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ゆとりずむ

東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

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大学で学んだこと

日記・ブログ管理・その他


こんにちは。らくからちゃです。

皆さん、オンラインストレージって何使われてます?わたしは、学生の頃からDropboxを使い続けているのですが、最近『容量が足らねーよ』と怒られるようになってしまいました(´・ω・`) どうも、スマホから連携している写真がよろしくないようですね。

そこで、写真については、最近話題のgoogleフォトに切り替えるようにしてみました

まだドライブ全体の容量に空きがあるので、『無圧縮』で行きたいと思いますが、いずれ、稼働が安定してきたら『無制限』にもしてみたいかなあ。

さて、Dropboxのデータですが、小学生時代に利用していたAptiva24Jのデータも含めて、全ての個人データをバックアップしています。今回整理していると、小学生時代に蒐集していたmidiのデータなど、中々興味深い黒歴史資料がわんさか出てきました。

その中で、中々面白いものも何点か出てきたのですが、そういや学生時代の最後の夏は卒論にかかりっきりだったなあと思い、ひとつ学生時代の卒論の発表資料でも晒しあげにし、昔を懐かしみながら色々語ってみたいと思います。

誰かのお役に立てば幸いです。

テーマ発表

私の母校では、卒論について

  • 〜6月頃 卒論テーマ発表
  • 〜7月頃 卒論テーマ確定
  • 〜9月頃 調査
  • 〜11月頃 ゼミ内中間発表
  • 〜1月頃 卒論提出
  • 〜2月頃 口頭試問

というようなスケジュールで進みます。

下記が、『テーマ発表』にて実際に用いられた資料です。

 これは恥ずかしい(;´Д`)

 なんとも痛い感じのプレゼン資料です。フォントの選択に『やっちゃった感』を感じますね。しかも、のっけの一番重要なサブタイトルが間違っております。『競争から競争へ』だったら、争いしか有りませんね。当時の資料を見ると、『競争から共創へ』と書きたかったようです。

見てくれはさておき、何故か聖句の引用から始まるこのおもしろ資料について、当時のわたしが何をしたかったのかを6年ぶりに読み解いてみます。

テーマ

『情報ネットワークの形成と拡大が社会及び経済構造に与える影響に関する考察 〜競争から共創へ EconomyとCommunityの端境を越えて〜』だそうです。うん、無意味に長いですね。当時は『タイトルが長いほうが強そう!』とでも思っていたようです。

タイトル的には、『情報ネットワーク』なるものの『社会・経済への影響』を調べたかったみたいですね。随分と大風呂敷です。タイトルの長さと言い、SEO的には最悪な感じです。

概要

タイトルだけ見ても何一つ伝わってこないので、概要でも見てみましょうか。ああ、こちらは割りとマシですね。

  • 組織の(デファクト)スタンダード獲得に向けての行動分析。
  • オープンアーキテクチャが社会余剰に与える影響に関して。

まあ、見る人が見れば、ひとまず方向性くらいは分かるでしょう。ざっくりいうと、『規格の形成』についてやりたいようです。ついでに参考学域という何故のキーワードを使っていますが、先行研究の範囲のことのようですね。

  • 進化経済学、複雑系経済学、グラフ理論
  • 情報経済学、ネットワーク経済論
  • 産業構造論、中小企業論、情報技術史

うん。のっけからお腹いっぱいです。野菜マシマシニンニクチョモランマぐらいの規模感ですね。進化経済学とだけ書いておけば十分なのに、複雑系経済学やらグラフ理論(!)まで持ちだしちゃって、随分と華やかです。

情報経済学とネットワーク経済論はこのテーマなら先行研究としては必須でしょうね。『産業構造論』はゼミのテーマなので、抜かすわけにはいきませんし、規格形成が産業構造に与えるインパクト、なんてのは中々楽しげなテーマですね。ただ、中小企業論と情報技術史はいみわからんなあ。

用語整理とかしちゃってますが、要するに『ことば』ってキーワードが使いたかったみたいですねえ。一生懸命自分で定義を考えたのは分かりますが、やや意味不明瞭です。

研究動機と構成

そういや、2回生の頃『日本産業・経済の競争力強化に向けて』というテーマで、初回ゼミ発表がありました。みんな、『知財ビジネス』『創薬産業』『ベンチャー振興』なんていかにも『強そう』なテーマを取り上げている中、『日本の一番弱い産業を戦えるようにするんじゃい!』とひとり言い張って、界で戦える農業の育成に向けて』なんてパンクなテーマを選んでいました(笑)

農業経済学は、地域コミュニティの運用論と切り離せない関係にあります。その時から一貫して、営利組織と共同体の連関性というか、切っても切り離せない部分に興味があったんですね。また、六次の隔たりとスモールワールド、集合知の原理などなど、当時の旬なキーワードが入っているところに時代を感じますねw

