ゆとりずむ

東京で働く意識低い系ITコンサル(見習)。金融、時事、節約、会計等々のネタを呟きます。

定期券でお得に節約するコツは『距離を長めに買っておく』こと

さてもうそろそろ新年度ですね。新年度が始まるともに、定期券も再購入される方が多いのではないでしょうか?今日は、そんな定期券を買うときの節約術(?)について調べてみました。

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会社までの定期券で良い? 

私は、津田沼在住で茅場町に勤務しております。その為、津田沼から西船橋までのJRと、西船橋から茅場町までの連絡定期券を購入しております。ただ仕事で大手町まで行くことも良くあります。その都度、乗越乗車分については経費精算をしていましたが、いい加減精算も面倒臭いので、大手町までの定期券を購入した場合の金額を確認しました。

東京メトロの定期券の料金(運賃)はこちらから確認できます。

運賃・のりかえ検索 | 東京メトロ

じゃあこちらをもとに、茅場町までと、次の次の駅である大手町までの金額を比較してみるとこんな感じになりました。

  1. 西船橋⇒茅場町 46,980円
  2. 西船橋⇒大手町 47,310円

2駅延長するのに必要な金額は、なんと半年間の通勤定期でたった330円しか変わりません。同区間の、IC初乗り運賃が165円であることを考えると、1往復するだけで元がとれてしまいます。更に、他の主要駅までの定期券代も見てみましょう。更に、別の例を見てみましょう。

西船橋⇒上野の定期券を考えてみます。

  1. 西船橋⇒(東西線)⇒日本橋⇒(銀座線)⇒上野
  2. 西船橋⇒(東西線)⇒茅場町⇒(日比谷線)⇒上野

の2通りのルートがあります。いずれも47,470円となり、茅場町までの料金とたった490円の差です。プライベートで、上野まで遊びに行くこともあると思います。この追加料金を払って定期有効区間にするのは、人によっては大幅な節約が見込めます。

土日の予定も考えて買ってみよう!

 ただ、注意すべきは経由ルートです。それぞれ、

  1. 日本橋・三越前・神田・末広町・上野広小路・上野
  2. 人形町・小伝馬町・秋葉原・仲御徒町・上野

が経由駅になります。経由駅は、定期区間内として追加料金が発生しませんので、飲み会で神田方面の用事が多い人には1、休日にアキバに行くことが多い人にとっては2がお得な定期券になります。

また、比較的土日に遊びにでることが多そうな駅について、茅場町からの半年定期の料金と、茅場町までの差額調べてみました。(全て最安ルート)

  1. 渋谷 48,010円(+1,030円)
  2. 新宿 48,120円(+1,140円)
  3. 池袋 48,120円(+1,140円)

となります。なお、行き先が沢山考えられる人は、全線定期券を利用するという方法もあります。ただ、全線定期券は非常に高い(93,420円)ので、よっぽど毎週末都心に遊びに行くのでなければ、元を取るのは難しいでしょう。

東京メトロは回数券もおトク

『東京メトロは、定期券の割引率が低いので、回数券を買った方がお得』という話もあります。回数券には、

  • 平日用・・・いつでも使える。10枚買えば1枚おトク
  • 昼間用・・・10時〜16時限定。10前買えば12枚おトク
  • 休日用・・・土日祝日限定。10前買えば14枚おトク

の3種類があります。回数券は、170円区間分などの金額指定で購入し、どこからでも利用できます。指定区間よりも長い区間を利用した場合、一般的には乗越区間で一度夏至社した扱いとなり初乗り料金から徴収されますが、東京メトロは差額分だけ支払えば良いので非常に有利です。

では、定期券と回数券はどちらがおトクなのか?半年定期券の1ヶ月分は46980円÷6ヶ月 = 7,830円。これと

  1. 通常の切符を買った場合
  2. 普通回数券を使用した場合
  3. 60%の割合で普通回数券、40%の割合で土日回数券

の場合でシミュレーションしてみました。(3は土日勤務の人を想定しています)

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  • 普通切符と比べ月に16日より多く利用するなら定期券がおトク
  • 回数券と比べて月に17日より多く利用するなら定期券がおトク
  • 土日メインなら月に18日より多く利用するなら定期券がおトク

という結果になりました。週勤4日ならば、回数券のほうがおトクかもですね。わたしも、客先直行直帰が多く、自社への出社が週3日だったときは、回数券を利用していました。

なぜ安いのか? 

 では、どうして区間を伸ばしても定期代がそこまで変わらないのかについて考えてみます。まず、定期券の料金ですが、移動区間の『営業キロ』毎に料金が計算されます。東京メトロの場合、『営業キロ』毎の料金は、こちらのようになっています。参考までに、JRはこちらです。

特徴的なのは、『初乗り』の金額が高く、かつ距離が長くなればなるほど1キロあたりの追加金額は安くなっています。つまり、東京メトロは『長い距離を移動する人』にやさしい運賃体系をとっています。

逆に言うと、短い区間を移動するには損な体系ですので、なるべく乗越精算扱いとならないよう、長めの定期券を購入するのが正解となります。

通勤費は出張旅費と異なり『経費の精算』ではなく『給与』の一部になります。定期代相当額として支給された部分は、所得税の計算からは控除されますが、支給された定期代をどのように使うのかは個々人の裁量に委ねられることが一般的です。

その為、土日も街ナカに出る可能性のあるひと(特に新入社員諸君!)は、なるべく土日の利用にも便利なように定期を購入するのがお薦めです。まだ、定期券を購入されていない方も多いかと思いますので、定期券の購入の前には自分の土日の生活も含めて、考えてみてもいいかもしれません。

ではでは、今日はこのへんで。