痴まで出てきて、中々面白い晩ごはんでした。

家族手当の今後

改めて『新規に弊社に家族手当を作ってもらうのは難しそうだなあ』と思ったところですが、統計データを見ても、家族手当は廃止される動きにあります。

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(出典:厚生労働省:平成22年就労条件総合調査結果の概況:結果の概要 3 賃金制度)

若い世代等を中心に、結婚や子育てをしない人も増えており、特に共働きで扶養手当の対象と入らない層の不満が、こういった流れを更に後押ししているような気もします。

ただ、全体的に労働者の賃金が下がっていく中で、全てを成果主義的な考え方で判断していくとなると、『若いうちは子供を産みたくてもお金がない』『やっとお給料があがったけれども、もう肉体的に子供を作るのは困難』といった状態になるようなことも、ちょっと心配になってしまうんですよね。

でも、基本は仕事の成果にたいする評価としての賃金体系であったとしても、評価以外の『抜け穴』として使える制度が残っていないと、なんやかんやで働きづらい会社になってしまうような気もします。

もっとも、そもそも子供を生まない人とそうでない人の溝は深めてしまう結果になりますので、今後その辺も含めて、考えていかなきゃいけない問題なんでしょうね。

その辺の話はまた後日考えてみたいと思います。 

ではでは、今日はこの辺で。