デファクトスタンダードとエコノミー&コミュニティ

デファクトスタンダードとは、非公認な存在でありながら、世の中の一般的に使われるようになっている『何か』を指します。小さなものでは、『シャープペンシルの一番一般的な芯の太さは0.5mm』から始まり、大きく言うと『英語が実質世界標準語』まで含まれます。その発生要因は、

  • 限界費用ゼロ効果・・・追加生産コストが発生しない
  • 経路依存性・・・学習効果で乗り換えがしづらい
  • ネットワーク効果・・・利用者が増えるほど効用が増大する

上記3つが挙げられます。今風の言い方をすると、

的な感じですね。まずは軽く触れるだけ。そして、OSSに触れつつ、その経済分析がしたいって感じですね。中々ワクテカ出来そうです。

中間発表

そんでもって、次に夏休み明けに行われた中間発表ですね。

下記が実際に中間発表にて用いられた資料です。

うん。デザインがましになりました。タイトルの最初1文字だけ色を変えているのが、おしゃれと思ってやっていたようですが不要ですね。それを除けば『見てやってもいい』水準になったように思います。やはり、無駄な装飾は除いたほうがいいですね。

研究内容と先行研究

研究内容は改めてみても強そうです。もうちょっと、焦点を絞ったほうがいいですね。

先行研究については、前回と比べ不要そうな内容は外していますが

  • 米サンタフェ研究所を中心とした複雑系研究
  • グラフに関する理論より発生したネットワーク研究
  • 経済学側からの研究

と整理していますね。何だかとんでもないものが生まれそうです。とりあえず、複雑系とグラフ論については大御所の『訳本が出ているお手軽な範囲』でつまみ食いしたいようですね。英語くらい食わず嫌いせずに挑戦しなさい(笑)

経済学については、のっけから超大御所の名前が見えます。『デファクトスタンダード』のように、集団での相互作用による意思決定なんてものを考えるのには、方法論的集団主義の研究成果を持った、塩沢先生のようなマル経よりの人の研究と親和性が高いんですよね。そういや、クルーグマンも複雑系の本を書いているんですよ。『黒人の居住区と白人の居住区が、政策的強要がなくとも分離されるワケ』とか中々良かったですね。

ことばの経済学

まだ拘ってる(笑)。今度は、アリストテレスさんの引用ですね。例として、いろいろなものが挙げられてますね。

謎の実験

これは、白銀比について説明したみたいですね。白銀比とは1:√2の比率のこと。この比率であれば、長編を半分におって出来る四角形の比率は、必ず同じく1:√2になるんですよね。A4とかB5とかは、全て白銀比になっています。ですので、A4むけにつくったパワポの資料を、そのまま横に傾ければ、A4用紙内に綺麗に2つ並べられる、というわけですね。

連結の経済

ちなみに、A0がぴったり1平米に、B0がぴったり1.5平米になるように定められています。A列が国際規格であるのに対し、B列は国内規格。日本人は、古くから白銀比の秘密を知っており、独自に『美濃紙』と呼ばれる規格を持っていました。教育の現場でB列が愛されるのは、そういった歴史的背景があるからでしょうか?

何にせよ、A列・B列を基準とし、ありとあらゆる関連商品が設計されています。おおよそ、紙に関連する商品のサイズは、すべてこのサイズを基準としています。となると『いい規格』を採用したほうがみんながハッピーになりますよね。

でも、世の中の規格って、他に類を見ないような『いい規格』でしょうか。Windowsは?Oracleは?x86_64は?

為替市場分析

何故かここに来て為替の分析をし始めています。一生懸命、日銀のサイトから、円ドルのデータを集めてきて、エクセルに無理させて解析データを突っ込んだのは分かりますが、支離滅裂にも程がある(笑)

何がいいたいのか、いまいちわかりませんが為替相場のべき分布的運動は、連結の経済の研究をすれば良いそうです。

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無茶するなあ(笑)美人投票で色々決まるって言えばいいのに、無意味にデータを解析したのが悔しくて使っちゃったんでしょうね。

ネットワーク分析

ここからまた、面白げな感じになりますね。要は『モデル組んでシミュレーションせよ』と。だったら、折角javaでセル・オートマトン作って遊べる環境を構築してたんだから、それでもデモすればよかったのに、時間に間に合わせられなかったのがダメなところですね(笑)

会社員(28)のおじさんの言いたいこと

で、遅れましたけどそろそろ本題に入りたいと思います。

おじさん、お仕事でもしょうもない失敗も多くていつも上司の人に全力で謝罪しています。それでもたまに、

  • 若いのに経済とか会計とかについてよく知っているね とか
  • 何か資料のまとめ方が分かりやすくてよいね とか
  • なかなかおもしろい角度でものを見ているよね とか

そんな風に褒めて貰える時もあります。調子のっているとまた頭の悪い失敗をして怒られるんですけどね。で、『どうしたらそういうのが出来るようになるの?』みたいに聞かれるんですよね。

(´ε`;)ウーン…

大学でお勉強してたからですかね?

と。勿論、社会人になってからも、日々是勉強なので、そこから学んだこともたくさんあります。でも、情報を収拾・整理・発信するスキルについて、土台になっているのは大学4年間の経験には間違いありません。

今回、卒論を見なおして感じたのは、『ああ、これならきっと、1/10の時間で作れるなあ』ってこと。遅筆なので、この程度の文章(ギリシャ人は怠け者?)を書くのにも、2〜3時間くらいかけちゃうことがあります。でもきっと、学生時代のわたしなら、丸一週間掛かったかも。この当時から考えたら、随分成長できたように思っています。

基本的には、こういったスキルは、日々の投資とそこからの配当の再投資で増えていくものだと感じています。その一番の元手になるのが、大学4年間の経験、特にゼミの仲間と研究発表や討論会、そして卒論の準備の為に、毎日図書館に閉館まで篭って資料と格闘した日々だと思います。今も、『デファクトスタンダード』に直接関わるお仕事をしているわけではありませんが、こういった資料を整理したなかで得られたものは、わたしの中で代え難いものです。

世の中には、諸般の事情で行きたくとも大学に進学出来ない人や、不本意ながら卒業まで大学に残れない人もたくさん居ます。そういった例に該当しない、幸せなあなたにとっても、『卒論』は体系的に勉強を出来る最後のチャンスになる可能性があります。

まずは本をたくさん読みましょう。そして、お友達と議論してみましょう。気になったことがあったら、教授を捕まえて聞いてみるのもいいですね。また、気になる授業があれば、履修登録なんて無視して潜り込めばいいんです。そんなことを朝から晩までやろうと思えば出来るんです。そんな機会、普通にサラリーマンとして働くのであれば、二度と来ない可能性が高いですよ。

これからますます暑くなります。就職活動もより一層厳しくなるでしょう。アルバイトに明け暮れるのも、サークル活動に打ち込むのも、世界を旅するのもあなたにとって良い経験になります。ただ、折角大金を払っているので、大学でしか経験できない何かについて、もうちょっと活用してみるのはいい選択肢だと思いますよ。

若い子たちに言いたいのはね、何事も全力投球したことは、あとであなたの『資本』になりますよ、ってこと。6年間働いてきて、勉強した内容自体は、あんまり役に経ってないかもしれないけど、そこで得たものは全てわたしの武器になっています。

ちょっと説教臭くなっちゃいましたね。

ではでは、今日はこのへんで

備考

ちなみに、この辺の領域についてもし興味があれば、参考になる資料を挙げておく。 

新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く

新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く

 

まずはバラバシ本から。一番、網羅的で初心者向け。さらっと読める科学読本。ちょっと内容的には古いが、グラフ理論やネットワーク論についての最初の一冊に良い。

複雑な世界、単純な法則  ネットワーク科学の最前線

複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線

 

バラバシ本よりは、もう少しお硬い感じがするが、合わせて読むと良い。

歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)

歴史は「べき乗則」で動く――種の絶滅から戦争までを読み解く複雑系科学 (ハヤカワ文庫NF―数理を愉しむシリーズ)

 

 いわゆる、べき乗則の法則についてはこちら。パレートの法則とかいえば分かりやすいかな?単行本でさらっと読めて、人に教えたくなる。こちらも入門書としては良い。

ガイドツアー 複雑系の世界: サンタフェ研究所講義ノートから

ガイドツアー 複雑系の世界: サンタフェ研究所講義ノートから

 

 複雑系の歴史について。良い本であるのは間違い無いが、少し長い。

複雑系入門―知のフロンティアへの冒険

複雑系入門―知のフロンティアへの冒険

 

SFCの先生の本。『入門』と銘打っているが、ちょっと学術よりなので、一般の人には読みづらいかも。学生は、こちらのほうが分かりやすくていいかもしれない。

経済物理学の発見 (光文社新書)

経済物理学の発見 (光文社新書)

 

 新書で読みやすい。フラクタルな経済学について、さらっと学ぶのであれば一番良い。

自己組織化の経済学―経済秩序はいかに創発するか

自己組織化の経済学―経済秩序はいかに創発するか

  • 作者: ポールクルーグマン,Paul Krugman,北村行伸,妹尾美起
  • 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
  • 発売日: 1997/08
  • メディア: 単行本
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クルーグマンの本。ちょっとお硬いが、基本的な経済学がわかれば読みやすいと思う。

バタフライ・エコノミクス―複雑系で読み解く社会と経済の動き

バタフライ・エコノミクス―複雑系で読み解く社会と経済の動き

 

 塩沢先生の本。個人的には歴史的誤植が笑えるが、一般向けに書いた本なのでこれも良い。

 

他にも素晴らしい本が多すぎて紹介出来ないが、『一般の皆様』でも『これは凄い』と思えるシリーズを掲載してみた。いわゆる『科学読本』として楽しく読めると思う。

おまけ

高校生のころに書いたAho demo Okey入の志望動機書まで出てきた。ちょっと頭のおかしい学生にも、だいたい欲しかった何かを提供してくれた母校に感謝。

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